~Aさんへ~
タイ、バンコクの朝は
弾む様な歌声で明けました。
褐色の肌に白いシャツをパリッと着たウェイターさん、
2拍子のリズムに乗って
軽やかにCAFE SERVICE!!
『パーククロンの花市場』
人口の90%以上が仏教徒であるタイ。
家はもちろん、庭や会社の前にも小さなお仏壇があって 一日に何度もお花を捧げるのだそうです。
ガイドのタ・ワットさんのご実家でも、家の回りにジャスミンを茂らせ、
お婆ちゃまが毎朝 花輪を作られると話してくれました。
市場もジャスミン、バラ、マリーゴールドの香りが
蒸した魚や豚肉の匂いと入り混じり
いきなりタイの懐に飛び込んだ私達でした。
『エメラルド仏寺院』
本堂にエメラルド色の仏像をお祀りしていることから名付けられたタイ王室の守護寺院。
そのエメラルド仏は年に3回王様自らの手で衣替えされるのだけれど、
現王様はご高齢なため
今は皇太子様が継承されているそうです。
その王様は在位65年、
つまり昭和天皇の64年を抜いて王位継承年数世界一!!
そして、王室を愛してやまないタイでは、街の至るところに王様のお写真を看板にして掲げてありました。
また、どこを見ても国旗の横に黄色い旗があったのでワットさんにお聴きしたら、
これがビックリ!
タイでは曜日で色が決まっていて、王様がお生まれになった月曜日が黄色だから、黄色の旗も並べて立てているのだそうです。
また、以前 王様の妹君が亡くなられたときは、国民とのお別れのために11ヶ月間もご遺体を安直し、
しかも、王家のご遺体ということで座位で保存されたそうです。
本堂でのお参りは
聖水に浸した蓮の蕾で頭を撫でてから・・・
そして、床におでこをつけて静かにお祈り。
もちろん、Nも私も祈るは
Aさんの完治。
『ヤスイ、ヤスイ!』
途上国は物売り天国、
そして、物売られ地獄、
以前は観光バスの横をバイクで追いかけて来たりもしたそうで
どこへ行っても日本人とあらば「ヤスイ、ヤスイ!」と取り囲み、
ご失礼無いよう逃げ出すのがやっと!!!
でも 中にはなかなか洒落た物もありまして~~
タイ式ジャパン傘、
西洋人になかなかの人気でございました~!
『食べちゃったのよ・・』
これ、これです・・・
あの騒動の犯人は・・・
タイでは、
生水ダメ、屋台物ダメ、
レストランと言えども果物ダメ、と
しっかと言われてきたのに、タ・ワットさんが
「オヒトツ ドーゾ、オイシイデス。」って下さったので、
いえ、嘘です、
あんまりオイシイソーだったので・・つい・・
で、しっかり急性胃痙攣。
何事も超テキトーなワットさんに痺れを切らしたNが
Fに連絡を取って、
24時間日本人スタッフ在住の病院をネットで探してもらったっていうわけでした。
でも、半日で治まって
しかも、ずっとNが背中を撫でてくれて
(うふっ!)
母は幸せ・・・
「N君、これが本当の
タイ式マッサージ~~!!」
ってふざけたら
「おとなしくしてなさい!
いい? これからは、絶対余計な物 食べちゃダメだよ!」とガツン!!!
『暁の寺院』
チャオプラヤー川(メナム川)の畔に建つ巨大な仏塔寺院(お墓)。
高い塔の中腹まで階段がついていて、いい気になって登っていったら、
途中から階段の幅が足のサイズ以下になり・・・
両側の壁も低くなり・・・
つまり、
私の身体は
in the sky!!
気付いた瞬間、
全身汗、グワッと汗、
(昨日は胃痙攣、
今日はパニック症!?
私、絶対ダメ、
あそこまで登って
ヘリコプターで救助だわ・・・
あ~、昨日 Nにおとなしくしてなさい。って言われたのに・・・)
って、意識も飛んでしまったの・・・
何とか、必死に踊り場まで登って、景色なんて脇目も振らず手すりにしがみついて下り階段を降りました。
Aさん、
笑わないで、
本当に怖かったんだから!!
