パターンが現れているのか、それとも類稀な偶然なのか?パレスチナ国家を支援する国々を襲う奇妙な因果関係
Emerging Pattern or Great Coincidence? The Strange Consequences For Supporters of The Palestinian State
1月13日【Anon HQ】http://anonhq.com/emerging-pattern-great-coincidence-strange-consequences-supporters-palestinian-state/
ある種のパターンが出始めてきている。偶然というものを絶対的に信じているのでなければ、気がつかないほうが難しいくらいのものだ。
まず最初に、最近、事件が起こった5カ国についてみてみよう。スウェーデン(普段は非常に穏健な国でイスラム教徒への攻撃が起こる)、ノルウェー(労働党青年部の大量射殺)、マレーシア(航空機の墜落)、オーストラリア(12月に起こったシドニー人質立てこもり事件)、そしてフランス(今週の人質立てこもり/包囲攻撃事件)である。
ここに、関連性のある可能性のある要素のある、もう一カ国を合わせて考えてみよう。イスラエルと同国のアジェンダである。
その後、どの国がパレスチナ国家の支援を表明を決意し、その後に続くように起こったような出来事を考えてみよう。
これらはごく少数でしかない。では、発生した日時の順に簡単に確認しよう。
ノルウェー
2011年7月22日
悲惨な事件: 第一の攻撃・肥料爆弾が自動車に仕掛けられ、爆発。8人が殺害され、数十人の負傷者が出た。第二の攻撃・ブレイビクはノルウェー労働党青年部のキャンプ場で銃を乱射。69人が殺害され、31人が負傷した。[1]
政治的立場: イスラエルのパレスチナ国家に対するアジェンダに対し、ノルウェーはその激しい姿勢で定評がある。
上記事件の前に起こったこと: 「パレスチナ人は自国を持つべきであり、(イスラエルによる)占領は終わらされるべきである。壁は解体される必要があり、今すぐ起こらなければならない」これはノルウェーの青年部(別名・労働党青年部)にて政治家のエスケル・ペーデルセン(ブレイビクの3人いた主な標的の一人)が行ったスピーチの一部である。[2]
ノルウェーの青年部キャンプは、政治的活動家のための夏季キャンプであった。アンネシュ・ベーリング・ブレイビクがウトヤ島に来て、同島で66人を射殺した前日、青年部はウトヤ島に集まり、イスラエルのボイコット(不買運動)およびパレスチナ人の独立国家状態を訴えていた。
マレーシア
第二便:MH17 2014年7月17日
悲惨な事件(1):行方不明になったMH370の捜索は未だに成果がほとんど出ておらず、239人の乗客および搭乗員は依然として行方不明のままである。行方のわからなくなった謎の航空機は、オーストラリアの領海周辺での捜索から免れているようだ。[3]
悲惨な事件(2):マレーシア航空のMH17機はウクライナ上空で、ミサイルによって撃墜され、298人の乗客および搭乗員全員の命が失われた。[4]
政治的立場:マレーシアの大部分はイスラム教徒で、国としては非常にパレスチナ側の国家である。
上記事件の前に起こったこと: マレーシア政府は、イスラエルが大虐殺で有罪であるという公式の判決を下す先駆けとなった。
「第一被告であるアモス・ヤロン(大将)は、人道に対する罪および大量虐殺の罪で有罪、そして第二被告であるイスラエル国は大量虐殺の罪で有罪であることを、裁判所は合理的疑いの余地なく確信しました」[5]
これは従軍記者であるNadezhda Kevorkovaによって次のように要約されている。
「国際的な戦争犯罪裁判において、イスラエル国が大量虐殺の罪で告発されたのは今回が初めてですが、これは前代未聞の出来事です。今日まで、国際法廷や裁判所でイスラエルに反対する判決が下されたことは未だかつてありませんでした」[6]
オーストラリア
2014年12月15日
悲惨な事件:シドニー市のマーティンプレイス内のリンツカフェにて
政治的見解:オーストラリアはこれまで数回、イスラエル軍部を支援する立場をとって議論を巻き起こしていたことで有名である。
アボット首相はまた、エルサレム東部は「占領された」地方というよりはむしろ、「係争中の」地方であると言及し、言論戦に巻き込まれていた。彼はその後、その用語の使い方に関して公式に訂正している。
上記事件の前に起こったこと(2014年): オーストラリアのトニー・アボット首相はイスラエルの支持国の中でも最も積極的な立場を取っていたが、パレスチナを国家として認めるよう議会にて要求された。これは大胆な行動であったとして、ユダヤ人リーダーにより「うわべだけの演技だ」と批判を受けている。
「これが終わる時がきた」12月始めに国会で行われたスピーチではこう述べられ、首相に対して、国連でのパレスチナ国家承認の提案に対して賛成票を投じるように求められた。[7]
「私たちは二国家解決策を強く支援します。私たちは(国連安保理)決議242および338を支援し続けます。私たちはパレスチナに対し、本年は5,600万$(約65.5億円)の支援を行うものと考えています」とアボット首相は2014年にヒューストンで述べている。
決議242は紛争地からイスラエル部隊を撤退させることを要求するものである。また、同決議はあらゆる人間は「威し又は武力の行使を受けることなく」平和に生存する権利を有することを認めている。[8]
