「FBIのヒラリー不起訴は政治的クーデター」

FBI’s failure to prosecute Clinton is essentially a political coup

7月6日【RT】https://www.rt.com/op-edge/349676-fbi-failure-prosecute-clinton/

 

 

「来たる大統領選挙はヒラリー・クリントンのためのもので、11月がくるまで私たちは何もしないで待っているだけでいい」ことをFBIが明確にした、と元国務省職員ピーター・バン・ブレン氏がRTのインタビューに対して答えた。

 

ヒラリー・クリントンが機密保全対策のされていないサーバーを経由して機密情報を含むEメールを扱っていたことが明らかにされたにも関わらず、FBIは火曜、彼女に対して刑事告訴しないと発表している。

 

 

RT:「送受信の時点で機密情報の含まれる110件のEメールを送ったことはヒラリー・クリントンの『著しい軽率さ』であるとFBIが結論を出していましたが、FBIがヒラリー・クリントンに対する訴追を勧告しなかった理由はなんでしょうか?


ピーター・ヴァン・ブレン氏(以下、PVB):これはアメリカのほとんど全市民が考え、話している疑問です。今回のFBIの決断は、前例がないものです。FBIの声明文によれば、ヒラリー・クリントンは機密情報の含まれるEメール110件を、セキュリティ対策のなされていないシステムを利用して送受信していました。


このシステムは、彼女自身が個人的な目的のために作られたものです。機密対策のなされたシステムから、Eメールを 彼女のシステムに電子的に移動することは不可能ですので、誰かがタイプをし直したと考えるべきでしょう。


意図的なのは明白です。機密文書を移動させたことも明白で、国家機密情報取締り法の違反であることは明白です。しかしそれでもFBIは訴追をしませんでした。FBIがクリントンよりもよほど軽度の違反で訴追した政府職員は何人もいましたので、アメリカ市民は言葉を失っています。これが一体どうやったら正当化などされるのでしょう。


RT:ではFBIの決断の裏側には何が隠されているとお考えですか?

 

PVB:合理的な考えの人が考え付く、唯一の結論は政治絡みだというものです。投票が始まる前であるにもかかわらず、選挙が奪われたのを目撃しているのです。ヒラリー・クリントンが大統領になるための、本当に目立った障害物はこのEメールのスキャンダルだけでしたから・・・


ドナルド・トランプは彼女に必死に対抗している候補者ですが、あまり幅広い支持を得ているとはいえません。多くのアメリカ人は、彼が大統領になることを恐れています。
クリントンにやましいところは一つだけしかありませんでした。FBIがクリントンを訴追しないと発表したということはつまり、次期の大統領選挙は彼女のものだと宣言したも同然で、私たちは11月まで待つだけで他に何もすることもできない、とFBIが言っているようなものなのです。これはクーデターに匹敵します


RT:先週、ビル・クリントンは司法長官およびロレッタ・リンチ司法長官と個人的な会合を行っていましたが、Eメールのスキャンダルについては話していなかったと両者は主張しています。あなたはこの件についてどうお考えですか?


PVB:それが事実だと考えるのは難しいですね。しかしたとえ二人が孫の話だけしかしていなかったという主張を信じたとしても、リンチ司法長官があまりにも不適切と思われるようなことをしたことを示唆するのは、いかなるレベルの判断となるのでしょう。


重要なことですので、タイムライン形式で出来事を並べてみましょう。


・ビル・クリントン元(アメリカ)大統領がロレッタ・リンチと孫の話をするために会っていました。

 

