“ Bringer of the Light ”
(右肩に刻んだ“ワタリガラス”の別名)
光を持ち帰るものとしてこの生涯をかけてみたい。
4月20日に入籍をして間もなく、二人して仕事を辞め、この結婚式の為に数ヶ月を費やしてきた。
来てくれた人を感動させ、心の奥深くに光を届け、生き方すらも根底から覆してしまうような意識の旅をさせたかった。
そんな一心で心を動かせる覚悟をもった表現者を集め、この日の為にすべてを費やしてきた。
≪アイヌ結婚式ミニスライドショー≫
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何度も日光に足を運び、何度も何度も視察や打ち合わせを重ねる度に、いつも日光の人は僕たちをあたたかく迎えて入れてくれた。
「こんな素敵な結婚式をする場所として日光を選んでくれたことが僕たちは本当に嬉しいんだ!」
そんな山本さんの言葉にいつも励まされ絶対に成功させようと心に誓った。
<この結婚式が下野新聞に!>
そして何よりも遠方から集まってくれたたくさんのスタッフたちの協力があったからこそ、この祭りは成功できたんだと心から思う。
24日には15人、前日の25日に関しては全国から50人近くのスタッフが集い、本当に良く働いてくれた。
1ヶ月を切ったくらいから出演者との打ち合わせやオペラの台本に追われたりとやることの多さに肉体的にも精神的にも2人とも疲れがピークを越えてしまい、横浜を発つ直前に恵美香がダウンし、式前日には寝不足と疲れで俺まで立っていられない状況になってしまった。
そのことによって(そのおかげで?!)としさん初め、よりちゃんやキムチィが代わりとなって指揮を取りみんなを先導してくれたおかげで、多くのスタッフの中にも「これを絶対に成功させたい!」という自主的な気持ちが芽生えスタッフが一つにまとまった。
このスタッフの協力なしにはこの祭りの成功は絶対に無かったんだと思う。
この場を借りてお礼を言いたい
「心からありがとう」
そんな感じで迎えた式当日、疲れはピークを越えていたけれど俺の魂を奮い立たせてくれたもの、それはレラさんから譲り受けたあのアイヌの衣装(チカルカル)だった。
あの衣装に袖を通した途端、心がビッと引き締まって自分ではない何か大きな存在に支えられているような気がした。
この衣装には先代のスピリットが宿り続けている。
軽自動車に布団を積んで恵美香と父ちゃんと3人でレラさんがいる二風谷を訪れ今回の結婚式のことを願い出た時、レラさんはアイヌの衣装が30着くらい展示された部屋へと案内してくれた。
※二風谷への旅
家族再生神話② (アイヌとして...)↓
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「どれでも気に入ったものを選ぶがいいよ」
俺や恵美香にとってそれはどれも宝の山ばかり。
たくさんの衣装に袖を通す中で、たった一着だけ薄汚れた古着の衣装が掛けてあった。
何故だか分からないけど俺はその前で動けなくなり、吸い寄せられるように一心にその衣装を見つめていた。
するとレラさんは、
「あんたには分かるんだね、それは先代のえかしが着ていたもんだよ。彼は3歳から盲目でずっとその村を率いてカムイノミ(神様を下ろす儀式)や祭り事をやってきた偉大な頭だった。彼が死んだ後タンスの奥に寝かせておくのは彼の魂に申し訳ないとそれを着るのにふさわしい人が来たら譲ろうと思っていたんだ、あんたはそれが一番似合うよ」
自分を超えた大きな存在に支えられているかのように力がみなぎってくる。
きっとその衣装に俺は何度も助けられ、導かれていたんだろう。
その衣装を羽織って先頭切って踊っている俺の後ろ姿を見てレラさんは、「あの人の姿と何度もあなたが重なって見えたよ」 そう言って嬉しそうに笑った。
俺はこの衣装を一生大切にしたいと思う。
明後日に控えた、ワタリガラスの神話の世界 カナダのハイダインディアンの聖地 クイーンシャーロット島に同じルーツを持つアイヌとして俺はこの衣装を着て入ろうと思っている。
きっと先代の魂が導いてくれるだろう。
式はものすごい盛り上がりで幕を閉じ、俺にとってはもう一つのメインでもあるセルフストーリーオペラが始まった。
今回の為だけに幾何楽堂の小坂さんが組み上げてくれた特設ステージ、アイヌ模様が描かれた横断幕をバックにアイヌの衣装を身にまとった共にオペラを奏でる仲間たち。
セルフストーリーオペラ、直訳のままに「自伝オペラ」
今は何の迷いもなく自分の道を突き進んでいるけれど、長い旅から帰ってきた直後、「社会不適合者」の看板を背負わされ、夢と現実の狭間で葛藤し、違う違うと分かっていながら他人が引いたレールの上を歩いていた苦しみもがいた時代が俺にもあった。
俺がこの世に生を受けてからの波乱万丈な半生を躊躇することなく全開で吐き出していくことによって、今同じように苦しんでいる人に勇気を与え、一人一人に光を届けることが出来るはず
