※こちらは《最終話*前》の更に続きです。
最終話*前をまだ読んでないよ。という方は、この前の記事からご覧下さいませ。

21.5話にしようとしたら長くなりすぎたので、区切られせ頂き、最終話という形にさせていただきました。
21話、最終話*前、最終話*後(このページです)という流れで読んでいただくようお願いします!

こちらから先に読んでしまうと、きっと意味不明になってしまいますから!!

最終話*前もちゃんと読んだよー!という方のみ、どうぞお楽しみ下さいませ♪











*****













キョーコの頭に蓮の笑顔が浮かぶ、抵抗が全く及ばないことに恐怖が増すばかりだ。

二人がかりで、壁に押し付けられ、唇が近づいて来る。
顔は男達の手によって固定されたままだ。

あと少しでキスされるっ!!


そう思った時、楽屋のドアが大きく叩かれた。

ーーードンドンドン!!

ビクッと、男達の動きが止まり、気配を鎮める。

キョーコはそのノックの音を聞いただけで、蓮が来てくれたと確信出来た。

『最上さん?!いる?!』

鍵が何時の間にか閉められていた為、蓮が中に声を掛けながら開かないドアに舌打ちをした。

キョーコの中の怨キョが大喜びをして、ドアの向こうに行きたいと大興奮していた。

『もしいるなら、ドアから離れててね。』


ーー????

言われた言葉に楽屋の中にいた男達の頭に疑問符が浮かぶが、キョーコの中では、もう大丈夫だという安心感が生まれて、緊張がゆるんだのかフっと意識が遠のき身体の力が抜けその場に崩れ落ちた。

その瞬間、楽屋のドアは大きな音を立て吹き飛んでいた。

『最上さん?!』

びっくりして固まる男達の背後にキョーコがグッタリと崩れるようにして気を失っていた。

蓮の怒りがピークに達する。

『最上さんに、何をした?!』

地の底から這い上がって来たかのような聞いたこともない声。
突然の闇の国からの大魔王の降臨に、男達の身が竦む。

『え…?いや。別に…』

『な、なんにも!!なんにもしてないっす!!』

『俺たち、ちょっとキョーコちゃんとお話してただけだし。』

怒り爆発の蓮が一歩踏み出すと、その度、男達も一歩下がる。益々近付くと、男達はお互いに抱き合って、ひぃぃぃ~!!と声をあげた。

どうやらやっと怒らせてはいけない人物を怒らせてしまったことに気付いたようだ。

蓮がキョーコに近付いているのがわかると、簡単にキョーコまで行く道が開かれ、その間に逃げようとドアのあった方向に向かう。しかしそこには、蓮のマネージャーの社が出入り口を塞ぐように立っていた。

『ウチの大事なタレントにこんなことして、お咎めなしで逃げられるとでも…?』

社のブリザードの発動に男達の身体はその場に凍り付いたのだった。

『最上さん、大丈夫?』

身体を抱き上げて軽く揺すって問いかける。

『はっ。あ、敦賀…さん。』

目を開けたキョーコが安心したような顔になったことで、蓮は優しく微笑んだ。

『大丈夫?』

『私…あ…』

キョーコの身体がブルブルと震え始めた。

『…怖かった…です。』

『うん…。』

『怖かった…。』

そう言って、涙を目に溜めたキョーコの背中をそっとさすると、キョーコは自分から蓮の首に腕を回して抱きついて来た。

『っ!!』

蓮が驚きに目を見開くと、キョーコがしゃっくりを上げながら続けた。

『っ怖くって…』

『うん。』

『触られるのが、気持ち悪くって…』

『うん。』

『キスの練習なんて付き合いたくなくて…』

『うん。』

『掴む手の感触も、香りも、敦賀さんと全然違うの。』

『うん。』

『敦賀さんじゃないと嫌なのっ!!』

ぎゅっと抱き着くキョーコの言葉に、蓮は、うん。と頷いて、宝物のように抱きしめ、キョーコの頭に長めのキスを落とした。

キョーコがそろそろと顔を上げる。
涙が溜まった瞳が蓮の心に揺さぶりをかける。

そっと頬を撫でるとその手に無意識にすり寄って来るキョーコが愛しくてたまらず、蓮はそっとキョーコにキスを落とした。

『ん。』

キョーコから甘い声が漏れ出て、蓮の首に抱き着く腕に益々力が籠もる。
お互いがそのキスに溺れるように夢中で何度も何度もキスを交わす。

それを見せ付けられた社も男達も溜まったもんじゃない。
顎が外れんばかりに大きく空いた口から目から、ザラザラと何かがこぼれ落ちる。

そして一体何時間キスしたら気が済むんだ?!と思わせる程のキスを交わして、漸く蓮が名残惜しそうにキョーコの唇から離れた。

潤んだキョーコの瞳に、蓮の真剣な表情が浮かぶ。

『好きだよ。君を愛してる。』

『…え?』

目をまん丸に見開いて、キョーコがキョトンと蓮を見上げる。

『君が好きだ。誰よりも、何よりも大切で、ずっとずっと俺の腕の中に閉じ込めておきたいって思ってる。だから…』

そう言いながら、蓮が再びキョーコに口付けた。
驚きすぎたキョーコは目を閉じることも忘れてしまう。

『最上キョーコさん、ずっとずっと俺の側にいて下さい。』

唇が触れそうな位置で囁かれた言葉に、キョーコの心臓は大暴れだ。
ドコドコと煩い音を立て始めた心臓は、蓮の言葉の意味を理解したのだろう。
一斉に顔に血が集まり、耳まで真っ赤になるのがわかった。

