【PickUP@海外ドラマ】「CIA ザ・カンパニー」 | U-NEXT [ユーネクスト]

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英王室から“ナイト”の称号を与えられた巨匠リドリー・スコットと、昨年没したヒットメーカー、トニー・スコット(『トップガン』など)の兄弟が製作総指揮を務めた、重厚で壮大な海外ドラマが登場しています!

「CIA ザ・カンパニー」です!

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$U-NEXT [ユーネクスト]-CIA ザ・カンパニー

1950年代の米イェール大学。名門ボート部のジャック(クリス・オドネル)とレオ(アレッサンドロ・ニヴォラ)、そしてルームメイトのエフゲニー(ロリー・コクレイン)は親友同士だった。しかし卒業後、ジャックとレオは米CIAへ、そしてエフゲニーはソ連の諜報機関KGBへ。米ソ冷戦が続くなか、3人は正反対の立場から歴史的事件に関わっていく。任務と並行してジャックは、CIAに潜入しているKGBの二重スパイを追跡するのだが…。

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ドラマや映画って、共感する楽しむタイプのものと、知らない世界に刺激や衝撃を受けるタイプのものがあると思うのですが、これは明らかに後者。

1950年代初頭から1991年のソ連崩壊まで続いた米ソ冷戦。そのなかに身を投じた男たちの人生を、壮大なスケールで描いたドラマ。3800万ドルもの制作費をかけた力作です。

親友同士の青年3人は、ふたりが米CIAへ、ひとりがソ連のKGBのスパイに。ハンガリー動乱、ピッグス湾事件、キューバ危機、そしてベルリンの壁の崩壊など、東西対立を背景にした歴史的事件に関わっていきます。

冷戦はCOLD WAR、米ソは緊張関係にありながら、形式的には直接対決をしなかったわけですが、その裏側の実態がリアルに描かれてきて衝撃を受けます。

裏の裏をかく情報合戦、嘘と秘密にまみれた諜報活動、命懸けの超活動、葛藤、裏切り、二重スパイ…。そして、米ソの直接戦争はなくても、東西対立が様々な形で顕在化した、各地での動乱と流血の裏では、米ソの危険な“ゲーム”が行われていたということ。

正直、第2話くらいまでは、普通に重厚な人間ドラマ。人間関係や時代背景の説明が多く、若干退屈な気もします。しかし、第3話で描かれるハンガリー動乱からは、冷戦の裏側が緻密に描かれ、ストーリーにドライブが掛かります。

淡々と、しかし、神経質なまでにリアルに描かれるその事件の描写は、目を覆わずにいられないほど凄惨です。そのなかを、文字通り泥臭く駆けずり回る諜報員たちの姿は、現代のハリウッド映画におけるヒロイックなCIAスパイとは程遠いもの。

そんな歴史的事件の現場での彼らの葛藤、理想に燃えて入局した彼らの人間としての苦悩も、胸に迫るものがあります。

巨額の制作費をかけただけあり、屋外セットから小道具にいたるまでも緻密に作り上げられ、作品に重々しい説得力を与えています。

冷戦という事実にフィクションを交えたこのドラマは、あの時、歴史の裏側では何が起こっていたのか、それを知り、今起こっている内乱や混乱の裏側に思いをめぐらせる貴重な資料集とも言えそう。

ぜひご覧ください!



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