12月31日、多摩川女子リーグはシリーズ最終日。


女子リーグ@cafe


大晦日も多摩川のスタンドは超満員で埋まり、
今日の売上はなんと7億5925万9700円
今年の女子リーグでは断トツの最高記録となりました。


優勝戦だけで約2億1500万円の売上を記録。
女子リーグで1レースの売上が2億円を超えたのは、
昨年4月の丸亀ナイター優勝戦以来でした。
(※ちなみにその丸亀戦は平山選手のパーフェクトVでした)



さて、今日のレース結果は、


1R ②清水久美子 2コース差し
2R ①川野 芽唯 1コース抜き
3R ①松本 晶恵 1コース逃げ
4R ①五反田 忍 1コース逃げ
5R ①平田さやか 1コース逃げ
6R ⑤永井 聖美 4コースまくり
7R ①池田 浩美 1コース逃げ
8R ①守屋 美穂 1コース逃げ
9R ①茶谷  桜 1コース逃げ
10R ①宇野 弥生 1コース逃げ
11R ④細川 裕子 3コースまくり


今日は女子王座選考期間の最終日というにもかかわらず、
ゼロ台スタートがのべ13人も出るなど際どい勝負の連続に。


6Rでは永井聖美選手がコンマ05で4コースまくり、
8Rでは守屋美穂選手がコンマ03でイン逃げと
シビれるようなレースが続きました。


守屋選手は昨年Fで女子王座出場を棒に振っているだけに、
今日のスタートにはさすがにヒヤリとした様子。
「途中で早いとは思ったんですけど、
 外がきてるのが見えたので放れませんでした」
とのことで、

あくまでも勝利を狙って果敢な走りを披露。

その結果として1着を奪いましたが、
「今日のレースはほんと反省しないといけないです・・・」と、
厳しい表情で話していました。


女子王座出場権がかかった大事な状況であっても、
目の前の一走一走に集中し、舟券を買ってくれたお客さんのために
全力で勝ちにいくのがボートレーサー。
各選手からそんな想いを感じさせる今日一日でした。



さて、話題は決着を迎えた女子王座勝負駆けへ。


女子王座ボーダー付近の選手たちの
今節のレース結果は、


49定野 久恵 5.12
50栢場 優子 5.12
51山下 友貴 5.11 3・2/4/2・3/2・5/⑥/3・6
52 樋口由加里 5.06 2/5・2/4/3・3/③/2・転
----------------ボーダーライン------------------
53浜田亜理沙 5.06 3/3・2/6/1・1/⑥/3・2
54橋谷田佳織 5.05
55 早坂こずえ 4.98
56 太田 雅美 4.90
(※前日より順位が上がった選手に↑、下がった選手に↓を表示)


残り2枠となっていた切符を勝ち取ったのは、
山下友貴選手樋口由加里選手でした。


なお当欄で掲載した当確情報は、すべて@cafeの独自集計ですので
あらかじめご了承ください。
王座出場メンバーの正式発表は1月4日になると思われます。



決着の一日はまず4Rの浜田選手が先陣を切り、
3着に終わった時点で山下選手当確ランプが点灯。
昨年予備4位に終わった悔しさを晴らし、王座初出場を決めました。


本人は当確という情報を聞くと、
「えっ? ホントですか?」「もう決まったんですか?」と
何度も何度も確認した末に、
「やった!」と力強く両手を握りしめて小さくガッツポーズ。


「他の人も勝率を上げてきてるって聞いてたから、
 今日2走はとにかく崩れちゃダメと思ってたので」

緊張感たっぷりで今日を迎えていただけに、
一気に解き放たれて満面の笑顔に変わりました。


今年の山下選手は、1月桐生オール女子戦でデビュー初優出を飾り、
2月の鳴門戦でも優出を果たすなど幸先良いスタートに。
A2初昇格も果たし、4月末時点で王座選考勝率は5.85をマーク。
飛ぶ鳥を落とす勢いで、王座初出場へ死角なしかと思われました。


