「大丈夫か?」
結局あのまま中庭で休んでた。キュヒョンが差し出したジュースを飲み干して。
「なんで髪・・・」
「頭冷やしてんだ」
「はぁ?」
呆れた声を出すキュヒョン。
「イカレてるだろ。笑いたきゃ笑えよ」
拗ねる俺に、キュヒョンは笑い転げた後。
ヒーヒー言いながら俺の肩を抱く。
「べっつにいんじゃね? そんなのどうだって」
「笑ってんじゃねーかよ」
「そりゃ笑うよ。笑いたきゃ笑えって言ったのお前だろ?」
まあまあ、と言いながら俺の背中を軽く叩く。
「俺も見たいなあ、その子」
「なんでだよ」
「お前が惚れるくらいじゃそれなりに可愛いんだろ?」
可愛い・・・ってか、ユノを、思い出す。
笑顔のユノを思い出すなり赤面する俺を見てまた笑う。
「かっ・・・可愛いも何も、野郎が可愛いわけないだろ」
じっと見つめられて言葉に詰まる。こいつに嘘はつけない。
「かっ・・・可愛いって言うか・・・なんか・・・エロい・・・」
「は?」
だんだん声が小さくなっていく俺に、キュヒョンが聞き返す。
「エロいんだよ・・・、存在自体がさ」