早速、沖縄で始まった「安倍晋三の報復」 | 追憶の骨 (bones)

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音楽や映像だけでは残せない、あの時の僕たち。


(ANNnewsCH 7月10日)


■ 現職大臣、島尻安伊子の落選

7月10日の参院選、現職の沖縄・北方領土担当大臣である島尻安伊子が、10万票以上の大差で落選した。

「島売りアイコ」と呼ばれた島尻安伊子を、沖縄担当大臣に任命した安倍晋三、沖縄への敵対意識は明らかだ。まして、先日発生した「米軍属による殺人事件」、この落選は当然の結果だろう。

ところが…、

選挙の終わった翌日の朝、沖縄の東村高江で、ヘリパッド建設工事の資材搬入が突然再開された。

これは「安倍晋三の報復」だろう。




民意を無視した米軍施設の工事が強行されようとしている。



■「標的の村」

「高江のヘリパッドって、何なの…??」

そう思われる方も多いのではないだろうか…。それも当然の事で、沖縄の米軍基地問題の実態、本土ではほとんど報道されることがない。



豊かな自然に恵まれた沖縄県の東村高江地区、その周囲に位置する広大な米軍演習場にヘリパッド建設計画が浮上、地域住民は反対運動を始めた。

ところが、国は反対運動をするする地域住民に「スラップ訴訟」を仕掛けるという、有り得ない対応にでた。その後、「普天間基地のオスプレイ配備」が決定し、沖縄県民の怒りが爆発、10万人の抗議集会が開催され、「普天間基地の完全封鎖」を実施する。

その活動を収めたドキュメンタリー番組「標的の村」が2013年にギャラクシー賞を受賞、本土でもようやく一部で報道され話題となり、その年、映画化される事になった。

2013年の報道ステーションサンデーの動画(13分)を見てみよう。




ところが、この報道もマイルドに編集されていて、重要なシーンはまったく出てこない。東京のマスコミは本当のことは何も言わない。

なので、ぜひとも「標的の村」(46分)全編を見てほしい。

女性ディレクターならではの、豊かな自然や子供たちへの目線、沖縄県の抱える基地問題の現実、そして普天間基地閉鎖運動のシーンに言葉も出なくなる。僕たちは何も知らなかった…、と痛感させられる。


(琉球朝日放送 「標的の村」)



■ 完全沈黙を続ける本土のマスコミ


そしてヘリパッド工事の再開、18日付のこの記事を見てほしい。

高江の機動隊投入 「暴力団壊滅と同規模」 自民議席失い、政府強行


日本政府は反対運動に備えて、160名しか住人のいない高江に、本土から560名の機動隊員を投入するというのだ。

これはもう、第二、第三の占領政策じゃないか…。

 一方、一部の警察、防衛関係者からは異論もある。警備関係者は「工藤会の壊滅作戦と同規模だ。重火器を持つ暴力団と一般市民を同一視するのは尋常じゃない」と苦渋の表情を浮かべ…
(琉球新報 7月18日)

これが今日から始まる…。

沖縄の報道やネットでは、先週から大きな騒ぎになっているが、本土のマスコミは完全に沈黙している。

あまりに酷いとしかいいようがない。

これでは本土の僕たちが、沖縄の基地問題について、継続的に関心持つなんて無理だ。というより、僕たちの関心が向かないよう、本土マスコミは、沖縄を隠蔽し続けているとしか思えない。


先日の参院選でも自民党が勝利、国会はもう機能しない。警察もマスコミも、自民党を追求することもない。

安倍晋三の暴走を止める方法は、もうないのだ。

沖縄で平然と行われている、県民への弾圧行為。

明日は我が身…、そういうことになるかもしれない。

抗議をしている沖縄の女性、

怒りの視点は、どこに向けられているのだろう…。


(「標的の村」より)

<おわり>