宜野湾市の嘉数にある「嘉数洞窟」付近に行って来ました。嘉数といえば、嘉数高台で第二次世界大戦の大激戦が行われた地でもあります。なので、この辺り一帯が心霊スポットみたいにいわれたりします(でもちゃんと人が住んでいるので…笑…念のため)

まず330号線、浦添バイパス沿いにこの場所はあります。バイパス宜野湾向け、ファミリーマートの手前に、こんな一角があります。

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一見コンクリートで造られた植栽の一部かと思われますが、大間違いです。ここを正面から覗くと、こうなります。


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この上には植栽がありますが、実は中身は空洞なのです。入るとわかりますが、中身は鍾乳洞、つまり洞窟になっているのです。中から見た写真です。

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立派な柱が取り付けられていて、頑丈に補強してあります。

どうしてこんなものが、しかもバイパスのそばに?

話をきくと、ここはバイパスを挟んで、向かい側と繋がる山だったそうです。それがバイパス工事で真ん中を分断され、こんな形になってしまっているそうです。

バイパスを挟んだ向かい側には小山があり、そこには洞窟がありました。これが一般に「嘉数洞窟」と呼ばれているものです。近くの団地のそばまで伸びているといいます。

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反対側の洞窟は開発されていない小山の上にあるので、なんとなく保存されているのはわかるのですが、このバイパス沿いのコンクリートの城砦のようなものは何でしょうか?

要するに、そこはウタキなのですね。ウタキとはこのブログで何度も言っていますが、沖縄の神様を祭ってある場所です。沖縄は自然崇拝の要素が強く、井戸や洞窟などが崇拝の対象になっています。要するに、この場所もバイパスの開発で取り壊されようとしていたが、そうはならなかったということです。

コンクリートで固められて保存された洞窟は、十メートルも進むと行き止まりになります。そこにはやはり、ウガンジュ(御願所)が祀られていました。

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今でもウガンしにくる人がいるようです。洞窟を外側からコンクリートで固めて保存してあるのですね。ちょっと珍しい場所だと思います。道路のすぐそばですから。

ただ、私にはわかりませんでしたが、どうやらかなり位の高い神様が祀られているようで、サーダカー(沖縄でいう霊感が強い人たち)の人は意口同音に「頭が痛くなる」とか「かかられそうになる」という言葉を聞きます。要するに、パワーが強すぎて、あまり軽々しく訪れる場所ではない、ということです。

嘉数にいったら、多分すぐわかると思いますが、洞窟の中に入るには、それなりの勇気と決意がいる場所のようです。
病院で待ちながら、仕事をしました。

子ども向きの実話怪談を書いたのですけど。

今度ポプラ社から出る「恐怖通信・鳥肌ゾーン」にも子ども向きの実話怪談が二つ載っているし、毎週新聞に書く原稿も、結構大変です。

基本、実話なので、聞いた話を元にまとめるのですが、これがまた大変ですけど、面白いところであります。


でもお話にまとめられないものってのも、いくつかあるのです。

たとえば「昨日、家の帰りに影みたいなものが横切っていった」とか、「お盆に仏壇見たら、線香が人の形になっていた」とか。

確かに聞いたら怖い話なんですが、読み物として成立させるためにはそれだけでは駄目で、プラスアルファが必要になります。


でもそこで話を勝手に作ってしまうと(話を盛る、という言い方もできます)実話怪談ではなくなってしまうのですね。ではどうするか。


そこは腕の見せ所、になってしまうのでしょうが、取捨選択することが大切だと思います。あと追加取材をすることです。


さっきの話でいうと、「家の帰りに影が横切った」というけれど、その近くとか知り合いで最近亡くなった人はいなかったのかとか、その影に心当たりはなかったのかとか。


そういえば・・・と、思い出してくださる方もいらっしゃいます。


さっきの話の続き、「線香が人の形になっていた」は、後日メールがあり、「実はお姉さんもおなじものを見たらしいのですが・・・」ということで、一気に話が広がりました。

こうして「実話怪談」という形に仕上げていきます。

難しいですけど、楽しい作業でもありますね。
知り合いが某精神病院で働いているのだけれど、彼女から聞いた話


総合失調症の太った女性Aさんは、普段は野獣のような声しか出さ
ない。
「ごはん」「いやだ」「死ね」がお気に入りのセリフ。
汚い話だけれど、ウンチがシーツとか衣類についていても気にしな
い。
...
時々それを食べたりするらしい。
病院では彼女の壊れた人格を回復させようと、いろんな薬で治療し
ているのだが、あまり効果がないらしい。

そんな折、アマチュアバンドがその病院で奉仕でコンサートしてく
れることになった。

...曲目はユーミンの「春よこい」

アマチュアだから、まあそんなにクオリティの高い演奏だとはいえ
なかった。

だが曲が始まると同時に、このAさん、立ち上がってぼろぼろと涙
を流して、一緒に歌を唄ったらしい。

その姿は感動に打ち震えて、最初から最後まで完全に人格のある女
性の姿だったという。

私の友人はびっくりして、一緒になって泣きはらした。

でも曲が終わってしばらくすると、再びいつものAさんに戻って、
「死ね」「ごはん」「いやだ」を連発していたらしい。

あの「春よこい」を聞いて、全身を震わせて泣いたAさんは、一体
彼女の人格の何処に隠れていたのか。そしてそれはなぜ薬では引き
出せなかったのか。

考えさせられる話だった。

この二日で三本、ラジオにでました。


まずは収録。ラジオ沖縄の日曜朝八時の番組「ソシアルクラブ」に


DJのマーキーさんとパチリ。


この模様は8月5日(日)朝八時の「ソシアルクラブ」で放送されます。


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それからタイフーンFM、8/2日の午後2時からの「ヒトワク」ナビゲーターは「怪談降臨」でもおなじみの諸見里杉子さん。一緒に怪談作家の高柴三聞さんも出ました。今度8/9にあるジュンク堂の怪談イベントの告知です。