・その直後、FBIがヒラリー・クリントンに対して3時間半の取調べを行っています。


・その後、ヒラリー・クリントンが(大統領になった場合)第一期にリンチ女史が司法長官の座に在留させることを検討している、とNYタイムズが報道しました。


・その後2日間以内に、FBIがクリントンから何を聞いたのかわかりませんが、即座にヒラリーは起訴されるべきではないという結論を出しています。


・それと同じ日に、ヒラリー・クリントンとオバマ大統領が初めての合同政治活動を行うためにエア・フォース・ワンに搭乗してする、とFBIが発表しました。


これらの流れを見ていると、重要な妥当性や政府の透明性と一致したものであるとは、とても全員が認めることはできません。陰謀論についてお話しすることはできませんし、今や陰謀論について話す必要もないでしょう。想像するだけでも、回答されるべき疑問が持ち上がってくるものです。

 


「FBIはヒラリー・クリントンのためにダブルスタンダードを作り出している」

 

ここからは、元FBI職員で内部告発者のコリーン・ローリー氏に対するインタビューです。


RT:FBIがヒラリー・クリントンを起訴しない理由について、どうお考えですか?


コリーン・ローリー氏(以下、CR):ジェームズ・コーミー氏が無謀さ(reckless)と過失(negligent)、不注意(careless)を区別しようとされていましたが、これらはどれも故意(intent)の様々な現れ方であり、区別しようとするのは不要ではないかと思います。


ヒラリーにはスパイになることや諜報活動を行うこと、あるいはEメールがハッキングされることを望んで許したわけではない、ということは簡単です。それもまあ真実だと言えるでしょう。
しかし過失と、予想のできる不注意さや無謀さの間の違いはごく些細すぎる問題です。


ヒラリー・クリントンがあまりにもパワフルで、おそらくは次期大統領に選出される準備ができているからというだけで、コーミー氏は彼女の保身のためにダブルスタンダードを作り出そうとしているのです。彼は次期政権に賭けていて、そうなれば彼の人気は10年になりますから。彼は政治的な人間なのです。


RT:クリントンはあのケースを判例にしたいのではないですか?


CR:ええ、彼が細かい点にこだわるのもそれが理由なのです。彼は内部告発者を起訴するという選択肢も留保しておきたいのです。デイヴィッド・ペトレイアス陸軍大将やヒラリー・クリントンよりも小さな事故を起こした人もいます。たとえばトム・ドレイク氏などは、機密情報を漏えいしたわけですらないのに35年の懲役を言い渡されています。


過去にFBIが起訴した判例だけでなく、将来に一般市民にとって恩恵があるもの、あるいはそれを目的にした真実の漏えいを伝え、実際ヒラリーがすでに行ったことよりも危険性のはるかに低いケースでの起訴を可能にするために、ヒラリーの案件を別の扱いにしようとコーミー氏は試みているのです。


RT:クリントン女史が国務長官であった際の業務上の通信のため、個人的なEメールを使用したことが公に知られたのは2015年直前でした。FBIがようやくヒラリー・クリントンの取調べを行うまでにこれほどの時間が必要だったのはどうしてだとお考えですか?


CR:私はFBIに24年間勤務していましたが、このケースではそれほど長い時間がかかっているとは思いません。実際のところ、コーミーは急かされていました。


この事件の最後、ヒラリー・クリントンの取調べを行う申請されてからわずか3日間で決着をつけようとしていた理由は、ヒラリーのスキャンダルを片付けるためだけではなく、ロレッタ・リンチとビル・クリントンの第一級のスキャンダルも片付けてしまいたかったためです。ですので時間がかかったというよりはむしろ、特に終わりかけの時期は結論を早く出そうとFBIは焦っていたように思われます。


RT:でもこのビル・クリントンが司法長官と会合していたというスキャンダルは容易に片付けられそうにもありませんが?


