from twitter | Rotten Apple

Rotten Apple

"Rotten Apple"検索でgoo辞書に勝ちましたありがとうございます

お気に入りのブロガーgogonyantaさんとZEEBRAがtwitterで興味深い議論をしていたので引用


まずDragon Ashの公開処刑って知ってる人どれくらいいるのかな?

ものっすご簡単に説明すると…
Dragon Ashが今よりもっとHIPHOP寄りの音をやってた時代に
ZEEBRAが自分のスタイルをマネされたと感じ、
キングギドラ名義の「公開処刑」という曲で口撃(ディス)した

ディスっていうのはHIPHOPじゃよくある文化なんだけど、
ディスされた側はそれに対し曲でアンサーを返すのが普通

しかしGrateful Daysで共演するなどZEEBRAをリスペクトしていた
Dragon AshのKjはアンサーを返さなかった(返せなかった?)

公開処刑からDragon Ashは音楽性を変え、ロック寄りにシフトしていく……

今ではその音楽性の変化や生き方がKjなりのアンサーだと言う見解がある


それを踏まえた上でやりとりを読んでみて下さい

長いです(=ω=`)




ZEEBRA(zeebrathedaddy)
@RYOtheSKYWALKER の言ってる事はそっくりそのままHIP HOP/R&Bにも当てはまる。
「普段見かけない」=「クラブで遊んでない」って事で、
そんな人たちにクラブミュージックが理解できる訳が無い。

売れりゃ誰だってやっかまれるけど、それビビって現場行かない位ならやめちまえ。
TERIYAKI BOYZだって良く会うぜ。



gogonyanta
このアホなこといってるzeebrathedaddyって誰?


vinylism
自分の村の人間しか相手にしないということですね分かります。


ZEEBRA
えーと、@vinylism とか @gogonyanta みたく
誰かがRTした一行だけ見て文句言われると面倒くさい。
他につぶやいても見る訳じゃないし、こうやってアカウント晒さないと本人に届かないし。
文句言う前に前後の流れも見て欲しいっす。



gogonyanta
おっ、返事を頂けてる。
それでは折を見てお返事をば。



vinylism
前後の文も @RYOtheSKYWALKER のも読みましたが、感想としては変わらないですね。
@zeebrathedaddy に関しては以前から純粋主義が高じるあまり
間口が狭くなっている印象があって、それをあの言葉で再度実感したしだいです。



ZEEBRA
そうなると意見の不一致なんでしょうがないっす。
自分としてはUSでもシーンの発展期にフェイク/リアル論争があったと思うので、
それなしでは今後が不安なんですが。
逆にどういうところで折り合いをつけるべきと思ってらっしゃるか気になります。



vinylism
そうですね。
自伝を読んでみて私とは根本的な考え方が違う方だとは思っていたのですが、
現場をクラブに限定しすぎると、色々と零れ落ちるものが多すぎるのではないか、
という違和感から意見させていただきました。

あとフェイク/リアルに関しては、
@zeebrathedaddy などは特に日本の音楽界にヒップホップを
徐々に浸透させる機会があったと思うのですが、それを徹底せず、
(ポップフィールドでの)シーンの開拓にしろ後進の育成にしろ中途半端な印象が否めず、
それを棚上げしてというのはちょっと卑怯かなと思います。

@zeebrathedaddy の日本のヒップホップを背負っていこうという姿勢は素直に尊敬するのですが、
ならばシーンに拘りすぎず、あえて自分から泥をかぶることで、
またヒップホップは違った展開があるのではないか、ともどかしい思いがしてしまいます。



ZEEBRA
理解しました。
貴重な意見ありがとうございます。

ただ難しいのは、あえて"どんな"泥をかぶれば良いのかという事です。

ただ単に売れ方が甘いというのは仰る通りですし、
自分もそこは全く満足してませんが、自らダサイと思う曲は作りたくはありません。
ポップフィールドでのシーンの開拓に関しては、
シーンをリスペクトしてくれていながらもプロダクションの方針
その他の問題で身動きが取れないアーティスト(タレント)が殆どなのが現状です。
田中聖だってそうです。
だから本人がどうのと言うより音楽ビジネスの現状が問題だと。



vinylism
なるほど。
そうなってくると日本の芸能界の話とかになってくるのかもしれませんね。
でも未だに @zeebrathedaddy がポップフィールドのことも
気にかけているのが分かっただけでも収穫でした。
こちらこそどうもありがとうございました。



gogonyanta
はじめまして。
@vinylismさんにほとんど語られてしまい、出る幕がないという情けない状況なのですが、
絶好の機会なのでひと言(とはいえ長いです。すみません)だけ失礼します。

先日のHilcrhymeへの呟きをRTで拝見しました※1
それを見て思いだしたのは、ロック層をも取り込んで、ヒップホップを根付かせようとした若者のことです。
あのコラボ曲で、私はLBとは違う日本語でのラップがあることを知りました。
その後公開処刑があり、日本語ラップはチャートに定着せず今日に至ります。