今回もアキラさんは直前になって俺を試してきた。
昨年11月1日の「死者の日」にやった母の追悼セルフストーリーオペラ
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の時もそうだった。
その時もアキラさんは最高に嬉しそうな満面な笑顔で台本の書き直しを要求し、俺は当日朝7時までかかって書く破目となったのだ。
そして今回はさらにオペラが始まる15分前に歌の変更を言い出し、急遽ステージ上で台本を書き直すこととなった。
結果的には書き直したことで文章は洗練され、作品はより良いものへとなったのを見るとアキラさんのあの見通す力は半端じゃないと認めざるえない。
今回も卓也のディジュで空間を歪ませ、新たな次元の扉を開くことからセルフストーリーオペラは始まった
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≪1章 ハローマイマム≫
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≪2章 War≫
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≪4章 Puzzle≫
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≪7章 祝福の歌≫
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≪8章 Born to Love≫
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最後はレラさんや父ちゃん、恵美香のお父さんお母さんも壇上に上がってもらい、「we are the world」並みの大合唱と大きな拍手に包まれてオペラは最高の盛り上がりで幕を閉じた。
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全身全霊で吐き出した後は、さすがに茶碗10杯分のご飯もすっかり消化しきって、腹が減っての大バーベキュー祭りとなった。
なんせ300人の大人数、赤、緑、黄色のラスタカラーで分けられた各炊事場それぞれに<焼き頭>、<火起こし頭>、<切り頭>、<運び頭>と総勢12人の頭が中心となって先導し皆を統率してくれていた。
<もうオーブだらけ!!>
すれ違うみんながみんな「楽しい~~」「幸せ~~~」とまるで合言葉のように言ってくれるもんだからこっちまであったかい気持ちになれた。
夜はどでかいキャンプファイヤーを囲んでの「縄文の宴」
300人が手を繋ぎ大きな一つの輪となるところから宴は始まった。
オーストラリア アボリジニ先住民に入ってスピリットまで学んできた孝輔のディジュリドゥが大地を這うように鳴り響き、笛とシンギングボールは冷たい空気を伝って人々の心の奥底に深く沁み込んでいく。
そして izumizmの「奉納の舞」が始まる。
朱色の布をたなびかせ燃え盛る炎を縦横無尽に舞う姿は、まるで時空を飛び越え、数百年の時を経て今ここに現る神水の精霊のよう。
宴は燃え上がる炎と共に最高の盛り上がりを見せ、魅惑の踊り子Barbaraによる神秘の舞「ベリーダンス」に人々は酔いしれた。
男たちはその魅力的な踊りに釘付けの視線を送り、女たちは憧れの眼差しで彼女の作り出す神秘の世界に引き込まれていった。
縄文の宴のラストを飾ってくれたのはそうやとすなお君、飛び入り参加のさく君による「太古(太鼓)の鼓動」
そうやこそ縄文から受け継がれたアイヌ(=人間)のスピリットをもつ男
そうやとの出会いは、2年前の高円寺の写真展
そのオープニングイベントで人の心を動かせる表現者を探していたところ、今回の結婚式で竜樹と共に浄化人をやってくれたみっ子ちゃんが、
「いい奴がいますよ、そうやと言って音楽をやるために生れてきたような奴で、そうやは全身が楽器だから」
そう言って自信たっぷりに紹介してくれた。
そしてまずメッセージを送ってみようとそうやのミクシーを開いてみたところ、なんと出身地のところに「エチオピア」と書いてあったのを見て、完全に繋がった。
そして初めて会った写真展のオープニングでそうやとすなお君は、旋風を巻き起こし音によってみんなの心を一つに繋げた。
それ以来俺はそうやの音に魅了され、こいつの音には本能を呼び覚ましDNAの中に眠る太古の血を目覚めさせる力があることを体感した。
みっ子ちゃんが、そうやは全身が楽器だからと言っていた意味がすぐに理解できた。
今回も人々の渦の中心となって大地を足で踏みならし、雄叫びをあげながらジャンべの鼓動で旋風を巻き起こしてくれた。
けたたましく燃え上がる炎のように人々は湧き上がる衝動のままに狂ったように踊り、年齢や性別あらゆるボーダーを超え、すべては音によって一つになっていった。
