「スノーデンの暴露文書
英GCHQと米NSAのインターネットを使った『人心操作、欺き、そしてターゲットの評判を地に落とす方法』
その上、テロリスト対応部門以外も使用
(New Snowden Doc Reveals How GCHQ/NSA Use The Internet To 'Manipulate, Deceive And Destroy Reputations' from the and-not-just-terrorists dept)」
2月25日【TechDirt】http://www.techdirt.com/articles/20140224/17054826340/new-snowden-doc-reveals-how-gchqnsa-use-internet-to-manipulate-deceive-destroy-reputations.shtml
数週間前に、今もNBCニュースでも勤務を続けているグレン・グリーンワルド(Glenn Greenwald)氏がイギリスのGCHQのプレゼンテーションの一部を暴露した。
暴露されたプレゼンは、監視機関が合同脅威研究情報班(JTRIG / the Joint Threat Research Intelligence Group)と呼ばれている「汚い手を使う」グループを抱えていた件についてのものであった。
現在、The Intercept 上でグリーンワルド氏はそのプレゼン全体を公開し、このJTRIGがインターネット上の異なるグループに侵入し、メンバーなどの評判を破壊している方法について詳しく強調している。
どうやら監視機関は、テロリスト集団や国家安全の脅威だけをターゲットにしていると思われていたが、そこからは遠く離れたことをやっているようだ。
JTRIGが自ら公表している主な存在目的以外の、二つの戦略は次の通りだ。
1. インターネット上にあらゆる種類の「素材」を流し込み、目標の人物の評判を地に落とすこと
2. 社会学や他のテクニックを利用して、オンライン上の議論や現状改革主義の流れを、同団体が望む結果に誘導すること
上記のプログラムがどれほど過激主義的かを理解するためには、次にあげるような結果をあげるために使っていることを自慢している彼らの戦略を考えるだけでよいだろう。
・偽旗作戦(false flag operations):インターネット上に素材を掲載し、その原因が誰か別の人間であると偽ること
・偽の被害者によるブログの投稿:評判を破壊しようとしているターゲットの個人に何らかの被害を受けたふりをすること
・ネガティブな情報:さまざまなフォーラム上に悪評を書き込むこと
NSAやGCHQのような団体の存在目的は、単に「電波信号の傍受による情報収集活動」だけ、つまり電波信号を理解し信号を解読するだけで、そこにはいかなる攻撃態勢を取ることは含まれていないと長年に渡って言われ続けている。
しかしながら、スノーデンが繰り返し暴露している文書によれば、これらの諜報団体の権能は、長きにわたって攻撃的なものが多く、彼らは一般市民の生命や生活を破壊するような問題のある戦略を使うことに対してあまり問題と思っていないようである。
グリーンワルド氏が言及している通りだが、権力を濫用せずに本来の目的の監視など行っていない完全に秘密主義な政府の機関が、本当にあなた方が信頼している権力機構なのであろうか。
彼の記述にはこれよりもずっと貴重な情報が多く、是非とも目を通して欲しいものであるが、ごく一部のスライドを読むだけでも、実際に何が起こっているのか把握することはできるだろう。
これは単に、テロリスト集団の中に侵入しているというだけの問題ではない。
彼らが嫌いだと思うあらゆる人物にこれらのテクニックを駆使しているようで、まるでフーヴァー時代のFBIが、反戦グループに対する信頼感を落とそうと内部侵入していた時代を彷彿とさせるものである。
また、政治的な意見の証明を鎮圧させるために、上記の方法が採用されているのではないか、という非常に深刻な疑問も投げかけるものだ。
(翻訳終了)
★問題のプレゼン資料の一部★
(一番上のリンク元には、同資料がさらに表示されています)
「ターゲットの信用を落とす方法
・ハニートラップ(色気仕掛け)を使う
・ソーシャルネットワーキングサイトの写真を変える
・対象者の被害者の振りをしてブログを書く
・対象者の同僚や近所、友人などにEメールや携帯でのメッセージを送る」
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【コメント】
Cargoさんの「なう」で紹介されていたソースなのですが、とても興味深いですね。
このテクニックは、実際にいろんな対象者に対して多用されていると思います。
ほとんどの有力な活動家には、多少の「悪評」がついているのが普通のようで、その評判の真偽を見極めるのは難しい場合もありそうです。
ある人物に対する「疑いの種」を人に植えて、反政府的な活動など、彼らにとって望ましくない動きを抑えることが行われているのは、過去の歴史を見ても明らかですね。
・・・しかも、最後の「ターゲットの信用を落とす方法」。
個人レベルで、無罪の人に対してこんなことを故意にすると、名誉棄損などになる場合もあるかもしれませんが、政府がそれを計画的にしているなんて、信じられないこともないのが怖いです。
しかもこれ、対象がアメリカだけでなく、カナダ、オーストラリア、イギリス、ニュージーランドにまで広がってるんですね。。。(最後の資料より)