『サンフランシスコ村のネグロ』 | 新・旅亀の世界一周冒険活劇

新・旅亀の世界一周冒険活劇

旅亀の冒険・最終章。流れる雲のようにフワフワと。明日の行き先は明日決める。そんな旅をしよう。

―『アヤワスカ』とは、前世を旅する魔法である―

※詳しくは『アヤワスカ編』を最後までご覧下さい。



サンフランシスコ村の桟橋で出迎えてくれたのは・・・


旅亀の世界一周冒険活劇

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大勢の子供達だった・・・!!

『アヤワスカやりにきたの??シャーマンに会いに来たの??』

キラキラ輝く瞳で僕達を見つめてきた。

『荷物持ってあげるよ、マテロの家に案内してあげるね』

どうやらマテロというのは、この村で一番有名なシャーマンの事らしい。
僕達はそのマテロを訪ねてきたと思われたらしく、テキパキとした動作で案内を開始してくれた。


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船着場から村へと続く道。

プカルパに比べて太陽の日差しが一層強く感じた。
やはりジャングルの中にいるからだろうか。

それにしても、暑い・・・。

村に入り、家屋の合間をバックパックを抱えながら歩く。
村人達も僕達に気づいたのか、『オラ!!』と元気良く挨拶してくれた。
家のブランコで遊んでいた子供はまた、キラキラ輝く瞳で、僕達に近づいてくる。

『私が持ってあげる!!』

そう言うと、僕の荷物を持っている子供から、それを受け取った。
どうやらこの村では旅人の荷物を持ちたがる傾向があるらしい。
それがこの村の、子供達の歓迎の仕方なのか。それとも・・・。

僕は子供達を見た。

泥のついた頬をくしゃっと歪め、『にっ』と満面の笑顔を見せてくれた。
手には僕の荷物を大事そうに抱えてくれている。

―――この子達は違う―――

お金がほしい為に荷物を持っているんじゃあない。
純粋に、僕達を歓迎してくれているんだ。
少しでも疑いの目を向けてしまった自分が恥ずかしくなった・・・。


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桟橋から10分ほどでマテロの家に到着した。
家の造りが江戸時代を連想させる。

暫くして、シャーマンの一人が声をかけてきた。マテロではない。

『今日、アヤワスカやるか??』

時間がない僕達(正確には、僕だけ?)には、有難い提案だった。
事前に聞いていた話では、『アヤワスカ』の儀式は2、3日に1回という事だった。
この村で儀式が行われるのを待つつもりだったのだが、待たなくていいのなら待ちたくない。
二つ返事でOKした。

『儲かりまっか!!』

シャーマンとの契約が終わると、聞いた事のある大阪弁が耳に飛び込んできた。
それはリビングから発せられたものだった。

振り向くと、先にサンフランシスコ村に到着していた浪速の『まいちゃん』がいた。


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別々にサンフランシスコ村に来ているのに、同じシャーマンの下で『アヤワスカ』を体験出来るってけっこうな偶然!
(サンフランシスコ村には、シャーマンが何人もいるのだ)

『アヤワスカ』は僕らにとって未知の儀式なもんだから、気心の知れた仲間と一緒のほうがいいもんね。
うん。楽しくなってきた。

さてさて、『アヤワスカ』の儀式は夜の9時から執り行われる。
という事は、それまではこの何もない村で時間を潰さなきゃいけない。
まいちゃんは小説を読み、ぷにょさんとりょうくんは少し仮眠を取るという。

――うーん・・・どうやって時間を潰そうか――

リビングにある、ハンモックの上に横になりながら、途方に暮れていた旅亀。
と、そこへ一匹の小型犬がやってきた。

毛が黒かったという理由で、勝手に『クロ!!』と呼ぶ。仲間からは『単純!』と笑われる。
小型犬は勿論そんな旅亀を完全に無視だ。くっ、かわいくねえなあ。
本当の名前を家のおばちゃんに聞いてみた。

おばちゃん
『ネグロ(スペイン語で、黒)よ』

旅亀
『!!』

おばちゃんも、単純!?!?


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旅亀
『ネグロ!!こっちおいで!!』

本当の名前を呼ぶ旅亀。

そしてネグロは―――






―――ガン無視だった。

か・わ・い・く・ねえぇえ!!




次回へつづく。





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