スウェーデン
2014年12月25日~2015年1月1日
悲惨な事件: 新年の早朝、ウプサラのモスクに火炎瓶が投げ込まれた。スウェーデン中心部で、2週間に渡ってモスクやイスラム教徒へ多数の攻撃が行われた事件に続いたものであり、5人が負傷し病院へ送られることとなった。
政治的立場: スウェーンも、普通は中立している国の中で高まる敵対意識や緊張感とは無縁とはいえないものの、2014、2015年の攻撃はコミュニティーに傷跡を残すこととなった。これらの攻撃の背後には、大量の移民政策に対する最近の展開にあるとされている。
上記事件の前に起こったこと: 新しく選出されたスウェーデンのステファン・ロベーン首相は、「二国家解決策は相互承認および平和的に共存する意志を必要条件としており、スウェーデンはそのため、パレスチナを国家として承認します」と述べ、同国の二国家解決策を明確に支援することを公表している。[9]
フランス
2015年1月7日に開始され、週を通して継続
悲惨な事件:1961年以来、フランスで起こったテロ行為としては最大のものと後に表現されているが[10]、この事件では、複数の現場において、最終的な死者数合計は20人、負傷者は21人以上を出した。
風刺週刊紙シャルリエブドの建物が、覆面をつけた武装集団によって襲撃を受けたところから始る。
武装集団は編集者を含む12人を殺害し、11人に負傷を負わせた。その後、パリ市内全体の路上で3日間以上に渡って暴れまわった。この攻撃はアルカイダと関連しているといわれているが、確認はされていない。[11]
政治的立場:フランソワ・ミッテラン(元大統領)およびジャック・シラク(元大統領・首相)は、1996年、パレスチナ国家の建設を支持することを発表した。
2014年8月、フランスの大統領官邸は、イスラエルには自らを防衛する権利があるという声明文を公開。これはフランスの以前の外交政策とは正反対のものであった。
しかし、下記の出来事の以前は、フランスはEUの中では再び、パレスチナを国家として認識する極めて重要な動向を取っていたといって、ほぼ間違いがないだろう。[12] これはネタニヤフも喜ばない動きであった。
上記事件の前に起こったこと: 2014年12月上旬、フランスの下院はパレスチナを国家として認める案を投票で可決した。これにより、スウェーデンやアイルランド、スペイン、イギリスなどを含めた国家による(イスラエルに対する)強くなっている圧力をさらに強化することとなった。
これにより、EU内全体における強まる反ユダヤ主義およびイスラエルの政策に対する批判を増長したと論じられている。[13]
「フランスによるパレスチナ国家の認識は、重大な誤りとなるだろう」2014年11月、投票が行われる数週間前にネタニヤフはフランスの議会に対して述べている。[14]
まとめ
パレスチナ国家支援という立場のヨーロッパや他の国々で、現在起こっているすべてのことを考えると、焦点はアメリカの立場に引き寄せられることになる。現在、そしてこれまでも伝統的にアメリカはイスラエルを公に支援してきているからである。
アメリカに対し、和平交渉および解決策を前進させるようにという圧力が強くなってきている。
アメリカ政府は、ヨーロッパ(独立国につながるような和平交渉のための解決策を現在、起草中のイギリス、ドイツ、フランスを含む)、そしてイスラエルへ提供する支援の間に挟まった状態となっている。
.その反対側で、ネタニヤフはアメリカに対し、その(安全保障)理事会における拒否権を行使するよう求める可能性がある。
「アメリカ政府はイスラエルでの選挙が終了するまで待つことを望むであろう。
そしてイスラエルはアメリカ合衆国に対して、安保理事会におけるあらゆる行為に対して拒否権を使うよう圧力をかけ、またその外交力を利用して、ヨーロッパ各国の働きかけを失速させようとする可能性がある」
しかし、世界中でじたばた足を踏み鳴らしてかんしゃくを爆発させるような事件が急増し、死者を出るという一つのパターンがみられるということは言えるだろう。
かつて公平であった国々が今では巻き添えを食らい、かつて分断していると考えられていた国々が今では人質や包囲攻撃に悩まされている。パレスチナの国家としての独立を支援した直後にである。
来る数ヶ月の間、アメリカがどのような動向を取るのか、すべての目はアメリカに固定されたままとなるだろう。もしくは、さらに「独立した(他の事件とは関係のない)」事件が起こるのであろうか?
純粋な偶然なのか、あるいは見せしめの警告なのか?
*一部のグループでは、アルカイダとイスラエル・アメリカのつながりと共同作業は注目に値するものと考えられている。下記の15番目の記事では、このような視点の一部についての概説が確認することができる。[15]
(翻訳終了)
(各参照記事は、一番上の元記事からご確認いただけます)
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【コメント】
最近、消息不明になったエアアジアもまた、マレーシアの航空会社です。
また、日本では、2010年2月に日本がイランとの濃縮ウランの提供を約束した直後、マグナBPS社というイスラエルの警備会社が福島原発の警備担当の契約を確保。そして2011年3月に大地震が発生しており、それに何らかの関連性があるのではないかと考える人もいるようです。(「福島原発「核」爆発もイスラエルのしわざか」)
偶然って続くものですね。。。?