しかし5月から枠なり進入を始めると思わぬ展開に。
「スローはまだ苦手なので、入り始めるときは不安だったんです。
 勝率3点も取れないんじゃないかと思ってました」
といいます。
その不安が的中してしまい、前期勝率は4.69まで落ち込んでB1へ逆戻り。
王座選考勝率も10月末時点で5.04まで下がり、
一気に勝負駆けの渦中へと巻き込まれてしまいました。


それでも「最近やっとスローにも慣れてきました」
年末の大事な時期に入って勢いを取り戻し、今期の勝率は5.32まで復調。
苦しみながらも諦めず努力を続けて道を切り拓き、
ついに王座初出場の切符を手にしたのでした。


女子リーグ@cafe
(※写真は10R終了直後)



そして残り1枚となった王座への切符は、
7Rで樋口選手が2着、10Rで浜田選手が2着となって決着。
樋口選手に軍配が上がりました。


女子リーグ@cafe
(※写真は7R終了直後。

 右から浜田選手、堀之内選手、樋口選手、金田選手、佐々木選手)


樋口選手はこのあと11Rで転覆を喫してしまいましたが、
ケガはなかったようでひと安心。


ちなみに本人は身体のことより勝率のことのほうが心配だったようで、
「わたし王座行けるんですか?」と
我々報道陣に聞き回っている姿が印象的でした。



残念ながら選考勝率53位に終わったのは浜田選手
しかし10月末時点で4.51しかなかった勝率を、
そこから2カ月間で5.06まで引き上げる驚異の勝負駆けを披露。
11月以降の勝率は6.78という快進撃でした。


昨年の川野選手が記録に残る一発逆転の勝負駆けだったとすれば、
今年の浜田選手は記憶に残る勝率勝負駆けだったように思います。



さて、話題は優勝戦へ。


女子リーグ@cafe


レースは③中谷選手が3コースから強烈なつけまいを放ち、
初Vを狙ったインの①堀之内選手は引き波に沈む格好に。


そして5コースから展開をついた⑤平山選手がまくり差し、
一気に突き抜けて先頭に立ちました。


女子リーグ@cafe


【優勝戦12R結果】
1着 ⑤平山 智加  5コース ST.12
2着 ④佐々木裕美  4コース ST.13
3着 ⑥金田 幸子  6コース ST.11
4着 ③中谷 朋子  3コース ST.19
5着 ②鎌倉  涼  2コース ST.22
6着 ①堀之内紀代子 1コース ST.24
決まり手=まくり差し
2連単⑤④ 2650円(10番人気)
3連単⑤④⑥ 10750円(37番人気)



ピット内では堀之内選手の初Vを見守ろうと
水面際まで駆けつけていた選手も数多くいましたが、
そこから歓声があがることはなく、
聞こえてきたのは1周1マークでの悲鳴のみ。


女子リーグ@cafe


多摩川女子リーグの優勝戦は
最近10年間でイン逃げ決着が2回だけでしたが、
今年も1号艇には厳しい結末となりました。


レースを終えてピットに揚がってきた堀之内選手は、
涙こそなかったものの一瞬悔しそうな仕草を見せる場面も。


女子リーグ@cafe


このあと傍には池田浩美選手が寄り添い、
一緒に対岸のモニターでリプレイを確認している姿がありました。


女子リーグ@cafe



勝った平山選手はこれが通算8回目の優勝。
多摩川では2節連続Vとなりました。


昨年5月の多摩川オール女子戦を最後に
1年半以上も優勝から遠ざかっていた平山選手。


女子リーグ優勝は10年4月の丸亀パーフェクトV以来。
約1年8カ月ぶりにチャンピオンフラッグを手にしました。


女子リーグ@cafe


【平山智加選手 優勝歴】
08年5月 丸亀一般戦
08年9月 住之江女子リーグ
09年2月 児島オール女子戦
09年6月 常滑オール女子戦
09年11月 びわこ女子リーグ
10年4月 丸亀女子リーグ
10年5月 多摩川オール女子戦
11年12月 多摩川女子リーグ


