先月、広島県江田島市のカキ養殖加工会社で、

中国人の技能実習生が、8人もの人を殺傷する

事件が発生しました。



「またもや、中国人の凶悪事件か…」


といわれるような悲惨で残忍な事件です。



このように人を傷つけるようなことは、

絶対許されることではありませんし、

たとえどんな理由があろうとも、

弁解の余地は無いといえます。



ただ、今後同じような悲劇が起こらない

ためにも 少しでも原因を考察して 

おくことは必要ではないかと思います。



記事によると、容疑者は最初に経営者の

川口さんを襲っており、傷の状況や、

上着が広範囲に裂けていることなどから、

容疑者は、相当な力で殴ったり、刺したりして

殺害に至っています。



そこには、かなり強い殺意を抱いている

ことが伺えます。



容疑者は、普段は、おとなしく真面目な

性格だったようで、5月には帰国を目前に

していたようです。



容疑者の友人の中国人男性によると、

男は昨年9月ごろから水産会社に勤務。

「社長は人使いが荒くて、言葉が悪い」

「ばかと言われたりする」などと不満を

漏らしていたようです。



ここに少し、注目すべき点がある気がしました。



日本の場合、会社の社長や上司が厳しい口調で

どなったり、ののしったりすることも

少なくありません。



また、業種によっては、昔かたぎの親方的な

経営者も多く、「ばっかやろう!」 

「てめぇ、いいかげんにしろよ!」などと

声を荒げることもありますが、その厳しさが

親方の愛情の形であったりすることも多いわけです。



少なくとも、日本人同士ですと、そのあたりの

意思疎通ができたりするものです。



ところが今回の相手は中国人です。


肌の色や、みかけはほとんど同じであっても、

まったく文化、感性の違う人種なのです。



そこを理解せず、ただ日本語がうまく使えるから…

とか、中国人も同じ人間だから…

という認識で、誤った使い方を

したことも 今回の事件の引き金の一つになって

いるような気がしたのです。



私も中国赴任当初、何度注意してもミスが続く

中国人従業員を前に つい、日本語で

「こいつ馬鹿じゃないか?」と一人言を

言ってしまいました。



日本語は全く分からないはずだった

その従業員が、なぜか当然、怒りだしたのです、、、



「えっ、この人は 日本語がわかるのか?」




いえいえ、彼は日本語は全くわかりません…


しかし、「ばか」という言葉だけは、

なぜか知っているのでした。



あとで、聞ききましたが、中国では毎日のように

「反日の戦争ドラマ」が放映されています。




そこには、かならずと言っていいほど、

悪者役である日本人の兵隊が登場し、

頻繁に「ばかやろう!!」と怒鳴る

シーンが出てきます。



よって、日本語が全く分からない中国の人でも、

「ばか」と「めし」という言葉にだけは、

知っているのです、、、(苦笑)




それくらい中国の人にとって、日本人がいう

「バカ」という言葉には異常に反応すると

思ってもよいと思います。




私は、それからは、「ばか」という言葉は

間違っても使わないように心がけました・・・。




今回、事件に至るまでの詳細はよく

わかりませんが、日本人の場合は他の人の

前であろうと、「バカ野郎!!」と怒鳴られることは

日常茶飯事であっても、中国人にとっては

到底慣れることのできない状況であると思います。




また、これまで何度も言ってきたように、

「メンツが命よりも大事」な中国人にとっては、

それは耐えられないほどの、ストレスに

なる可能性が高いと言えます。





そんな積み重ねが、容疑者が大惨事を犯した

要因になっているかもしれません。



最初に言いましたように、だからといって

彼が犯した罪を擁護するつもりはありませんし、

身をもって罪を償って欲しいと思います。



ただ、今後中国の人と関わっていかれる人は、

この悲惨な教訓を胸に刻んでおく必要が

あると思います。




亡くなられた方々のご冥福を心より

お祈り申し上げます。