追悼・ワールド・フォーラム代表幹事佐宗邦皇 | ワールドフォーラム・レポート

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故・ワールド・フォーラム 
佐宗 邦皇 代表


 ワールド・フォーラム代表幹事、佐宗邦皇、この人物がついに登場する事になった。この佐宗氏、先祖をさかのげると、何と聖徳太子に行きつくという。先祖はその後長い歴史を経て、江戸に住みつき約十一代、その意味では佐宗氏は生粋の江戸っ子である。小学校は千代田区の番町小学校、中学は麹町中学校、高校は日比谷高校、そして東大法学部と、当時だれもが認めるエリートコース中のエリートコースを歩んだ。 

 どちらかと言うと文系で、日本史を中心とした社会科、国語が好きだった、特筆すべきは番町小学校時代、岸信介首相の孫と友人であったせいか、話題がいつも政治分野になり、必然的に政治に関心を持つようになった。中学では一年の時、交通事故、腸閉塞、急性肺炎といった不運に見舞われ、大変な思いをしたが、その逆境をバネにして政治家や官僚を目指し、一所懸命勉強に励んだ。その成果もあって、二年、三年の成績はいつもトップクラスであった。そしてあの有名な日比谷高校に入り、昭和四四年、東大に入ろうとしたが東大紛争があり、入試が中止、再開後、受験し、翌年一発で合格。まさにここまでは順風満帆。確かに左翼運動が激しい時代、世の中は騒然としていたが、直接的にそれが佐宗青年に影響を与えることはなかった。が、問題は大学に入ってからだ。本人はもちろん官僚や政治家ということが頭にあったので、最初はこんなものか、と思っていたものの、法学部の憲法の講議などを聞いていると、「アメリカ、GHQの占領政策に完全に支配されている」と思わず気づかされたという。こんな授業、講義を開いていても自分の為にはならぬと思い、法学部の学生にもかかわらず、文学部の万葉集の権威稲岡先生の講義を受けることに。 

 もともと愛国心の強い青年のことだから、横田喜三郎、林健太郎の流れのアメリカかぶれの学問が肌に合わなかったということもあろう。いつしか、こんなGHQの刷り込み教育を離れ、特攻隊で敵艦に休当たりして死んで行った「もののふ」の精神に共鳴をするようになる。つまり佐宗青年はこの時、日本のパワーエリートの支配するエスタブリフンュメントヘの仲間入りを拒否したのである。就職は日本航空(JAL)であった。仕事をしながら財界を見聞きできると思ったからだ。最初は、東大生が配置されていた整備部門、そして本社管理部に配属。しかしここでも佐宗氏の反骨精神がにょきにょきと芽生え、体制に無批判に従属していく道を拒否するようになる。 

 当時、日本航空客室乗務部門はパーサーやスチュワーデスが左翼に牛耳られ、偏向した組合活動家が多かった。佐宗はアシスタントバーサーの乗務研修業務につき若い女性客室乗務員を左翼から守る役割を果たした。その後、全日本航空労働組合本社ビル支部委員長になり、同盟運動をもって左翼組合を抑えこむ重責を荷う。この時、日本航空本社移転問題(本社天王州移転)が持ち上がり、経営悪化を懸念して組合委員長として批判し、止めさせようとした異色のエピソードをもつ。また、会社では、JALの地球環境部門に入り、C02をどう抑制したらいいのかという使命感でモンゴルにJALの森をつくろうと努力した。が植林地の管理に問題があり、社内での実現の困難と企業社会の限界を感じ、外に飛びだし、自ら環境問題に取り組むことを決意。二〇〇一年二月、会社の早期優遇退職を利用して退社。自ら、本格的な地球緑化関係の環境NGO屋上緑化普及協議会とNPO法人地球緑化推進機構を立ち上げながら、JALに環境問題への対応を働きかける。

しかし、その年の九月にアメリカで9.11事件が発生。「何かおかしいぞ」と思い、事件の真相の深層をさぐることに。アメリカ軍が改造した空中給油機がツインタワービルに突入したり、一機目のワールドトレードセンターのビルに飛行機が突っ込むのを、どうしてCNNが好角度で最初から撮影していたのか。加えて、ユダヤ系の約4000人とも言われる金融会社の社員が当日出動していなかったのか、など。次々と疑問が脳裏に。(これはアメリカのネオコンによる自作自演であろう)極めつけは、アメリカがアフガン、イラク戦争を行ない、小泉元首相によって日本もそれに追随参戦.経済も、市場原理主義、株主資本主義が隆盛を極め、このままでは日本が本当に壊れてしまうと危機感を抱く。

特に小泉、竹中の進める郵政民営化では、彼らの思惑通りに動くと、最終的に国民の金融資産がアメリカに持っていかれる...。本当にそう確信したので、徹底的に事件の真相を調べることにした。そこで、とんでもない勢力が存在する事実に気づいていく。それがイルミナティ、ロスチャイルドといった闇の世界権力の存在である、こうした連中が、金融、マスコミ、資源、食糧といったあらゆるものを支配している以上、日本はいつまでもよくならないと判断。闇の財界権力の動向を中心に、真実を表に出し、日本の未来を担うに足る真の政界、言論界再生のため、ワールド・フォーラムの活動を展開。同時に、国民が体制メディアにコントロールされるのを防ぐために、今年一月、ワールドブロガー協会を立ち上げる。憂国の草奔の志士たち(気鋭、反骨の政治家、ジャーナリスト)の結集を呼びかけている。混迷の時代にまさに注目の逸材。 

労働レーダー 三月号より転載
第七九巻 第九六一号 平成千年二月発行 定価 六三〇円(本体六
円) 
■編集人 薩川 隆司 ■発行人 薩川 隆一 
■発行所 同盟通信社 
■編集室 労働問題研究会議