儀式は最高潮に達し、大地は震え、炎は踊り、人は狂って渦巻く宇宙にのみ込まれ、すべてのものが“無”となっていく。
これがこの祭りを通して俺が伝えたかった世界
宴は夜遅くまで続いた。
2日目は早朝から世界45ヶ国が同時に大地を踏みならして母なる地球への感謝を奉納するイベント「アースダンス」から始まった。
昨夜のキャンプファイヤーであれだけみんな踊り尽くし遅くまで語り明かして、一体どれだけの人が朝の7時半から会場に集まっているのかが心配だった。
会場へと続く森の中の細い小道を上っているあたりから、インディアンドラムの鼓動が響いてきた。
心配をよそに会場には朝からたくさんの人が集まってくれていた。
インディアンドラムを打ち鳴らしながら大きな円を描いて歩くizumizmさんとマビマンジさん
その後をセイジを炊いて場を浄化していく竜樹とみっこが続き、その後ろに人々の大きな流れが出来ていった。
新しく来た人はその大きな渦にのみ込まれていくように合流していき、それはどんどん膨らんでいって、やがて繋がり一つの大きな輪(和)を描いた。
朝8時ちょうどに今回のアースダンスの主催者である
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そしてゆっくりとディジュリドゥーが大地を震わせ、笛は冷たい空気を伝って山々へと響き渡り、勢いよくジャンべが打ち鳴らされた。
大地が音を立てて目覚めると共に皆が一斉に大地を踏みならして踊り出した。
昨日から燃え続ける炎を囲み、母なる地球、育む大地に祈るようにみな一心に踊り続けた。
ジャンべがどんどん加速していくにつれて、人々の鼓動は高鳴り、溢れ出してくるエネルギーをみな雄叫びと共に大地へと響かせた。
やがてすべてのものが大きな渦を描きながら一つに繋がっていった。
“ワンネス”
人も自然も動物も、大地を吹け抜けていく風さえもすべての命はみな繋がっている。
朝の冷たい新鮮な空気と溶け合ってみなの体から喜びの蒸気が立ち昇り、みんな汗を拭いながら最高にいい顔をしていた。
結局アースダンスの本部である河口湖に負けないくらいの規模と盛り上がりを見せ、この日も最高のスタートと共にいい日になることを確信した。
この日はあいにくの霧雨だったけど、それもすべて天からの祝福として気持ちよく感じられた。
「日光 森と水の会」の山本さんのご挨拶から始まり、日光伝統画師 哲也君の「一筆流」、そしてここでまたレラさんとアキラさんに登場していただいてのアイヌの語り「ユーカラ」と、レラさんが崖から転落し死の淵を彷徨っていた時にアキラさんがレラさんの為に作った歌「レラ」など霧雨の中でも、みんなステージの前で真剣に聞き入ってくれた。
そして昼食を挟んで、縮こまった体を開放し寒さを吹き飛ばすようにLAGOの作り出す独特のグルーヴィーな音の世界に繋がって、先頭切って狂ったように踊った。
その頃になると踊り過ぎて足は筋肉痛を通り越し肉離れになり始め、足に嵌めた2つの鉄の輪がくるぶしに当たって打撲で腫れ上がっていた。
立ち止まると足に激痛が走るので、アドレナリン全開で踊ることで麻酔をかけた。
いつどの瞬間にぶっ倒れても後悔しないように全力で踊った。
この2日間は、俺にとってはサンダンスだ!!
(3日間飲まず食わずで火を囲んで踊り続けるインディアンの儀式)
そうまでして全身全霊で踊り続けることで伝えたい世界があった。
まず自分自身が全力で楽しむこと、それが何よりも人を楽しませることなんだとみんなに伝えたかった。
まず自分が光となることで、一人一人の中に光があるということに気付いてほしかった。
そして何よりも演奏してくれるLAGOに対して、全開で踊ることで返したいと思った。
LAGOは最高の盛り上がりをみせ、みんなの心は一つになった。
ラストは、ほてった体をクールダウンするかのように透き通るようなみなちゃんの歌声が霧で包まれた人々の心に染み渡っていった。
HP「わたりがらす」を見た瞬間に降りてきたインスピレーションで作った曲「a piece of the world」
自分が吐き出したエネルギーが違う人の創作の力になっている、表現するものにとってそんな嬉しいことはない。
そして第二結婚式場でもある「幾何楽堂」へと向かった。
昨年にレラさんもこの幾何楽堂を訪れ、裏のテラスから谷へと下りる森の中でカムイノミをやってくれた神聖な森に囲まれた素敵な空間。
とにかくこの日光から世界を変えていこうとする先人たちの存在や彼らが創り出す空間をみんなにも感じてほしいと思った。
幾何楽堂に移動した頃には100人くらいのちょうどいい人数になっており、さらなる一体感をもってフォトスライドショーをすることが出来た。
この2日間セルフストーリーオペラと狂ったように踊る俺の姿を初めて見てどっかのいっちゃった劇団員だと思い込んでいた人に、実は写真家だったということがここで分かってもらえたんではないだろうか?!
