水無月になりました。
ほかにも六月の別称として
「水月」「松風月」「鳴神月」
「涼暮月」「弥涼暮月」
「蝉羽月」などなどたくさん・・
日本語って雅で美しいですね。
茶の趣も「涼一味」に。
日ごと暑さを増してくる中に、
お道具を平茶碗や平水差に、
冷たい葛製のお菓子が涼しげな器に盛られたり。
道具の取り合わせや涼感の演出で
このように涼やかさを表すことを「涼一味」といいます。
利休七則に「夏は涼しく」とあるように、
昔から暑い季節の過ごし方に
涼を取り入れる工夫をしてきました。
入梅の頃には水の模様の意匠など、
雨にちなんだお道具も。
下旬は夏越の祓(なごしのはらえ)で、
酷暑に備えます。
そしてこちら「蛍袋」が咲きました。
「蛍袋」は茶花としてこの時期にもちいられる
涼しげな釣鐘型の花。
なんと、この袋状の花に
捕獲した蛍を入れて持ち歩いたことから
この名がついたとか。
雨の多い時期となりますが、
雨の音を静かに楽しみながら「涼一味」で
過ごしたいと思います。