答えは『Yes』以外、もう考えることなどできないが、どう答えればこの気持ちが伝えられるのかわからなくて、言葉に出来ず、キョーコは言葉の代わりにありったけの想いを込めて、まだ側にある蓮の唇に自分の唇を重ねた。
一瞬、蓮の体が驚いたように跳ねたが、直ぐにギュッと抱き締められ、今までで一番強い抱擁をされながら、熱い熱いキスを交わす。

この場にいる男達の存在を忘れて、思う存分飽きることなくキスを交わす二人に、社が呆れ果てたころ、セバスチャンが慌てて戻って来た。

楽屋の壊れたドアの様子と、中にいるメンバー。そして、蓮とキョーコが熱いキスを交わしているのを見ただけで、なんの説明を受けなくてもここで何が起きたのか察しがついたようだ。

徐に無線機を取り出して、トランシーバーで社長に状況を淡々と告げる。

ーー何故に無線機?!

と全員がツッコミたい心境になりながらも。そんなツッコミを許す空気はこの場にはない。

『ウチの大事なタレントに手を出そうとした罪は重いですよ。LMEの社長が直々にあなた方の事務所に抗議させていただきますので、今日のところはお引き取りを。』

トランシーバーでの連絡を終えたセバスチャンがそう男達に伝えると、肩を落とした男達がすごすごとその場を去る。

その一連の出来事が済んでも、蓮とキョーコのキスはまだ続いていた。

『雨降って、地固まる…ですか?』

『少々違う気もしますが、まぁ似たようなものでしょうね。』

セバスチャンと社がそんな会話をしながらみていても、二人の世界に入った蓮とキョーコは、その距離を離すことはなかったのだった。



「やっぱり敦賀さんの腕の中が一番安心できます。」

「当然だろう?この腕の中は君仕様なんだから。」

「ふふ。ありがとうございます。」

「本当はさ、キョーコの趣味に合わせたシュチュエーションで告白したいって思ってたんだけどね。もっとこう、ロマンチックにさ…」

「じゃあそれは…プロポーズの時に、期待してます。」

クスクスと笑って答えたキョーコの言葉に、蓮は嬉しそうに破顔して、キョーコの肩に顎を乗せた。

「プロポーズ…受けてくれるの?」

「さぁ?それはどうでしょう?」

小悪魔な役だって、難なくこなすキョーコはこんな技まで身につけてしまっていた。

「じゃあ、キョーコの希望に添えるプロポーズをして見せますよ?」

「ふふ。楽しみにしてます。」

指を絡め少し力を込めると、そこに籠めた意味に気付いたキョーコが顔を蓮の方に向ける。
そっと近付く顔に目を閉じると、画面の中の加絵と鳴海がキスするシーンと丁度重なった。

だけど、この場所でカットがかかることはない。
画面の中の二人がキスを終えても、蓮とキョーコのキスは止まることなく、お互いが満足するまで続くのだ。


『いつも俺の腕の中で』

それは蓮の一番の願いだ。
いつも、いつまでも俺の腕の中で、誰よりも輝く笑顔で微笑んで。
愛しい君の笑顔をずっとずっと誰よりも側で見ていたいから…。

どんな君も見せて。
笑顔も、悲しみも、怒りも、全部受け止めて見せるから。

これから先、一生掛けて君を愛し抜くって誓うよ。

だから、このドラマのように…

「いつも俺の腕の中でーーー」

photo:01

キョーコの耳元にだけ届く様にそっと囁くと、キョーコの顔が笑顔に変わり、頬が幸せな色に染まった。


エンディングと共に切られたテレビの電源。
静かな部屋に二人の温もりだけが確かに存在していた。



二人のドラマの続きは

ここから始まる…

そしてずっと…


永遠に続いて行くのだ。





完。



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お付き合い頂き、ありがとうございました!!
これにて、蓮キョ☆メロキュン推進!『ラブコラボ研究所』のメインリレーは終了でございます!!
いやぁ!最後の最後、長くしすぎてしまい申し訳ありません!!
色々拾いつつ盛り込んで行ったらこんなことに。

リレーに参加して下さった皆さんと、応援して下さった皆さんのご希望に添えれているかは疑問ですが、もう全て出しきりました!!(笑)

楽しむことが一番!とのモットーで続けてきたラブコラボ研究所ですが、いやはや本当に楽しませて頂きました!!

イラストは蓮キョ☆メロキュン推進!ラブコラボ研究所の看板にもなっております、『降っても晴れてもスキ日和』のひかりさんのイラストを使わせて頂きました!!
素敵なイラストの使用許可を下さったひかりさんありがとうございます~♪

関わって下さった皆さん、本当に本当にありがとうございました!!

メインリレーは終わってもメロキュンのラストスパートはまだ終わってません!!
まだまだ日にちございますので、企画の方もどうぞお楽しみ下さいませ♪


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