20世紀の遺物
先日、T誌を読んでいたら、
TCの発売が2年ほど前に終了していて、
銀行によっては、すでに取り扱いを停止しているところもあると書いてあった。
最近では、銀行の行員でも
TCって何ですか?
と知らない人がいるという。
確かに、今ではカードが氾濫していて、
ワールドワイドなカードが何種類もある。
TCの存在価値がなくなって、
販売を停止したのだろう。
それを読んで、
いくらか持っているのに気づいていた私は、
少しあせった。
これまでは、円安で1$が120円になった、と喜んでいたが、
下手をすると、ただの紙切れになってしまう。
調べてみると、
若干のドル紙幣も残っていた。
もう海外旅行をする気がないので、
こういうものは持っていて模様をなさない。
円安を待っているだけでは、
あまり意味もなかろうから、
TCと一緒に変えてしまおう、
そんなつもりで、
所沢の購入した銀行に行ってみた。
ところがこの銀行は、よそに大きな支店を作ったので、
いまや営業所に成り下がっていて、
外為の取り扱いはしていなかった。
それでも、TCなんて知りませんとも言われず、
時間はかかったものの、
支店の方なら、取り扱えるかもしれないと教えてくれた。
支店では、
いろいろあったものの、
ドルは無事、円に交換できた。
目の前で、1枚ずつ機械を通して確認してから交換してくれた。
TCは外部と連絡を取って、
確認が取れるまで待たされた。
随分時間がかかったので、
他の用件なら、
とっくに逃げ出していただろうが、
さすがに、幾許かのお小遣いができるとあって、
ゆっくり腰を落ち着けて待たせてもらった。
外は冬の寒さだったが、
ホカホカとした気分で、
早速、買いたいのを我慢していたあれこれを思い浮かべながら、
帰宅したのだった。