尼崎女子リーグはシリーズ最終日。
今日のレース結果は、
1R ①白石 佳江 1コース逃げ
2R ①廣中智紗衣 1コース逃げ
3R ①若狭奈美子 1コース逃げ
4R ①犬童 千秋 1コース逃げ
5R ⑥渡邉 優美 6コース差し (3連単27630円)
6R ①喜井つかさ 1コース逃げ
7R ①矢野真梨菜 1コース逃げ
8R ②森 世里 2コース差し (3連単64670円)
9R ④竹井 奈美 4コース差し
10R ①古賀 千晶 1コース逃げ
11R ②平高 奈菜 2コースまくり
優勝戦12R ①今井 美亜 1コース逃げ
8Rで今節の最高配当が出現。
森世里選手が2コース差しを決め、
3連単6万4670円の大穴に。
優勝戦1号艇に乗る同期の今井美亜選手に
エールを送るかのような白星となりました。
森選手はこれがデビュー通算8勝目で、
2コースからは初めての1着。
今期B2級に降格している森選手ですが、
今節は1着1本、2着2本をマークし、
B1復帰へ前進する貴重な一節になっています。
ちなみに4日目には白石佳江選手も6万舟を出しており、
今節は滋賀支部勢が高配当の使者だったようです。
【今節高配当ベスト5】
1、森 世里 64670円 (最終日8R)
2、白石 佳江 63930円 (4日目9R)
3、藤堂 里香 34980円 (2日目6R)
4、渡邉 優美 27630円 (最終日5R)
5、浜田亜理沙 26990円 (4日目11R)
さて話題は優勝戦へ。
改めて優出メンバーは、
今日の優出メンバーの動きを振り返ると、
今日印象的だったのは10R発売中のスタート特訓。
優出6メンバーが勢揃いして
2本のスタート練習が行なわれました。
特訓が終わってピット内にスリット写真が貼り出されると、
真っ先にそれを見に来たのが①今井選手。
その写真を見てみると、
各選手ややバラついたスタートだったなか、
今井選手だけは2本とも見事にゼロ台前半のスタートでした。
そして迎えた優勝戦。
①今井選手は本番待機室から出てくると、
両手をパンパンッと力強く叩いて気合を入れ、
決戦の舞台へと向かいました。
進入は枠なりの3対3。
トップタイミングでスリットを通過したのは①今井選手。
そのSTはなんとコンマ02。
コンマ04だった昨日の準優勝戦や、
ゼロ台を連発した今日のスタート特訓、
コンマ00だった直前のスタート展示などで
完璧に勘を掴んでいたとはいえ、
優勝戦の本番レースでコンマ02まで踏み込む強心臓ぶり。
その度胸に誰もがうなりました。
そしてスタート正常が灯った瞬間、
今節全72レースのスタート無事故を達成。
女子リーグでの節間スタート無事故は、
昨年10月の芦屋以来で6戦ぶりです。
スリットで先手を奪った①今井選手は、
他艇に付け入る隙を与えず1マークを先マイ。
自身初の優勝戦1号艇というプレッシャーのなか、
影をも踏ませぬ逃走劇を披露。
バック直線で5艇身ほどのリードを奪い、
一気に独走態勢を築きました。
【優勝戦12R結果】
1着 ①今井 美亜 1コース ST.02
2着 ②樋口由加里 2コース ST.06
3着 ④細川 裕子 4コース ST.19
4着 ⑤遠藤 エミ 5コース ST.14
5着 ⑥藤堂 里香 6コース ST.11
6着 ③松本 晶恵 3コース ST.07
決まり手=逃げ
2連単①② 390円(1番人気)
3連単①②④ 1110円(1番人気)
今節の今井選手は5・1・1・2・1・1・3・4・①・①着で、
自己ベストを大きく更新する節間6勝をマーク。
2連対率13位の47号機を節イチ級に仕上げ、
今節は整備室の片隅でゲージを擦っている姿も目立ちました。
レース後のウィニングランを終えた今井選手は、
出迎えた選手たちからの祝福を浴びながらピットに帰還。
まだ緊張感の余韻のなかにいるような様子で、
拍子抜けするほど淡々とした表情が逆に印象的でした。
そして表彰式のステージに立つと、
これ以上ないぐらい深々と頭を下げながら、
栄光の女子リーグ優勝旗をその手に。
女子リーグ出場わずか16戦目で、
頂点へと駆け上がりました。
さて、ピットに戻ってきた今井選手は、
待ち構えていた選手たちにすぐ囲まれ、
急かされるように水神祭の準備へ。
すると今井選手はさっき脱いだばかりの
白いカポックを再び装着。
どうも泳ぐのは苦手だそうで、
カポック着用での水神祭となりました。
優勝戦をともに戦った遠藤エ選手と藤堂選手や、
カポックを着込んで待っていた福井支部の先輩・加藤奈選手、
