日曜日は旦那がトライアスロンに参加した。
今回はリバプールにて開催された大会に出場。
土曜から前入りし、日曜の朝から始まったレースであったが、この冷夏である。
水も冷たく、海には大量のクラゲが浮遊。
それでもトライアスロン参加者達は行く。
見ていて凄いとは思うが、やりたいとは思わんわな・・

旦那は2年ほど前からトライアスロンを始めた。
キッカケは父の死だった。
何かに熱中しなければ、母の事や義父の遺産の整理などで頭が爆発しそうだったため、あえてやりたくない、興味の無い、過酷な趣味に没頭すると決め、トライアスロンを始めたのである。
しかし今では、2か月に1度参加するまでになり、何とか続けている。

いつもは、近所の湖水地方で開催される大会に出場する。
家が近いからというのもあるが、景色が良いからである。
果てしなく緑で、泳ぐのは湖。
決して水は綺麗ではない。
時に藻が足に絡み、溺れる人も多くいる。
がしかし、クラゲの浮遊する海よりマシである。
そして何より、レースに関わる人達が皆フレンドリーなのである。

レース中、各ポイントにボランティアの方々が立っておられる。
選手が通過する度に「ゴーゴー!!」などと声援してくれる。
時には「あと何メートルやでー!!」と教えてくれたりする。
参加者達も和気あいあいで、マラソン中などは結構話しかけあってレースを展開しており、実に楽しんでやっている感がある。

がしかし・・今回のレースのボランティア達は無言。
選手を見ているのかいないのか、中にはイヤホンを付けて音楽を聴き、携帯をいじりながらの監視も数人いた。
最初にゴールを切った選手にも、拍手さえ無かった。
無言のゴールであった。
そのためか、選手も互いに話しかける場面も無かった。

選手は1人で静かに両手を挙げゴール。
遠くから観客がパラパラと拍手。
選手は自分の荷物を持ち、メダルを貰って静かに帰る。
何ともクールなレースであった。

地域により、あんなにボランティアの人達のやる気が違う事に驚いた。
湖水地方が田舎だから、あんなに地域の人が元気なのだろうか・・。

昔、とあるマラソン大会の司会を仕事でやったことがある。
大きな企業のマラソン部とでも言うのだろうか、社会人の方々の駅伝レースであった。
名のある会社の中に、消防署の方もいた。

レース前、打ち合わせを終え、私が原稿を再び読み直していたら、テントにマッチョな男性が来た。
いかにも消防士!!消防士という感じの人で、その人が「あのー・・ちょっとお願いがあるんですが・・」と言ってきた。

私が「何か?」と聞くと、「キャピキャピした応援をしてくれませんか?マイク越しにお願いします。俄然、やる気が出るんです」と言い、真面目な顔で戻って言った。
全く持って私のキャラに合わないキャピ願いであったが、これも仕事・・出来る限りの黄色い声援を送ってみた。

結果は2位であった。
あの私の応援が役立ったとは思えないが、しかし少なくとも応援の声が場の雰囲気を盛り上げる事はな違いない。
今回は、実に静かな鉄人レースであった。

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