たらればの話をしても詮ないですが、歴史を知ってしまうと、あそこで@vinylismさんのいうところの泥をかぶっていれば、そこに違う未来が見えていたように思えて仕方ないのです。

今回の呟きの根底にはリアル/フェイクという金科玉条があり、その変わらない姿勢には尊敬の念すら抱きます。
しかし、私から見れば偏狭なままであり、10年前のような上昇気流があったとしても、結局同じ選択をするのだろう想像します。

インディーズでの日本語ラップがかなり成熟している現在、トップクラスの方がそれでは一点突破の機会があったときに、若手が勢いよく表に出て行けないのでは危惧してしまうのです。



ZEEBRA
とても前向きで理路整然とした意見ありがとうございます。
たしかに彼が彼なりに何かやろうとしていたのは分かってます。
ガリヤやリップなどとのTMCも感謝の気持ちで見ていました。

問題は模倣具合。
それに尽きます。

Greatful Daysの段階では自分でも教科書のつもりで作っていた「真っ昼間」の模倣だったので特に気にかけませんでしたが、その後の作品は実際会ったヒップホッパー全員にその点を指摘されました。

そこで「良いんだよ、あいつは」というべきだったんでしょうか?
「ヒップホップを根付かせる」=「オリジナリティを追求する姿勢を根付かせる」ではないのでしょうか?

実際スタイルは違うし、彼らほどの結果は出してないかもしれないけど、同じロック系でもRIZEのジェシーのラップは違います。
色々な人のいい部分を吸収して自分の形にしてると思います。
だから彼らとは今でも密に交流してますし、応援しています。

ヒルクライムに関しては、自分も知らない事をあまり言いたくないので多少見聞きしましたが、もともと自分も仲良くしているNite Full Makersの一員だったそうです。
そのころからスタイルも変わってないという噂も。
ただ、現状は結局「クレバみたいで良い」という2番煎じ好きのメディアに乗っかってるので、彼らが「ヒップホップ」であって「模倣」では無いのなら少し意識的に離れれば良いだけかと。
DAの問題とは似ているようで全然違います。

自分はヒップホップを本気で根付かせたいと思うので、他のラッパーの作品も出来るだけ聞くようにしています。
好きなラッパーなら尚更です。

好きなラッパーの新しいヴァースをこぞって聞いて一喜一憂するのが普通ですよね?
そう思って当時彼に向けて書いたラインもありました。※2
その段階で気づいて欲しかったのが本音です。
いや、「ディグって欲しかった」が正しいかもしれません。
ラップするスクラッチする以前に、ディグる事こそがヒップホップだと思うんで。

長文になってしまい申し訳ありません。
ブログも何度か拝見してます。
他での反対意見はつまらない中傷が多いので気にもしませんが、一つ筋が通ってる様に思えたので一度こういった場が持てればと思ってました。
今後も意見の相違もあると思いますがお互い頑張りましょう。

DISは諸刃の剣。
こうやって何年経っても責任を問われる。
覚悟の上です。

RTありがとう。
皆さんの気持ちもバッチリ伝わります。
自分も決して完璧だとは思っていないので日々勉強です。
なにかあったらまた議論しましょう!



gogonyanta
拝見して率直に驚きました。
誠実すぎる対応に感謝します。
模倣の問題についてはDragon Ashにしろ、ヒルクライムにしろ、もう少し長い目で見てあげればと思ってしまうのですが、そこは行動されている方とPC上で語っているだけの人間との差異なのでしょう。

ヒップホップを本気で根付かせたいという真摯な思いは伝わっています。
今年のBBOY PARKは分かりやすくヒップホップを伝える形に変更されていて楽しめました。
意見は相違があってこそ多様性が生まれ面白いのだと思います。
今後もご活躍を期待しています。






※1
ZEEBRAは以前Hilcrhymeについてツイートしていた
以下引用


初めて聞いたけど、「ひるくらいむ」って人たちは、くればの真似がうまいね。
テレビ見ないからこんなのが流行ってるとは知りませんでした。
時間の問題なんで、可哀想です。

彼らの何が可哀想かと言うと、二番煎じを「売れるモノ」としてプッシュするメーカーやメディアの思惑にハマってるだけなところ。
音楽をやりたい気持ちに変わりは無いはずなのに。
彼らの関係者がいたら是非「クレバのフローから意識的に離れよう」と俺からの助言伝えて下さい。

人間誰しも失敗をします。
大切なのはそれに気づいたときに、間違いを認めてそれを正す勇気があるか。
マルコムXの映画を見て下さい。
レペゼンするなら理解はしてて欲しいと思う。
受け手は自由な感覚で捉えれば良いからこそ演者はね。

あのときもポイントはレペゼンするか否かだった。
それに気づいて進路を正した今の彼らは素晴らしいバンドだと思う。

それだけ。
それで良くないか?




※2
「ハルマゲドン」での以下の歌詞を言っている

どこの坊ちゃんだか知らねぇが
俺のサルマネだけなら要らねぇな



参考

キングギドラ「公開処刑」