さらに平高選手、古賀選手などの手で担ぎ上げられると、
「せ~の!」の掛け声で水面へ。
猛スピードで回転しながら飛んでいきましたが、
カポックがあるから心配なし。
立て続けに加藤奈選手、平高選手、
遠藤エ選手、藤堂選手が後を追って水面へ飛び込み、
先輩方から祝福を受けた今井選手。
今日は比較的暖かかったとはいえ、
真冬の水面はさすがに厳しい冷たさで、
「寒い!」を連呼しながら慌てて上陸する選手たち。
そんななかカポック着用の今井選手は、
気持ち良さそうにプカプカと浮いていたのでした。
今井美亜選手は平成2年生まれの23歳。
水橋高校時代にはカヌー競技で活躍し、
富山県代表として08年の国民体育大会に出場して
少年女子フラットウォーターレーシング種目で
3位に入ったという経歴の持ち主。
その後やまと学校に入学し、
リーグ戦で優出2回をマークするなど、
勝率5.18の成績で卒業しました。
10年5月に106期生としてデビューし、
同年12月の三国男女ダブル戦で初1着。
デビュー2期目で早々とB1級に昇格し、
11年6月の浜名湖女子リーグで初準優出を飾るなど、
早くから才能を開花させ始めました。
しかし11年後期、12年後期と
立て続けにF2を喫するなど事故点に苦しみ、
なかなかB1級から抜け出せない日々。
5期連続のB1級を経て、
ようやく前期に勝率5.78でA2初昇格を果たしました。
そして今節、通算3回目の優出を飾り、
自身初の優勝戦1号艇でデビュー初Vをマーク。
106期生では岩瀬裕亮選手、谷川祐一選手、
森野正弘選手に続いて4人目の優勝となりました。
8月の三国女子王座(レディースチャンピオン)に向け、
福井支部から新たに生まれたヒロイン。
女子リーグVで優先出場権がないのは残念ですが、
この6日間で大幅な勝率アップに成功。
選考勝率5.71で一気に40位あたりまで上昇し、
着実に三国行きの切符へ前進しています。
また女子賞金ランキングも20位まで急浮上し、
賞金女王戦線でも楽しみな存在となってきました。
【'14女子賞金ランキング】(2/23現在)
1、永井 聖美 5,399,000円
2、守屋 美穂 4,336,000円
3、海野ゆかり 4,274,000円
4、片岡 恵里 4,225,000円
5、山川美由紀 4,196,000円
6、田口 節子 4,179,000円
7、倉田 郁美 4,075,000円
8、遠藤 エミ 4,064,000円
9、日高 逸子 4,062,000円
10、三浦 永理 3,963,000円
11、岩崎 芳美 3,947,000円
12、寺田 千恵 3,872,000円
13、魚谷 香織 3,859,000円
14、鎌倉 涼 3,808,000円
15、平高 奈菜 3,773,000円
16、金田 幸子 3,742,000円
17、岸 恵子 3,734,000円
18、香川 素子 3,663,000円
19、小野 生奈 3,592,000円
20、今井 美亜 3,449,000円
今後の今井選手は、
3月1日からの多摩川オール女子戦、
3月12日からの戸田女子リーグ、
3月25日からの浜名湖GⅡMB大賞に出場予定。
一段と注目度を増した今井選手が、
どんな走りを見せてくれるのか楽しみにしたいところです。
今井選手、おめでとうございました。
ではこれにて尼崎女子リーグ@cafeは終了。
次回の更新予定は3月12日からのGⅢ女子リーグ第12戦、
舞台は埼玉県のボートレース戸田になります。
現時点での出場予定メンバー(支部別)は、
群馬 土屋千、今井裕、松本、小林
埼玉 原、浜田、八十岡、島田、清埜、大豆生田
東京 廣中、平田
静岡 喜多、木村、山下
愛知 大瀧、細川、平本、前田
三重 鈴木祐、塩崎
福井 加藤奈、藤堂、今井美
滋賀 茶谷、白石、遠藤エ
大阪 西村歩、落合、原田
兵庫 古賀
徳島
香川 西坂
岡山 堀之内、田口、赤澤、守屋、樋口
広島
山口 片岡、向井、津田
福岡 魚谷、滝澤、坂本、小野生、高田
佐賀 梅崎
長崎 野田、仁科、滝川
(※赤字はA1級)
尼崎優出組6人が勢揃いするのに加え、
田口選手、守屋選手、魚谷選手らA1勢も登場。
見どころ満載の6日間となりそうです。
そして「GⅢ女子リーグ戦」という名称は、
いよいよこの戸田戦が最後。
87年の創設から28年間の歴史を築いてきた女子リーグは、
来年度から「ヴィーナスシリーズ」に衣替えされます。
ぜひファイナル女子リーグをお見逃しなく。