CR:正直なところ、ドナルド・トランプはそれを活かそうとするでしょう。彼の政治的戦略の一つがそうであることは明らかです。


しかし一般市民がダブルスタンダードにあまり関心を払わないのは残念なことだと思います。権力があり銀行や大企業とつながりの深いエリート層が、合法的な形式をとった腐敗に関与することを可能にしているのですから。これは今回のスキャンダルだけでなく、他にも例のある本当に大きな問題なのです・・・

 

 

(翻訳終了)

 

 

 

 

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【コメント】

 

イギリスでは労働党内での一連のコービン引きずりおろし劇がクーデターと呼ばれ、日本でまともな法律要件を無視して改憲しようとする一連の動きは私にはクーデターにしか見えませんでしたが、アメリカで大騒ぎのヒラリーのスキャンダルもクーデターだということです。

 

ヒラリーのEメールスキャンダルの関連情報を簡単にまとめました。

 

 

 

「ヒラリーはこの上なく有罪ですが、

 

私も突然に、謎の死を遂げたくありませんから・・・」

 

 

 

 

 

「ヒラリー・クリントンのEメールスキャンダル事件に対し、国務省が捜査を再開すると発表」

State Dept. to reopen Clinton email investigation

7月7日【RT】 https://www.rt.com/usa/350037-state-dept-clinton-investigation/

 

FBIがヒラリー・クリントンを起訴する勧告を行わない、という発表に司法省が従ったその次の日、今度はアメリカ国務省が本件に対する捜査を再開する予定だと宣言したということです。これがまた国民からの不信感や不満を逸らすための単なるガス抜きでなければよいですね。

 

 

 

FBIのヒラリー・クリントン不起訴決定に対するエドワード・スノーデンの反応

 

 The FBI Won’t Charge Hillary Clinton, So Edward Snowden Did This…

7月7日【Anonymous】http://anonhq.com/fbi-wont-charge-hillary-clinton-edward-snowden/

 

元NSA職員で、政府の監視活動に関する機密情報を漏えいさせたエドワード・スノーデン氏は、ヒラリーの不起訴決定にかなりご立腹です。

 

彼は「政府に所属する財産の盗難」および「権限のない状態で国家防衛に関する情報を通信」し、「権限のない人物に機密の諜報情報を意図的に通信した」として起訴されているからです。

 

 

ツイート:「一般市民の利益のために機密情報に関する規則を破れば、亡命せざるをえなくなるかもしれない。

 

個人的な利益のために同じことをしたら、大統領になれるかもしれない」

 

 

もちろんここで、ダブルスタンダードを公に適用しているアメリカ政府に対して批判することもできますが、それよりもまず、こういった「政治家や銀行家は、裁判などで一般人とは異なる扱いを受けるもの」という普及した「認識」に基づいて、黙認している市民の側にも責任はあるんじゃないかと思います。

 

 

 

ヒラリー・クリントンが受けるべき6つの罪状

Here Are the 6 Crimes Hillary Clinton Should Have Been Charged With

7月9日【Anonymous】http://anonhq.com/6-crimes-hillary-clinton-charged/

 

 

 

詳しい情報はこちらでは割愛しますが、アイスランドが不正行為を行っていた銀行家を投獄させたのと同様、やっぱり政治家にも法律は守ってもらわないと。ましてや国会こそが国の立法機関なんですから、法が政治家にも適切に適用されないとおかしいですよね。

 

 

 

イラク戦争時代のヒラリー・クリントンのEメール1,000通以上をウィキリークスが一般公開

WikiLeaks Publishes Over 1,000 Clinton Emails from Iraq War Era

7月7日【Anonymous】http://anonhq.com/wikileaks-publishes-1000-clinton-emails-iraq-war-era/

 

先月、アメリカ政府がクリントンを起訴しない場合には、彼女を告発するために充分な情報を公開すると宣言していたジュリアン・アサンジ氏ですが、FBIの不起訴の発表を受けて1,258件の関連Eメールをウィキリークスが公開しています。

 

 

そしてこれは少し前の情報ですが、こんな情報もありました。

 

 

 

ロシアがハッキングしたヒラリーの20,000件のEメールの公開の是非についてロシア政府が検討中

REPORT: Hillary’s Emails Hacked by Russia – Kremlin Deciding Whether to Release 20,000 Stolen Emails (VIDEO)

