最悪 奥田英朗 | 複雑思考・シンプル志向

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マーケティング・ビジネス教養を中心として思ったことを綴る日記。

なかなか救いようのない登場人物ばかりの小説です。結構分厚いのですが、テンポが良いのですぐ読めました。

さえない女性銀行員の日常、同じくさえない町工場の社長の日常、またまたさえない不良青年の日常について、それぞれで最悪なことが生じつつ、最終的に3つの話が交わるストーリー。

しかし、先日テレビでしていた火の粉といい、なんで、こんなくらい物語を好んで観るんでしょうね。人間って。

楽観的に生きていくだけでは、やり切れない何かが人生の中にあり、そのやり切れない何かをどうにかする為に、非日常(得てして悪い事が容易に想像される?)を求めて、暗~い、若しくはスリルのある物語を求めるのでしょうかね。

やり切れない何かって、最近特に多くなっているのではないでしょうか。人間は人と比べることが大好きですが、一方で比べられる事に極端に疲れたりするものです。ひと昔前は、人と比べられる事がそんなになかったのですが、最近では、Facebook などにより、今まで頻繁には比べられなかった日常生活の充実度なんかまで、比べられるようになってしまいました。これって、少し息苦しいですよね。

なんてことを、考えて、最悪を読んでました。
今から英会話の勉強です。