多良間島へ!/ 宮古空港と多良間の塩ハウス / ぬぬパナ八重山勉強会の旅 その9 のつづき(^-^)/

お会いした~い!と願っていた、西筋ヒデおばぁの工房兼ご自宅へ♪
西筋ヒデおばぁとの念願のツーショット(〃∇〃)ドキドキ


ヒデおばぁ(親しみを込めておばぁと呼ばせていただきます)が多良間島で織物をはじめたのは60歳を過ぎてからとは聞き及んでおりました。戦前に宮古で上布を織っていたこともあるけどね、戦争でやめて、それからは子育てと畑。糸から織物をするようになったのは60歳すぎてから~とのこと。現在95歳ですが、眼鏡をつかわなくても糸績みも織りもできる!


おばぁの織るきものは自然がそのまま布になったような素朴さがあるのです。どれも交織布。
異種の糸をつかった織物を交布•交織布(ぐんぼう)といいます。八重山地方では貢納布や御用布とは別に自家用として織られていました。異なった素材が混ざることで趣ある布となります。




今年の「ぬぬぬパナパナのぬぬ展」で、浦令子さんのおばぁのきものを着ました!
経糸が手績みの苧麻糸、緯糸が手績みの芭蕉布という交布の着心地を知りたかったのです。

芭蕉布よりも柔らかくそして宮古上布よりも張りがある。風通し良し。芭蕉布でも宮古上布でも八重山上布でもない、このざっくり感としなやかさは独特のものでした。

手績みの苧麻×手績みの芭蕉という、貴重な布ならではでございます。芭蕉の糸がキラキラしています。


この日はぬぬパナの浜川史恵さんをはじめとしてお弟子さんたちが、芭蕉の苧引きをされていました。

浜川史江さんの作品、経糸は綿糸、緯糸は手績み苧麻の八重山藍染めの八重山交布です。


多良間芭蕉の一番外側の皮。

外側の皮を剥いだ芭蕉を木灰汁で炊いたもの。ここから繊維をとりだします。

カミソリで苧引き!

喜如嘉では竹でつくったエービーといわれる道具をつかって苧引きします。


おばぁの芭蕉布の糸績みは宮古上布のやり方ですので、撚りつなぎ。結び目がありません。
これは八重山地方の芭蕉の糸績みの特色でもあります。

喜如嘉の芭蕉の苧績みは、根と天の糸を繋いで結び小刀をつかって切る機結びですので、小さな結び目が生じます。


おばぁと語る私の手つきは喜如嘉で芭蕉の苧引き体験をしたときの話をしていたような…。
各産地を巡るとそれぞれの特色があって面白い。そこには歴史と風土が見え隠れしたりするので、探求すると尚楽しいというような話をしていました♪


おばぁに教えていただいて、私も撚りつなぎで芭蕉と苧麻を績んでみました。←写真がない(涙)
糸績みが好きというより、好奇心というか探究心からなのですが、おばぁに「好きなんだね~、この糸全部あなたにあげるよ!」といただきました。

糸芭蕉はバナナの仲間の葉脈繊維、苧麻は麻といわれるもののひとつで靭皮繊維。
全く違うものですが、経糸と緯糸で交じりあうことで、どちらの良さも生かされる…。
扱うのは大変ですが、それも自然布ならではの楽しみであり喜びとなるでしょう。


多良間島ではタラマバナという紅花の染めもされています。
実演をみせていただきましたヾ(@°▽°@)ノ

つづきます(^-^)/

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