コマツ 円安でも値上げ変えず
日本経済新聞 掲載 今期業績の焦点
コマツの2014年3月期の連結営業利益(米国会計基準)は前期比44%増の3050億円を見込む。増益は円安効果が大きく、鉱山機械の減速で販売量は伸び悩む。厳しい事業環境で成長をどう実現していくのか。大橋徹二社長に聞いた。
ーー低迷が続いた中国事業の見通しは。
「4月の販売台数は前年並みとなり、鉱山などで使う大型ショベルは低調だが、都市部の土木工事などで使う小型ショベルは販売も既存機械の稼働率も伸びている」
「ただ、需要回復のペースは緩やかだろう。今期は17%増収の予想だが円安が主因で、販売量は横ばいと堅めにみた。00年代前半の需要拡大期に売った製品が更新期を迎えており、買い替え需要を確実に取っていく」
ーー北米と日本は好調が続きそうですか。
「北米は住宅建築向け建機需要が底堅い。円安効果もあり、売上高は15%伸びるだろう。日本も東日本大震災の復興工事が本格化し、5%の増収を見込んでいる」
ーー資源安で前期の後半から需要が減速した鉱山機械の見通しは。
「今期も受注環境は厳しいだろう。売上高は1%減だが、円安効果を除けば13%の減収だ。欧米の資源メジャーは設備投資を半減させており、回復は期待できない」
ーー前期は円高の影響を値上げで吸収しましたが、今期の価格戦略は。
「性能やサービスで付加価値を高めており、円安でも価格を上げる方針は変わらない。無理に量を追うことはしない。建機部門の今期の営業増益額の3割(291億円)が値上げの効果だ」
ーー今期から3ヵ年の中期経営計画では売上高営業利益率を最大20%(前期は11%)に引き上げる目標です。具体策は。
「老朽化した国内工場を相次いで建て替える。生産性が高まるうえ、電気代も半減できてコスト削減効果は大きい。販売面では自動運転のブルドーザーなど、工事現場の問題を解決する製品やサービスを提案し、高価格でも当社製品を選んでくれる顧客を増やす」
「一方で配当も積極化する。配当性向を30~50%と従来より10ポイント高める。上場している優良な製造業の平均水準を意識した。自社株買いは現時点で考えていない。為替変動リスクなどを考えると自己資本の充実は必要だからだ」
以上
税理士ゆーちゃん より
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