選挙で世の中が変わらない理由(1)」の続きです。

 

 

 

 

 

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選挙そのものが詐欺である理由(2)

Elections are scam.(2)

 

 

 

★誰が政権についても、結果は同じ

 

アメリカとイギリスでは、ロナルド・レーガンとマーガレット・サッチャーが社会保障制度を攻撃し、自由市場という名のもとに大企業に有利になる極右的政策を実施しました。

それと同じ頃、オーストラリアや西欧では左派とされる政党(労働・社会民主・社会主義)が政権に就きましたが、同じ自由市場政策を実施していました。

左派とされる政党(民主党と労働党)に所属するクリントンとブレアは、それぞれレーガンやサッチャーの後任者(ジョン・メージャーとジョージ・ブッシュ)を破り政権に就きましたが、権力の座に就くや前任者と同様の自由市場政策を継続させています。


このような事実は、あなたの一票が違いを作る、というあのナンセンスと相いれないものです

誰が選出されても、選挙活動中の公約と矛盾しようとも、政治家はエリート層の望む同様の政策を実施することが求められているのです。

選出された代表者である政治家は、お飾りの顔にすぎません。当選した人物の多くが、公約の正反対のことをしているのはそれが理由なのです。

 

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政権の座に就けるために別の人物に投票することは、政策の方向性を変えるためには効果的な方法ではありません。

現実的には、政治家の間の違いは、政権の座に就くためについた嘘の違いにすぎません。政策を正当化するための表現やシンボルは大きく異なっていたとしても、いったん政権の座に就いたら同じ状況の中では(他の政治家と)同じ行動をせざるをえないのです。

 

 

「操り人形は違っていても、

 

マスターは同じだ」

 

 

 

★誰が政権に就いたかで、政治は変わらない


政策の方向性の大転換は状況の変化によって起こるもので、政権にある人物によって変わるものではありません。

大恐慌の際、アメリカ政府は経済面でケインズ主義的な国家干渉で対応し始めました。経済を復興させ、(大恐慌が原因で)拡大していた住民活動が革命を起こすことを防止することが目的でした。

これらの政策は一般的には次の大統領ルーズベルトによるものとみなされていますが、この分野についてそれまでの大統領の誰よりも活動的だったのは実はフーヴァーでした。

 

★革命を止める手段としての福祉国家


二十世紀半ば、西側の社会で福祉国家が拡大しました。当時、大規模になっていた革命的社会主義運動が政府を転覆することを予防する手段としてです。

 

(福祉制度により貧困層の生活が改善され、国家がより慈善的に思えるようになり、反逆をする可能性が低くなる場合があるためです)

 

福祉国家革命を予防し、社会不安を減少させそれによりエリート層の権力と利益を維持することができますので、エリート層にとって望ましいものです。

時として国家官僚が一部の産業をそのような条件の下で国営化させます。これは革命を予防し、資本主義を維持することが目的です。
(収益のあがらない産業を政府に売却することは、不況時期の損失を埋め合わせたい事業家や投資家にとっては利用価値

のある方法です)

 

★役割を果たした「福祉国家」はエリート層にとって不要

 

20世紀後半になると、このような革命的運動は衰退し、福祉国家は段階的に解体されていきました。

出費を正当化する脅威にあたる社会不安や革命は既に存在していないため、エリート層は福祉国家を維持することに関心を払っていません

アメリカでこれが始まったのは、一般的にリベラルが主張しているようにレーガン政権からではありません。カーター政権時代後半の規制撤廃や福祉国家への小さめの複数の攻撃から始まったのです。

またレーガンが行ったとリベラルが主張する他の政策も、実はカーターが始めていました。その政策にはニカラグアのコントラ(右派反政府武装勢力)やカンボジアのポルポト、アフガニスタンのムジャーヒディーン(イスラムのジハード戦士)、そしてサダムフセインへの支援が含まれています。

この福祉国家の解体と一般的な右傾化は、所属政党を問わずその後に続いたすべての大統領によって継続されました。

アメリカではニクソン政権期には複数の左派運動が成長し、政府を転覆させるほどの脅威になった革命的イデオロギーが拡大していました。

仮にニクソン大統領が徴兵制度の廃止、ベトナム戦争からの撤収、その他のリベラル的改革の実施を行っていなかった場合には、社会主義的革命が勃発していた可能性は高かったでしょう。そしてたとえそのような革命が起きなかったとしても、社会的不安定さはより強く、彼の改革のコストを上回っていたでしょう。

 

 

 

(翻訳終了)

 

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【コメント】

 

もう少し続きます。


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【再掲】こんな世の中は終わったほうがいいと思う理由

https://ameblo.jp/wake-up-japan/entry-11942305073.html