奇跡の無農薬・無化学肥料のEM栽培有機JASメロン 20年も連作、新篠津早川農園 | EM(有用微生物)の力で子供達に未来を!

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http://www.mahoroba-jp.net/about_mahoroba/tayori/topix/topix200807.htm
http://www.emj.co.jp/fs/emjapan/338


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まほろばだよりより転載

早川仁史農場を訪ねて


広々とした石狩平野が広がる新篠津。

 290戸がエコファーマー、1/3が特別栽培、有機JASは何と17戸で約6%、これはヨーロッパ並の軒数である。   4700町歩のうち、2000町歩が皆農薬や化学肥料5割減の畑となっている。
 村には畜産業を営む酪農家はなく有機堆肥は使えないが、「クリーン農業推進センター」で米糠を用いたEMぼかしを作っている


村が補助金でこの活性機械施設を導入し農協が管理して、農家が生産するシステムで、全村挙げての「環境保全型農業推進」の取り組みをする全国でもまれな地域なのだ。水はけの悪い泥炭土壌は、農業に適さないと言われながら、腐らない未分解有機質農地を宝の山に変えて成功させた村でもある。  

 この恵まれた地域で、更に磨きをかけているのが、1961年生まれ、46歳の早川仁史さんだ。明治時代、埼玉の川越の「餡子屋」だった先祖が渡って120年、四代目に当たる。
 
毎年、メロンのこの時期になると、早川さんの「ルピアレッド」が店頭に華やかに並ぶ。  
しかし、その陰で彼がどのような努力をされているか、その驚異の姿を紹介したいと思う。




一言、それは驚異的な営農能力・手腕の不思議さに圧倒されるのだ。

何と25haを奥さんと2人だけで、平地とはいえこの広い面積をこなしているのだ。
有機大豆6ha、有機黒豆1ha、有機と特別栽培米ななつぼし13haで、小麦で4.5ha、メロン80a の計25ha。
これは当然、機械力によるとはいえ、他の農家の人にとっても考えられない労働効率なのだ。
まさに奇跡の農業がここにあった。

 早川さんも、以前同じ村の大塚さんのように葉物や果菜を作ったことがあったが、余りにも手間がかかり過ぎて効率が悪いので蔬菜類を作るのは諦めたという。
正にその通りで、「まほろば自然農園」のやっている農業は、早川さんとは対極にあるものだ。

 日常、各家庭で必要な細かな野菜達を、勾配のある山坂の畑で機械化も難しく、時間も労力も経費も何倍何十倍もかかってしまうのだ。 しかしまた、それはそれで意味と役割のあることなのだ。
その違いを知った上で、早川さんのダイナミックな集約的農業を見て戴きたい。



見事に出揃ったメロンの葉と玉。歩くと癒されるという。
 90mのハウスが7棟、50mが6棟、計15棟、80aのメロン、ルピアレッドをEM農法で栽培。

管理は奥さん、収穫はご主人の分担で、年間2万個を収穫。 他のメロン農家に訊ねても信じられない人手だという。
平均、富良野では4、5人、夕張ではもっと人員が要ると言う。
 
 昭和63年のまだ独身時代にメロン作りをスタート、20年続けての連作障害に悩まされた頃、平成4年にEMに出会い、2001年にJAS有機に切り替えた

 メロン栽培は通常3、4年経ったら、ビニールハウスをずらす必要があるが、それは大変な労働力だ。しかし、一回もずらすことなく、15年も連作して今に至っている。

これは省エネで革命的なことなのだ。
1月20日から5月1日まで日をずらして播種する。
メロンの本当の旬は7月で、8月以降は風味が落ちるという。

 ハウスを見るに、下のマルチビニールに赤い斑点がある。
これは微生物の王様と呼ばれる光合成細菌なのだ。この菌が発生する畑は滅多に無く、光合成細菌自身が、畑の問題点を自己解決する理想形なのだ。

 肥大葉により根が窒素を吸い過ぎるとメロンにとって肝心の糖度が上がらなくなる所を、品質葉により光合成細菌が窒素を餌として消費して循環させる。
このメカニズムで品質も玉伸びも共に落ちない。
苦土欠乏症になって葉が枯れ上がる時が、旨いメロンの収穫期だ。
虫もハウスの周りに草を生やして食害を1割に抑えている。



EM菌は、比嘉博士が考案された嫌気・微好気の複数微生物の集合体であり、特定の微生物を全国各所に移すのはいかがなものかという問いに対して明確に、土中においては人間のような相克はなく、スンナリ受け入れて、その土地に会う土壌菌に変換する適応能力がある、という。

むしろ、乳酸菌が多くて糸状菌一方の方が怖い、とする。
 眠っている原液に糖蜜を加えて増やすのは各農家が現地でやり、分に一回の増殖で、どんどん変性して、その土地に合うように変貌を遂げる。

 他所から来ることで、地場の活性力も高まるのではないか。
確かに、日本中においての婚姻も各府県で錯綜している。 これが一箇所において固定して血族結婚すれば、血の濃縮が起こって遺伝子に異常が生じやすくなるのも事実だ。

 ちなみに3 に4 のぼかしを投入している。初霜が降りる雑菌を抑える時を待って、EMぼかしを仕込むという。
その初期温度を菌が記憶して、夏の寒さの時も活性する菌は、まさに独自の早川菌となって他と別物の菌に変化しているのだろう。それは、結果が全てを物語っているからだ。目の前の事実を観察して即応に対処することが、彼の柔軟で的確な判断力・行動力を生み出している元なのだ。  

 自分はEM一筋の「いちがい者(頑固者)」だという。
体は毎日ヘロヘロになっても、気分は楽農で楽しいという。月の初めに終農、そして1月初めには既に就農、わずか1月しか休みがない。1/4は税金にもってかれるほどの高収入を得ていることになる。

正に、農業者であり、企業家でもある頭脳と体力の持ち主なのだ。
実に精悍でいい顔をしている。 何時も元気溌剌で畑中を駈けずり回っているのだ。