尼崎女子リーグはシリーズ最終日の6日目。


女子リーグ@cafe



今日のレース結果は、


1R ④藤堂 里香 5コース差し (3連単12610円)
2R ⑥森岡 真希 2コースまくり
3R ⑥五反田 忍 6コースまくり (3連単15450円)
4R ⑥西村  歩 6コース差し
5R ⑥栢場 優子 1コース逃げ (3連単17770円)
6R ①三浦 永理 1コース逃げ
7R ④香川 素子 3コース差し
8R ①栢場 優子 1コース逃げ
9R ①五反田 忍 1コース逃げ
10R ③岸  恵子 3コースまくり
11R ②永井 聖美 2コース差し



今日2連勝を飾ったのは栢場優子選手と五反田忍選手。


栢場選手はこれで今節5勝を挙げる大活躍に。
王座出場切符に向けて価値ある勝率アップに成功しました。


今節の女子王座勝負駆け組の勝率状況は、
 岸恵子選手 (初日5.19→最終日5.23
 森脇まどか選手 (初日5.16→最終日5.22
 中西裕子選手 (初日5.07→最終日5.03
 栢場優子選手 (初日4.96→最終日5.08


岸選手と森脇選手は勝率を5.2台に乗せ、
王座出場へ当確ランプが間近といった状態に。


栢場選手は今節で0.12の大幅アップを果たし、
どうやらボーダーラインの上へと浮上したようです。


逆に苦しい立場となったのは中西選手。
今節で勝率ダウンを喫し、崖っぷちの状況に追い込まれました。


それでも王座初出場へ気合は充分のようで、
「勝率は意識してます」とはっきり口にします。


現在の自身の選考順位に関しても、
「54位かな?」と完璧に状況を把握していました。


中西選手の次節は21日からの蒲郡オール女子戦。
年内最終節で運命の勝負駆けに挑みます。




というわけで迎えた優勝戦


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ピット内が異様な興奮と緊張感に包まれる中でレースが行なわれ、
インから踏ん張った①長嶋万記選手と、
2コースから差した②向井美鈴選手が
バック直線で一騎打ちを繰り広げる手に汗握る展開に。


最後は2マークで渾身の全速ターンを決めた長嶋選手に軍配。
デビュー初Vの瞬間が訪れました。


【優勝戦12R結果】
1着 ①長嶋 万記 1コース ST.21
2着 ②向井 美鈴 2コース ST.18
3着 ⑥平山 智加 6コース ST.09
4着 ⑤森脇まどか 5コース ST.12
5着 ③池田 紫乃 3コース ST.12
6着 ④佐々木裕美 4コース ST.14
決まり手:逃げ
2連単①②  310円
3連単①②⑥ 1240円


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ピット内ではモニターで見守っていた選手たちから
2マークの激しい攻防に拍手と大歓声の嵐。


そしてゴールを見届けると次々に水面際へ集結し、
ピットに戻ってくる長嶋選手を喝采で出迎えます。


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静岡勢を中心に歓喜の輪ができ、
ピットは数多くの笑顔で包まれました。


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するとそこに歩み寄り、
声をかけたのは2号艇の向井美鈴選手


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壮絶なバトルを繰り広げた僚友を称え、
「万記おめでとう」と祝福をおくっていました。


そして長嶋選手はウィニングランのため再び水面へ。
笑顔で手を振りながら出発していきます。


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しかしその数分後、ピットに戻ってきた彼女の表情は一転、
その瞳には大粒の涙が。


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多くのファンから熱烈な声援を受け、
優勝の喜びが込み上げてきたようです。


このあと水上ステージで表彰式が行なわれ、
ここでも涙が止まらず声を詰まらせるシーンも。
感動的なセレモニーになりました。


一方その頃ピットでは、


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早くも水神祭の準備を整えた選手たちがスタンバイ。
気合充分で主役の帰還を待ちます。


