[Japan,GuitarPop/Indie]
01.First Regrets
02.笑い話
03.さらばアトランティス鉄道
04.SnoWish; Lemonade
以前書いたMarmalade butcherのレビューで、今年ブレイクすると思うのはMarmalade butcher、The fin.、Shiggy Jr.、Awesome City Clubと書いたんですけど、このバンドを忘れていました。For Tracy Hydeです。
ネットレーベルCanata Records主催でありチルウェイヴユニットShortcake Collage Tapeとしても活動している菅梓によるインディーポップユニットFor Tracy Hyde。宅録女子として話題沸騰中のラブリーサマーちゃん加入後初の音源を無料配布という形でリリースしましたが、FLAKE RECORDSなどの配布先では即品切れとなり追加プレス中だそうです。地方民なので公式TwitterにDMして郵送してもらいましたありがとうございます。
本人達も公言してるように、AIR車谷浩司が所属していたことでも知られるSpiral Lifeの影響を受けたギターポップサウンドを感じさせつつ、ラブサマちゃんの感情を抑えたウィスパー気味のボーカルを融合させる。またモラトリアムだからこその焦燥感を描いた詞世界も含め素晴らしいEPとなっています。
Juniper And Lamplight収録曲を再録した「First Regrets」はラブサマちゃんのボーカルになることで原曲の甘酸っぱさが倍増しています。この曲はEPの反響を受けてフリーで公開されているのでぜひ。
MarginalRec.よりリリースされていたラブサマちゃんのソロ曲をバンドアレンジした「笑い話」、菅梓による2分弱のインスト「さらばアトランティス鉄道」と続き、ラストの「SnoWish; Lemonade」はフォトハイに求めているものを全て満たしてくれた良曲。日常を取り巻く甘い期待を綴る歌詞を、きらびやかなサウンドと幻想的なコーラスで纏う素晴らしい一曲です。
収録は4曲で半分が既出曲にも関わらずこの何か始まるようなワクワク感はなんなんでしょうか。シーンの流れを変えるほどのポテンシャルを感じさせるにも関わらず片鱗のさらに一部しか見せてくれていないようなもどかしさです。The fin.によって開けられたインディーポップ界隈の入り口を大きく拡げる起爆剤になるように思います今後の動きが楽しみですね。