ニューヨークと東京の違い① | ウォールストリート滞在記

ウォールストリート滞在記

日本人から見たウォールストリート
http://ameblo.jp/wallstreet-life/
仕事の性質上、具体的な仕事内容等についてはあまり書けないのですが、
ニューヨークに滞在して、感じたことなどを書いていこうと思います。
内容はすべて、公になっている情報に基づいた所感です。

ニューヨークに来て、半年以上が経った。
はじめてニューヨークに来た時のことは今でも覚えている。

今年の1月14日、JFK空港に到着し、空港から車でウォールストリートのすぐ近くのアパートに向かった。
車からから見るマンハッタンの高層ビル群は、僕が想像していた以上だった。
周りの人からも、外からマンハッタンを見て、「アメリカに来たなぁ」と実感した、という話を良く聞く。
「ここが世界で一番の街と言われてるところなんだ、確かに外から見ると納得だわ。」と高揚しながら、アパートに向かった記憶がある。

しかし、実際に生活をしてみると、東京に慣れている自分にとっては、マンハッタンの第一印象は「不便で汚い」。。

たばこはそこら中に落ちているし、ゴミを捨てるケージがなく、道路脇がそのままゴミ収集所になっているので、夏になると場所によってはかなり匂う。東京をはじめとして、日本の綺麗で清潔感のある都市が当然になっていた為、これにははじめ驚いた。

しかも、公共機関のレベルの低さはひどい。地下鉄、飛行機、タクシー。
まず、地下鉄に関しては、遅れるのは当たり前。
夏の駅の中は熱風が吹いていて暑く、3分も電車を待っていると、汗がにじみ出てくる。
一番迷惑なのは、各駅停車が突然急行になったりすること。
停まるはずだった駅に停まらず、「あれ、7時の待ち合わせなのに、これ素通りされたら、遅れるんですけど。」と思いながらも目的の駅が目の前で通り過ぎていくことが何度かあった。

ついでに、飛行機の遅延。
何度これでトラブルになって泣かされたことか。
しかも、飛行機会社は一向に悪気なし。
直近も、飛行機が3時間ほど遅れて、「どうしてですか?」と聞いたところ、
「ああ、前の到着が遅れてて、まだあなた達の機体がないのね。あと1時間くらいで来るはずだわ。」
おお、一言も謝罪はない。
Air Canadaが、「私達は、北アメリカで最高のサービスを提供できる航空会社です」と言っているみたいだが、このレベルの競争の中で、それを言われても。。日本のANA,JALをはじめとして、キャセや大韓航空などのアジアの航空会社とは雲泥の差だ。

そして、もうひとつ、道路のでこぼこがひどい。
タクシーの運転がかなり荒い為、油断していると、車がはずんで舌を噛みそうになる。
運転手も急ストップなんて当たり前だし、行き先を告げても、返事も全くなくいきなり出発することもしょっちゅう。
NYを旅行する際、タクシーを使う時は、後ろの席でもシートベルトをしたほうが安全だ。

もうこのあたりの文句を言っていると、きりがなくなって来るのだが、マンションもトイレの水がとまらなかったり、黄色の水が出たり、ドアの鍵が壊れていたり、問題があるのは当たり前。そして対応も、冗談じゃないほど遅い。
一度言うだけではダメで、何度もつっつかないと、対応すらしてくれない。

このNYでの現状を見ていると、東京での、マンション、地下鉄、道路、飛行機、ゴミのリサイクルシステム等々、インフラのレベルの高さを実感する。
綺麗で便利な都市で過ごせるって、多くのお金と人手がかかることだし、当たり前ではないことに気づかされる。

こんな感じだから、来た当初は、なぜここに人が集まるのか全然分からなかった。
しかし、半年も生活しているうちに、多くの人がNYに来て、この街を好きになる理由が、なんとなく分かるようになってきた。



今日の言葉
私達は金を稼ぐために頭脳をもち、金を使うために心情を持っている。
(ジョージ・ファーカー)


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ニューヨークの中心、タイムズスクエア。常に人で埋め尽くされている。