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そしてその日の夜には、RBCiラジオ「団塊花盛り」に、ジュンク堂那覇店の森本店長とボーダーインクの新城和博さんとともに出演。ジュンク堂のイベントについて、あーでもないこーでもないと。



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さすがに一日二本出ると疲れますね。まあ楽しかったですけど。


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7月11日にFMニライさんの番組に出てきました。


発端はオキナワグラフさん、7月号に、新城和博さんと対談で掲載してもらったこと。


その表紙を、劇団O・Z・Eの女優、幸地尚子さんが幽霊の格好で飾っていたので、彼女の番組にオキナワグラフつながりで出演させてもらいました。


http://ustmovie.net/rec/23908246


12時あたりから、私ででております。


幸地さん、沖縄では有名な女優さんです。綺麗な方ですよー


てなわけで、ほんとうに久しぶりなブログの更新であります。


最近はツイッターとフェイスブックに重点がいって、ブログは放置プレイでありました。


またちょくちょく更新しますのでよろしくです。

糸満にある『百名第二貝塚』に行って来ました。


前から文献などで知ってはいたけれど、場所が分からずになかなかいけなかった場所。ネットで検索しても、暗い写真がすこしあるだけの場所だったので、どうしようかと迷っていたのだけれど、図書館で別の文献を探していて偶然場所が分かった。


え、こんな場所にあったのか、ってな感じでした(笑)


こういう場所にはよくある「看板も案内版もガイドブックにも載っていない」ということを前提に、だいたいの場所の目安はつけたので、いざ出陣。



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とうとうみつけました。この場所が百名第二貝塚です。


貝塚というのは、その名の通り、昔の人が食べたであろう貝殻とか、いろんなものが出土した場所なのですが、沖縄はそういった場所が信仰の対象になっていて、拝所が設けられて祀られている場合がほとんどです。ここもそういった場所で、もちろんウタキが存在します。


文化財なのに立て札が倒れて、壊れていました。こういうのを見るにつけ、沖縄の教育委員会のだらしなさに無性に腹が立ちます。地元の信仰をこれまでになってきた場所であるのに、これでは沖縄県自体がこの標識のように傾いて、疲弊していくのではないか。まあ、情けないですよ。この標識。



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壊れていますー!


そしてこれが、百名第二貝塚の全景であります。



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まるでジブリに出てくるような、森の中のオアシスみたいな感じ、とでもいえばいいのでしょうか。


とにかく広い。そして写真では分かりにくいかもしれませんが、樹齢を重ねた大木が何本か聳え立っています。また後ろは高い崖になっていて、その上は普通に県道が走っています。そう、一歩踏み入れば異界、なのです。


中央の階段を上ると、拝所があります。



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拝所も掃除されていて、気持ちのいい風が吹いていました。



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近くには浜川御嶽とか有名な場所がいくつもあって、おそらく観光客とかはそちらの方へいくのでしょう。標識もないので(壊れているし…笑)、めったに観光客もきません。浜辺の茶屋とか、いろんな隠れ家的観光地のそばにあって、見つけにくく、目立たない。それが功を奏してか、とても静かで、穏やかな場所です。写真では分かりにくいと思いますが、とにかく広いのです。天気がよければここでピクニックしたいくらいな、開けた場所にあります。


良くユタの人が「ウタキへは呼ばれないといけない」とも言います。


もしあなたがウタキから呼ばれたら、この場所に運良くたどり着くかもしれませんね。


運良くたどり着けたら、深く呼吸しながら、太古の昔からこの場所にいる精霊たちの存在に、深く耳を傾けてください。


精霊?そんなものがいるのかって?


キジムナーだって、第二次世界大戦で絶滅させられたという、悲しい説もあります。


でも、ここには確かに、何かがいるかもしれませんよ。



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お馴染み毎月一度のお楽しみ、ustream番組『怪談降臨』も、おかげさまで8回目を迎えました。


ところでこの収録しているカエルスタジオ、出るんですよ、ぐふふふふ。


よくラップ音は鳴るし、女のため息とか、何かを引きずる音とか、いろいろマイクに入るんです。


スタジオのある真壁比(まかび)、という場所は、その昔、お墓大通りと呼ばれたくらい、墓地が並んでいた場所であります。


ところが土地再開発で、お墓は綺麗にどこかに消えてしまいました。さあ、どこに消えてしまったのか・・・


琉球の古典怪談「まかんみちの逆立ち幽霊」も、この近所が出所のお話です。


この場所で「怪談降臨」をお送りできるというのは、実は幸せなことかも知れぬのです。


録画はこちらからどうぞ

http://www.ustream.tv/recorded/20346650



先日お話したラジオ沖縄の番組「本村ひろみのゴーゴーダウンタウン」ですが、ポッドキャストで聴けます。


http://podcast.uruma.jp/unit/8840/

http://podcast.uruma.jp/unit/8845/

http://podcast.uruma.jp/unit/8851/


久茂地のクライマックスコーヒーの外で収録しました。非常に寒かったです(わたくし、風邪ひいていましたし・・・苦笑)


そのかわり、街のノイズなどが背後に収録されていて、とてもライヴ感溢れる音になっています。


最終日には編集の新城さんも参加します。


お暇でしたら、聴いてみてください!