女房の居ぬ間に | 私の日常

私の日常

思いつくまま雑多な話を書いています。

私はいつも女房の目を盗んでいる。

 

1時間の留守ならそれなりの、

半日留守ならそれなりの企みを考える。

 

もう10年以上前のことだが、女房がほぼ1日留守にした日があった。

 

「よし、チャンスだ!」と考えた私は、越してきた家にあった5メートルほどのシュロの木を伐りに掛かった。

 

風の強い日にシュロの葉がバタバタとお隣の屋根の付近で騒ぎ立てていたで、気が引けたからだ。

 

ひろりと伸びたシュロの木だったが、切ってみると重い!のなんのって!

 

危うく隣の家の壁に倒れそうになるのを,必死で持ちこたえた。

 

でも、こちらに倒せば自分が下敷きに!

 

そこで、必死に倒す角度を調整して、隣の柿の木に立てかけて事なきを得た。

 

 

こんな場面でも真剣さが足りない私は、当然の如く呟いた。

 

『隣の柿の木にシュロ立て掛けたのは

シュロ立て掛けたかったから

シュロ立て掛けたのです』

 

あの時は、実に危なかった。

 

 

今日も女房は少しの間留守にする。

知らん顔して送り出してから、障子を張り替えようと思う。

 

決心が鈍るといけないので、女房に気づかれないよう、障子4枚のうちの2枚の紙を剥がした。

 

こうしておけば、必ずやらなければならない。

 

女房が帰宅して、「あらっ!?」っと驚く顔を見るのが好きなんだな。

 

 

(まこと)