5月10日http://www.thegatewaypundit.com/2016/05/hillarys-emails-hacked-russia-kremlin-deciding-whether-release-20000-emails-hacked/

 

2011年初頭、あるルーマニア人のハッカー(通称 Guccifer )がロシア政府が出資するテレビ局RTのコンピューターシステムに入り込もうとして失敗していました。

 

ロシア政府は Guccifer の活動を監視していましたが、2013年には彼がクリントン長官の私用パソコンに侵入し、すべてのコンテンツをコピーしたことを突き止めました。そして2013年3月、そのEメールの一部をRTで一般公開していました。

 

Hillary Clinton’s ‘hacked’ Benghazi emails: FULL RELEASE(RT)

 

 

 

 

これも少し前の情報ですが。

 

「ハッキングされた」ヒラリー・クリントンのEメールが完全公開

 Hillary Clinton’s ‘hacked’ Benghazi emails: FULL RELEASE

3月18日http://sputniknews.com/politics/20160318/1036537982/clinton-email-libya.html

 

リビアで虐殺されたガダフィ氏には国を民主化させる計画があったにもかかわらず、西側諸国によって無視されて国を壊滅状態にやられたということが、ウィキリークスが公開したヒラリーの

Eメールから明らかになっています。

 

 

ガダフィの子息で法定相続人のサイフ氏が釈放される・弁護士談

Gaddafi's son Saif, Libya's former heir apparent, released – lawyer

7月7日【RT】https://www.rt.com/news/349788-saif-gaddafi-released-icc/

 

サイフ氏は4年に渡り投獄されており、昨年には死刑宣告を受けていましたが、無事に釈放されました。

彼は4月12日に無事にリビアに帰国しており、健康で安全に暮らしています。この情報はどういった理由によってか、今頃になって公開されたそうです。

 

 

こちらは少しホッとする情報でしたが、ヒラリーのEメールスキャンダルに関係があるのかどうか、こんな気になるニュース↓も出ていました。

 

 

オサマ・ビン・ラディンの息子が、父親の暗殺に対しアメリカに報復するとネット上で脅迫

Osama bin Laden’s Son Threatens Revenge Against U.S. For Father’s Assassination

7月11日http://www.huffingtonpost.com/entry/osama-bin-laden-revenge-threat_us_5783572be4b0344d514fe31a

 

まずオサマ・ビン・ラディン氏は本当に亡くなったのかというところから疑問なのですが。アメリカ政府はまた、国内の偽旗作戦をほのめかしているのでしょうか?

 

白人警察官数名が黒人活動家によって射殺された事件についても、(アメリカ国内の治安を不安定にさせるための)偽旗作戦なのではないか、という声もあがっています。

 

 

 

 

クリントンかトランプが大統領になるよりも、巨大隕石が地球にがマシと答えたアメリカ人が多すぎる

Too many people would rather see a giant meteor strike Earth than Clinton or Trump as president

7月3日 http://www.independent.co.uk/news/world/americas/us-elections/too-many-people-would-rather-see-a-giant-meteor-strike-earth-than-clinton-or-trump-as-president-a7116691.html

 

 

Public Policy Polling によるアメリカ国内のアンケート結果によれば、アメリカ人が望む次期大統領は次の通りだということです(アンケート結果、PDFファイル)。

 

ヒラリー・クリントン 43%

ドナルド・トランプ 38%

隕石が地球に直撃 13%

わからない 7%

 

上記のPDFファイルには、もっと真面目なアンケートもたくさん集計されています。

 

私もこの選択肢だと、 まだ生存の確率が高くなりそうなので隕石を選ぶかもしれません。

 

 

 

「トランプとヒラリーが大海のど真ん中に取り残されました。

 

さて、誰が生き残るでしょう?

 

 

答え:アメリカ

 

アメリカが生き残ります」