がんとお金 その2 | 横浜 乳がん嫁日記+歯科医師日記+猫日記

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乳がん手術2011年に受けた妻と、歯科医師のダンナのブログです。あと、飼い猫の沙耶。

癌になって一番気になったのは、お金のことでした。前に主人が書いていましたが、私が乳がんになる一年前に主人が腰痛で寝たきりになり仕事をやめました。さらに、その時の勤務先と弁護士を通してやり取りをせざる負えなくなる状況が発生し、恥ずかしいお話ですが、我が家には貯金がほとんどありませんでした。実家の両親はお金の心配はせずに療養に励め、と言ってくれましたが、この不透明な経済状況の中、お金を湯水のように使うことに抵抗がありましたし、もし借りるなら再発で仕事が本当にできなくなった時のためにとっておきたい、という気持ちもあり、極力お金を抑える方向で自分の理想とする治療を受けられないか、模索しました。結局はうまく行かなかったのですが・・・それは後で書いていきたいと思います。さて話を戻すと、金銭的な理由で、差額ベット代がかかる個室は避けなければなりません。そうなると、乳がんの患者会のメンバーの方がよく入院、通院している築地の聖路加病院は全室個室ですから対象外になります。(現時点では入院日数の半分が差額ベット代がかかる個室になり、残りは個室ですが、差額ベット代はかかりません。いずれは全期間差額ベット代がかかる個室にしている方向だそうです。)また、個室代(最高15万)が高い癌研有明病院(某雑誌で乳がんの症例数が最も多かった病院です。)も、住んでいる地域からの通いづらさもありましたが、金銭的に対象外となってしまいました。結局、金銭的に無理な病院をふるい落とし、候補を5つの病院に絞りました。そのうち、先生と手術時期で市内の市民病院に決めたのでした。結局、手術跡が炎症を起こしてしまい、3回入院して、せっかく節約?した入院代はパーとなってしまったのですが、後悔はしても経験として非常に有意義だったと思っています。ちなみに、当時の職場の全国健康保険協会の健康保険限度額適用認定証を予め発行してもらいましたので、通常20万から30万円の手術と入院代が約8万の限度額での精算となりました。じっさいには初めての手術入院で色々なもの購入しなけらばならず、1回目の入院だけでトータル11万くらい払いました。数年前に聖路加国際病院で手術入院したモデルのMAIKOさん(「モデル、乳がん1年生」という本も書いている、STORY専属のモデルさん。)が、たしか3泊4日の手術入院で約20万かかったと著書のなかで書いておられましたので、やっぱり金銭的な面だけでみれば、安かったと思います。