「きもの学」受講5日目メモ

京都産業大学経済学部 柿野欽吾先生の講義。

きものの産地と流通市場のお話です。
和装業界の特殊ともいえる流通を経済学の視点から説明してくださいました。
きもの カンタービレ♪きもの カンタービレ♪

よく、「きものは問屋さんをいっぱい通すから値段が高い」という話を聞きますが、
そのしくみが理解できず、某着付け教室やネット販売などで生産者から消費者への
直接小売りというものがでてきた昨今、こちらのシステムのほうがお安く手に入るのか
と思いましたが、どうやら必ずしもそうでもなさそうです汗

きものは、糸をつくる、生地を織る、染める、刺繍、などなど、そもそも分業制のもの。
生産側と消費側の間には、空間的、時間的隔たりや量的質的な隔たりができてしまいます。
それを調整し、品揃えをし、消費者側へ届ける仕組みが、独特の細く長い複雑な流通を
生み出しています。
そして、その複雑なシステムを利用して利鞘を稼ぐ業者さんもいらっしゃるのでは…?←推測です。

機屋、産地問屋、買継商、白生地問屋、染め加工問屋(染めつぶし問屋)、染織加工業者、
前売問屋(集散地問屋)、地方問屋、小売店、

よくお名前を聞くメーカーさんや問屋さんがこの中のどこに分類されるのか、未だにわかっていない
ことも多いです。

消費者側も、自分の欲しい商品が果たして適正価格なのかどうなのかがよくわからないというのが、
現代人のきもの離れにつながっているように思うのですが、どうでしょう。

これだけ、情報や(宅急便などの)流通が発達した現代には、和装業界も新しい流通システム
を生み出すことによって活性化させるという方向もありなのは、、、。

すごく良いものをつくっている生産者にお金が行き渡らず、結果後継者不足になって
しまうことによって、素晴らしい染織技術がなくなってしまうのは何とももったいない話です。

私の基礎講座の受講はここまで。来週の発展講座も楽しみにしていますドキドキ
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