先日の記事(リンク)の最後に、【追記】としてうちの娘が「クラスター疑い」で自宅隔離になったことをお伝えしていました。

 

その後、進展があったのでご報告いたします。

 

まずイギリスの中学校での「コロナ検査」についてですが、ここしばらくは「自宅簡易コロナ検査キット」で週に2回の検査をするように言われていました。もちろん希望者限定なので、うちの娘はキットは受け取っていません。

 

この検査は「ラテラル・フロー・テスト(lateral flow test)」というタイプのもので、数時間で結果の出るPCR検査よりもさらに迅速に15~30分程度で結果がわかる、というもの。

 

この検査についてイギリスの一部で情報が出回っていた頃、気になって精度について確認したところ「PCR検査と同程度」だということで大爆笑してそのままにしていました。

 

 

 

 

 

 

 

PCR検査とラテラルフロー検査の比較。

 

 

 

「手っ取り早く結果が出る」ということで日常的な検査によいと、学校の前段階検査的に一部では使われているようですが、国際間の移動の際に必要になる「コロナ検査での陰性結果」の診断としては利用することはできません。

 

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娘の友人の話に戻ります。

 

娘いわく、このJちゃんはこの簡易検査キットを使って検査したところ3回連続で陽性が出た、として学校に報告。そして本人およびその他、接触者たち(うちの娘を含む)が自宅隔離(待機)となって2日間ほどお休みになっていました。

 

しかしその後、Jちゃんが病院で「ちゃんとした」PCR検査を2回受けたところ、なんとポジティブとネガティブの両方が出たのだとか。

 

そしてその後、もう一度PCR検査を受けたら「ネガティブ」となったので、月曜から学校に戻っていいということになりました🤣🤣

 

ちなみにJちゃん自身は、水曜日辺りには「のどの痛みと頭痛」があったそうですが、翌日には完治。うちの娘もいたって元気です。

 

 

これまでコロナ診断についても、色々な情報をまとめてきましたが、やっぱりこんな危ういものだったのかと大爆笑でした。

 

 

【関連記事】

 

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色んな意味で印象深かったロイターのPCR検査に関する「ファクトチェック」記事があります。

 

 

ファクトチェック:コロナ検査として使用されているメソッドの開発者は「PCRはウィルスの検知に使われるべきではない」とは発言していない

Fact check: Inventor of method used to test for COVID-19 didn’t say it can’t be used in virus detection

 

2020年11月【ロイター:英語】

 

 

日本語圏で、こちらの記事が「ほら!反コロナの人はPCR検査でコロナは正しく検知できない、と言ってるけど、できるじゃない」的にシェアされていたのですが。。。

 

実際に本文を読んでみると、タイトルだけを読むと「PCR検査はコロナ検査に適合している」という間違った印象を意図的に植えつけるようなものであることがよくわかります。

 

 

【記事の要点】

 

・1993年にノーベル化学賞を受賞したPCR検査の開発者、キャリー・マリス氏の発言としてSNS上に「新型コロナ検査法はデタラメ?」という情報が出回っている。

 

しかしこの情報の出典は 1996年12月にHIV、エイズに関するJohn Lauritsen氏の論文によるものだった(リンク)。この論文では、「ウィルスの検出には使用できず、ウィルスの遺伝子配列を検出するもので、ウィルスの数を知ることはできない」とされている。

 

・仮にマリス氏が2019年に亡くなる前にそのような発言をしていたとしても、この引用はPCR検査が新型コロナウィルスの原因ウイルスであるSARS-CoV-2の存在を検出できないという意味ではなく、検査を受けた個人が感染しているかどうかを判断できないという意味である。

 

・「ただし、PCR法でウイルスを検出したからといっても、そのウイルスが完全な形で感染力を持っている、つまり他の人に感染を引き起こすことができるとは限らないことに注意する必要がある。

 

陽性者から感染性ウイルスを分離するには、ウイルス培養法が必要となるためだ。

 

そういった方法は、専用の厳重な封鎖対策の取られている設備のある研究所でしか実施できず、時間がかかり複雑である」

 
(引用終了)

 