しかしそんな選手たちにとって、
何よりも気掛かりだったのがこの日の水温


今節一番の冷え込みとなって風も強まった今日は、
ピットに立っていることさえかなり辛い状態でした。


そこで選手たちは水面に手を突っ込んで水温を確認。


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その調査の末に出た全員一致の結論は、
「これは完全にヤバい」


このあとも休みなく斡旋が続く選手たちにとって
体調を管理することも大切な仕事。
飛び込むのを断念した選手もいたようです。


そうこうするうちに主役の長嶋選手が帰還。


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いよいよ水神祭の始まりです。


とその前に、


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長嶋選手もまずは水温を確認。


そして、


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心臓に水をかけ、ひと笑い取ったところで
改めて水神祭のスタートです。


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大勢に抱えられた長嶋選手は、
頭から水面に突っ込む態勢。


そして思いっきり反動をつけたうえで、


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永井選手とともに水面へ飛んでいきました。


このあと他の選手たちも追随して次々とダイブ。


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誰もが極寒の水面を危惧していたわりには、


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静岡勢全員を含む大量7人が飛び込んでいたのでした。


そして選手たちは急いで陸へ帰還。


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最後に長嶋選手が救出されて終了。


と、すんなり終わるはずもなく、


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もう1回水面へ。


どうやら最後のひと押しは向井選手だったようです。


このあともう1回上陸→転落を繰り返し、
今度は本当に終了。


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静岡勢らしいハイテンションな水神祭となりました。



今節の長嶋選手は初日から圧倒的な足を披露。
そのハイパワーを最後まで維持して栄冠にたどり着きました。


しかしそれは決してモーターの力だけでなく、
これまでの積み重ねが結果として表れたように思います。


長嶋選手が今節使用していたプロペラは、
「王座(尼崎)の時にも使ってたペラなんですよ」とのこと。
その3月尼崎女子王座では2・4・6・2・5・6・3・4・3着で予選敗退。
「あのときは全然ダメだった」といいます。


その後も標準型モーターの場でたびたびこのペラ使っていたものの、
その感触はずっと良くありませんでした。
しかし熟成を続けると冬場に気配が変わり始め、
「前々節の下関あたりから合うようになってきたんです」といいます。


そして今節、前検でこのペラを試すとマッチングは抜群。
3月の尼崎女子王座では2連対率7位のモーターで惨敗し、
9カ月を経た今節に2連対率15位のモーターで節イチパワーを発揮。
同じペラでこれだけ違った結果が出たことは、

決して偶然では起こり得なかったと思います。



02年11月のデビューから7年。


競艇学校時代からその才能を高く評価され、
デビュー当初には「未来の女王候補」という
肩書きもよく使われていた長嶋選手。


しかしここで女子リーグチャンピオンの称号を勝ち取り、
もはや「未来の」という言葉は必要がなくなりました。


女王への道を歩み続ける長嶋選手に、

今後のさらなる飛躍を期待したいところです。


長嶋選手、おめでとうございました。




ではこれにて尼崎女子リーグ@cafeは終了。


そして2009年女子リーグは全日程を終えました。


【09年女子リーグ優勝者】
第1戦・下関  横西奏恵(徳島)
第2戦・桐生  三浦永理(静岡)
第3戦・徳山  田口節子(岡山)
第4戦・丸亀  池田浩美(静岡)
第5戦・多摩川 田口節子(岡山)
第6戦・児島  三浦永理(静岡)
第7戦・大村  横西奏恵(徳島)
第8戦・鳴門  田口節子(岡山)
第9戦・住之江 細川裕子(愛知)
第10戦・蒲郡  池田明美(静岡)
第11戦・宮島  香川素子(京都)
第12戦・びわこ 平山智加(香川)
第13戦・芦屋  廣中智紗衣(神奈川)
第14戦・尼崎  長嶋万記(静岡)


今年も1年間ありがとうございました。


なお@cafeの次回の更新は、
来年1月の尼崎オール女子戦を予定しています。