おかげで
翌日 足パンパン・・・
筋肉痛でバスの上り下りもやっとこさでした・・・
『電線』
(いい加減)が(い~い加減)のタイ。
でも、これは・・・・・
街中
カラマッチョ(?!)電線!!!
垂れた電線を潜って歩く道も少なからず・・・コワ!
『有難いお店』
バスから見つけたお店、
なんと 仏像屋さん。
大小様々
ポーズもお値段も様々な仏像が
埃にまみれ、
排気ガスに晒され、
微笑んでました。
買った仏像は
お寺に寄進するそうで、
仏像屋さんは大繁盛でした。
『くじ引き』
タイでは、21歳の時に
兵役につくか否かをくじ引きで決めるそうです。
嘘か誠か、ではなく
誠の誠のお話。
赤と黒のくじを引いて
赤だったら兵役、
黒だったら兵役自由選択
今、民主党がこんな法律提案したら、即刻 解散総選挙・・・間違いなし。
でも、「国を守る」意識、「日本人」と「日本国民」のニュアンスの違いetc
立ち止まって考えた私達でした。
『乗り降り自由』
ほとんどの道が3車線、
4車線もある一方通行。
それでも 溢れ返っている車、バス、バイク・・・
電車もしかりで、
戦時中さながらに
入り口に扉無く 人、人
バスなんて、渋滞待ちの道路のど真ん中で下車!!
車なんて
へっちゃら!
へっちゃら!
『トム・ヤム・ク~ン』
夜はタイ古典舞踏ショーを観ながら伝統的タイ料理を楽しみました。
世界3大スープの1つ
「トム・ヤム・クン」
トムは煮る、ヤムは混ぜる、クンは海老のことで、
辛いの苦手な私さえ
舌鼓を打つ美味しさでした!!
そうそう、
以前 お友達から聴いた話
(トム・ヤン・クンのパーティー)と称して 皆で楽しくお喋りしていたら、
何だかソワソワ落ち着かない人がいたんだって。
心配になって声をかけたら
その方曰く、
「あの~、トム・ヤン君はどちらにいらっしゃるんですか?
私、彼にプレゼントを用意してきたんです・・・」
タイ古典舞踏は
タイの古典ドラマ「ラーマーキエン」を題材として、
台詞無く、身のこなしや指の動きで心情を表現するそうです。
謎めいた目の動き、手の動きはバリ舞踏、ひいては琉球舞踏に通じるものがあって、
海原を繋いだアジアンロードに想いを馳せました。
『スコール』
いい気分で舞踏を楽しんでいたら、何やら頭の上が騒々しくなってきたの。
近くを電車でも走ってるのかしら、と思っていたら
ポトリ、
ポトリ、
そのうち
ポトポトポチャリ!!
そう、雨漏り・・・
外は稲妻が闇を破り
傘もお役ご免の
どしゃ降り!!
散々待ってバスに飛び乗ったけど、
初体験の
バスの雨漏り・・・
恐るべしスコールの洗礼を受けて
タイの夜は暮れていきました・・・・・
~N子より~
番外編
『OH、Missリーサ!!』
王宮見学が終わって、
預けた貴重品を出そうと
ロッカーに鍵を入れた・・
のに・・
開・か・な・い・・・
何度トライしても
開・か・な・い・・・
バスの時間も迫っていたので 慌てて監視員さんを呼んだけど、
やっぱり
開・か・な・い・・・!!
マスターキー!?
それ何?の反応で
Nと私二人して途方に暮れてたその時、
監視員さんの一人が
「リーサ!
リーサ!」
と奥にいた女性を手招きしたの。
(あ~良かった~!
この人がマスターキー持ってたんだ~!)
とホッとするも
Missリーサは全くの手ぶら・・・
でも、
おもむろに
腕まくりをしたかと思ったら
右手の薬指を
鍵穴目がけて
グイッ!!!
見事、ロッカーは開いて
私達も何とかバスに間に合いました。
そう、
王宮記念館ロッカーのマスターキーは
Missリーサの
右手の薬指の
長く伸ばした”爪“
だったのでした・・・