がんとお金 その3 高額療養費の還付の範囲 | 横浜 乳がん嫁日記+歯科医師日記+猫日記

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乳がん手術2011年に受けた妻と、歯科医師のダンナのブログです。あと、飼い猫の沙耶。

癌の治療はアラカルトメニューを選ぶのに似ています。通常の病気でしたら、厚生労働相の指定する標準治療があり、それにそってドクターが指定したお薬を処置で使ったり、服用したりします。つまりコース料理という感じです。コース自体を選んだり、食後のデザートや飲み物を選んだりといったことはあるかもしれませんが、それほど選択する場面は多くないと思います。ところが、癌になると、標準治療はあるものの、やたらと患者自身で選択する場面が出てきます。ざっと思いついただけで、下記のとおりです。①手術方法②手術時期、入院期間③病院④ドクター⑤術前化学療法か、術後の化学療法か⑥化学療法のメニュー⑥化学療法の期間特に④のドクターと⑤の術前化学療法をするかどうか、⑥化学療法のメニューで散々悩みました。⑥の抗癌剤に関しては、病院ごとに複数の科のドクターが相談をして決定します。例えば○○病院では抗がん剤のメニューとして△△+□□を使うコースと○○+△△を使うコースを承認してやっていきます、という形をとっています。つまり、ドクターが一人で勝手に患者に抗癌剤を処方ができないのです。予め承認された抗癌剤のコースの中から選ぶといった形になります。私の場合、手術した病院は住まいの市民病院でしたが、そこの乳腺外科部長の話ではセーフティーハーフという、通常使用するの抗癌剤半分を2倍の期間で投与していく方法が取られており、色々やってきた結果、それが一番安全だから、という意見でした。が、セイフティーハーフは高年齢者向けであり、30代の私には向かない可能性を指摘されました。というわけで、手術後の受け入れ先の病院を探さなければなりませんでした。さらに出来れば手術前と手術後のドクターは同じほうが望ましい、というきもちもあり、主人も以前このブログで書いたようにセカンドオピニオンその他であちこちの病院に行くことになったのでした。現在の病院を含めてトータルで、セカンドオピニオン3件、診察4件行きました。内訳は、○○市民病院(告知・手術を受けた病院です)○○市立大付属病院(手術担当医が前々年まで所属していた病院):診察マリアンナ大学付属病院:診察マリアンナ大学付属病院ブレストセンター:セカンドオピニオン昭和大学付属病院ブレストセンター(現在の病院です!):診察○○○県立がんセンター:セカンドオピニオン築地国立癌センター腫瘍内科:セカンドオピニオンご存知の方も多いでしょうが、セカンドオピニオンは自費になります。病院によって値段はさまざま(高いところでは3万円から、安いところでは7千円まで)、またどこまで対応するかどうか(持参した画像をみるかどうか)も様々です。さらに、セカンドオピニオン代や差額ベット代は高額療養費の対象外で、使っても戻って来ません。正直、治療に悩んていたといってもセカンドオピニオンが高額療養費の還付対象でないと知っていたらここまで行かなかったと思います。ドクターも一言言ってくれればよかったのに!でもお医者様って金銭的なこと、言わないんですよね~。私にとって一番充実していたのはマリアンナ大学付属病院ブレストセンターの福田先生でした。手術前ということもあったのですが、画像を見た上での意見、術前抗癌剤のメリット、デメリットや抗癌剤のメニューを複数例あげてくれたうえ、それぞれにかかる費用を教えてくれました。さらに、妊娠の可能性を残したい私のために卵巣凍結についても資料をいただき、30000円の元はしっかりとったと思っています。ハッキリ言って、値段と見合っていないセカンドオピニオンもありました。持参した画像資料を見たわけでもなく、何か資料をくれたわけでもなく、術後だったこともあるのですが、これで27000円か?と思いましたね。ひどくあっさりとしたセカンドオピニオンで、ウチに転院するの?するならこうだよ、と言った感じでした。参考にはなりましたけどね。実は現在の主治医の病院で点滴が漏れることがあったので、セカンドオピニオンの病院に転院も検討していたのですが、なんとなくやめようと思いました。