これまで7回の優勝は、1号艇が5回、2号艇が2回。
外枠の5・6号艇では11回優勝戦を走って2連対ゼロだっただけに、
今節は新境地を開く一節となった印象です。


なお平山選手はこれで優勝賞金100万円を上積みし、

女子賞金ランキング7位で2011年シーズンを終えています。


【'11女子賞金ランキングベスト10】

1、田口 節子 3682万7808円
2、山川美由紀 3628万7252円
3、三浦 永理 3213万5444円
4、横西 奏恵 3109万0500円
5、谷川 里江 3002万7772円
6、永井 聖美 2896万7800円
7、平山 智加 2787万7360円
8、堀之内紀代子 2719万5520円
9、水口 由紀 2477万8808円
10、宇野 弥生 2457万5640円


このあと平山選手は1月6日からの徳山一般戦で新年をスタートし、
1月14日からの芦屋ライジングスター決定戦を経て、
1月23日からは多摩川オール女子戦に参戦します。


当地連続Vで多摩川巧者の名が定着し始めてきた平山選手。
3月の多摩川女子王座がますます楽しみになってきました。


平山選手、おめでとうございました。


女子リーグ@cafe



ではこれにて'11女子リーグ@cafeはすべて終了。
今年も一年間ありがとうございました。


【'11女子リーグ優勝者】
第2戦・びわこ 三浦 永理 (静岡)
第3戦・浜名湖 田口 節子 (岡山)
第4戦・鳴門  池田 紫乃 (長崎)
第5戦・蒲郡  魚谷 香織 (福岡)
第6戦・住之江 宇野 弥生 (愛知)
第7戦・下関  長嶋 万記 (静岡)
第8戦・宮島  三浦 永理 (静岡)
第9戦・尼崎  細川 裕子 (愛知)
第10戦・多摩川 平山 智加 (香川)



さて、いつもなら年末の最終戦が終わると
1~3月は女子リーグのシーズンオフに入るわけですが、
来年から女子王座の日程変更が行なわれるのにともない、
女子リーグのスケジュールも大幅に改定。


2012年の開幕戦はわずか2週間後、
1月14日からの第1戦・戸田になります。


2012年の女子リーグ開催予定を確認しておくと、


第1戦 戸田  1/14~19
第2戦 福岡  2/1~6
第3戦 児島  2/19~24
第4戦 唐津  3/9~14
第5戦 びわこ 4/3~8
第6戦 若松  4/12~17
第7戦 徳山  5/12~17
第8戦 鳴門  5/24~29


ここまでが若松女子王座の出場権をかけた争い。
そして女子王座の後は、


第1戦 下関  8/23~28
第2戦 桐生  9/8~13
第3戦 戸田  9/22~27
第4戦 多摩川 10/8~13
第5戦 三国  10/23~28
第6戦 住之江 11/1~6
第7戦 大村  11/16~21


となっており、さらに12月の賞金女王を挟んで
1月以降も常滑→尼崎→宮島→福岡……と続いていきます。


開幕戦・戸田の出場予定メンバー(支部別)は、


群馬 土屋、櫻本、小林
埼玉 中西
東京 内田、梶野、平田、古川、大澤、稲生、市村、中澤、藤原
静岡 池田明、池田浩、長嶋、三浦、鈴木成、喜多
愛知 永井、大瀧、細川、宇野、前田
三重 井口、加藤綾、鈴木祐、塩崎
福井 加藤奈、藤堂
滋賀 香川、遠藤ユ
大阪 西村歩、落合、原田
兵庫 中谷
徳島
香川 野田、西坂
岡山 金田
広島
山口 片岡、向井、佐々木
福岡 藤崎、犬童、川野
佐賀
長崎 池田紫


多摩川女子王座→若松女子王座→大村賞金女王と
3つのGⅠが開催される2012年の女子戦線。
見応え満点のシーズンになること間違いなしでしょう。


来年もよろしくお願いいたします。