家に帰っても、なかなか寝付けなかった。
自分で思うよりもっと俺は、ヒョンにはまってるらしい。
目を閉じても浮かんでくるのはあんたの姿態。
あまりにも艶めかしくて体が疼く。
これじゃ眠れない。しょーがねえ、もったいないけど、自分で抜いて。
スッキリして眠る。どんだけガキみたいなことやってんだ。
明日、ヒョンの飯作って持ってってやろう。餌付けは大事だもんな。
また女に戻られたらたまったもんじゃねえ。
早起きしてサンドイッチと弁当作る。買ってきたっぽく捨てられる容器で。
いつヒョンを呼んでもいいようにといちごオレも箱買いしといた。
ひとり暮らしをするようになってから自炊は欠かさない。
今まで付き合ってた子にご飯を作ってあげたこともある。・・・だけど。
今回ほど作り甲斐のある相手もいない。だって、好きだから。
そろそろ出る時間かな。ヒョンに電話した。
丁度出るところだったらしい。さすが俺。
「メシ買わなくていいから。会社に持ってく」
一瞬、息を呑んだように思う。びっくりしたんだろう。・・・可愛い。
「・・・サンキュ」
「痕、まだついてるだろ?」
きっと今手首見たはず。わかりやすいもんなあ。
「気を付けろよ。ま、誤魔化せる自信あるなら見られてもいいけどな」
俺としては誰かに勘付かれて欲しいんだけどな。
ユノヒョン、ああいう趣味があるんだ、的な。
そう、俺にはそういう趣味がある。でも誰でもいいわけじゃない。
縛ったり痛めつけたりすることでさらに美しくエロくなるからこそ。
いろんなことしたくなっちゃうんだよ。