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以前にこの記事を見た時は、最後の判定(Verdict)の部分にある「 SARS-CoV-2(新型コロナウィルス) 」が「such as SARS-CoV-2 」と表記されていたのですが、今読み返したところ肝心の「such as (など)」の部分が削除されていました。

 

PCR検査では、新型コロナウィルスだけでなく、その他の類似のウィルスも検知して陽性が出る、ということは様々な情報源から言われていることだったので、以前のロイターの表示の方がより正確だったんですけどね。

 

上記の記事では微妙に曖昧な表現になっていますが、PCR検査で陽性が出た場合でも、そのサンプルを特定の研究施設に送ってウィルス培養検査を行わないことにはどのウィルスで陽性が出たのかは不明だ、ということです。

 

 

 

★ウィルス培養法について

 

 

 

 

以前に一時、公衆衛生関連の仕事として研究所にサンプルを持ち帰り、それを1週間~10日間ほど培養器に入れてどのようなバクテリアなどがその環境に存在しているのかを調査する仕事をしていましたが、ウィルスの培養も似たようなメカニズムのようです。

 

私がやっていたのは、ペトリ皿にサンプルを塗り付け、一定の温度に保たれた培養器でバクテリアを増殖し、その後、コロニーができたらそれを顕微鏡で確認し、どのようなバクテリアが含まれているのかを調べるのです。

 

 

ちなみにこちらは、PCR検査による結核菌の有無の検査についての情報です。

 

 

一部引用

 

「したがって, 「陽性」であっても結核菌とは限りません

 

(3) PCRは高感度, 高特異性ですが, 抽出の工程で目的のDNAが回収されないと増幅出来ません。すなわち検体中の菌量が微量の時は, 抽出時の確率によって「陽性」あるいは「陰性」となることがあります。したがって, 今回の事例は1. 結核菌群, アビウム, イントラセルラー以外の抗酸菌の可能性, 2. 実際, 標的DNAが極微量であったため, 感度未満であったという2通りの可能性があります。

 

(4) 結論として, 「PCR陰性」といっても菌の存在を完全に否定できるものではありません

 

培養の結果や定期的な塗抹検査の結果と併せて, 医師が総合的に判断をし, 感染の可能性を判断すべきです。それまではマスクの着用をお勧めします。」

 

 

(引用終了)

 

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つまり結核の場合でも、PCR検査では確実に結核菌がいるかどうか、陽性の場合でも被験者がそれに感染しているかどうかはわからない、ということです。でも・・・新型コロナウィルスに限っては「PCR陽性だけでコロナ確定」になるのは不思議なものです。言われているほど恐ろしいウィルスであれば、より一層慎重に診断する必要があるのではないかと思われますが。

 

 

PCR検査で陽性が出た人のうち、実際にこのウィルス培養が行われて新型コロナウィルスの存在が確認され、さらにその症状が確実にそのウィルスによるものなのかを確認されたケースは全体のどれくらいあるんでしょうかね。。。
 
 
ついでにイギリスの「病院内コロナ感染者」なんて、たとえば毎日ルーティン的にPCR検査をして同じ被験者が3日間PCR検査で陽性が出た場合に「コロナ感染3件」という扱いにされてるらしいですけどね。。。
 
 
 
「イギリス全土に適用:新型コロナウィルスによる死亡の記録基準について」

New UK-wide methodology agreed to record COVID-19 deaths

 

Deaths in people with COVID-19 that occurred within 28 days of testing positive will be published daily

 

しかもイギリスでの「新型コロナウイルスによる死亡」には、「死亡時点から28日間以内にコロナ検査で陽性が出た場合のすべて」が含まれているとのこと。

 

つまり、がんでも心臓発作でも胃がんでも、直前にこのあてにならない検査で陽性が出た後に亡くなった場合は一律「コロナ死」になるんですよね。このルールでいけば、最近の身の回りの訃報のほとんどが「コロナ死」になりますよ。(身近な人の話を聞いていると、実際にそう死亡診断されているようですし)

 

こんな数字を根拠に怖がるなんて器用な芸当は、単細胞な私には難しいものです。