その後は春ちゃんのフラダンスに、卓也の投げ銭デジュライブと最後まであったかい空気に包まれながら結婚祭りは幕を閉じた。
この2日間、これが俺と恵美香が伝えたかった世界。
一人で作品を作る時代は終わった。
みんなで完成する愛だけで出来た作品を世に出していこう。
この世を去る時、持っていけるものなんて何もないんだ。
だったらその代わりに、たくさんの思い出と作品を残していけばいい。
そうして人の想いや魂はずっと人の心に残り続けていくだろう。
今を生きよう。
今を生きないでいつを生きるというの?!
この瞬間を精一杯生きる。
その連続した先に光の世界があるんだと俺は思う。
この3次元の肉体の世界で、5次元の光だけの世界を創っていけばいい。
わくわく(wake wake)、ドキドキ (docking docking)しながら、やっていこうじゃないの?!
これからもどんどん加速して、回転数を上げていきますので一緒に世に旋風を巻き起こしていきましょう。
そしてここで神様からの贈りもの
来年のアースダンスに合わせて、また日光の「ニュー霧降キャンプ場」で、≪日光 森と水の祭り≫を起こします。
いずれは地元の日光民族も巻き込んでの数千人規模の祭りを起こしていきたいと本気で思っています。
みなみな様、是非とも来年もご参加ください。
それでは明後日からワタリガラスの神話の世界 カナダのハイダインディアンの聖地 クイーンシャーロット島、そしてカリフォルニアのシャスタ山と同じルーツを持つアイヌとして行ってきまーす。
帰国は11月4日
帰国して間もなく11月14日実姉RikaとDai、そして魂の歌Akiraによる初の3人によるセルフストーリーオペラを荻窪のライブハウス
「Bunga」で行います。
鈴木家の「光」と「影」
同じ両親の元で同じように愛を受けて育てられたはずなのに......
いつのまにか...愛がねじれてしまうままに一人孤独の闇を生きてきたねーちゃん。
過食症、拒食症、人格の分裂、自殺願望、醜形恐怖症、インナーチャイルド
母を恨み、家族を憎んだ
そして母の死を経て今....
鈴木家3兄弟の中で最も壮絶な波乱万丈な人生を歩んできた長女ねーちゃんが半生をアキラさんの歌と共に吐き出します。
それは、現代の闇に対する大きなメッセージと共にみんなの心にあたたかい光をもたらすはず!
どうかねーちゃんの心の叫びを聞いてください。
詳細は近々アップします。
<7時半開演、料金は\2000(ワンドリンク付)>
先行予約はこちら↓
≪rikasuzuki306@hotmail.com
≫
<ヒデキが作ってくれた結婚指輪 エチオピアンクロスとアイヌ文様>
【告知】
そして今回のアイヌ結婚式、「映像としてこの思い出を残しておきたい」「行けなかったから是非映像で見たい!」という方々からの要望でDVD(90分のダイジェスト版)とすることにしました。
(レラさんからのメッセージや舞台裏などもあるのでお楽しみに!!)
一枚1800円(送料込み)
欲しい方がいましたらこちらにメール下さい
≪ ⇒earthtribes33@yahoo.co.jp≫
※※アイヌ(=人間)として........ 【前編】 ≪森と水の祭り アイヌ結婚式≫
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※アキラさんのこの日の日記↓
≪http://
※バーベキュー総長ワンネスのこの日の日記↓
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※izumzmさんのこの日の日記↓
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※マサさんのこの日の日記↓
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※そしてこの日感じたことを皆さん心のままにコメントして下さい!
今回はみんなのコメントをもってこの日記は完成となりますので、一言でもいいから来てくれた人はどうか書き込みお願い致します。
それが次へのエネルギーとなりますので!
※その他にも、この日のことを日記で書いた方は是非読ませて頂きたいのでURLを張り付けて下さい。
※そしてこの日僕たちはほとんど写真は撮れませんでした。
その為データに焼いて送ってもいいよという親切な方がいましたらメッセージ下さい。
改めて住所をお教え致します。
お返しに俺が撮ったポストカードをお送りいたします。
どうかどうかよろしくお願い致します。
★鈴木洋見(Dai)公式ホームページ↓
( http://
世界放浪の時の写真や文章、スーフィー巡礼からキックボクシング時代の写真なども載っていますので是非覗いてみてください
Bringer of the light Dai & Emika


