まず、ACTAとは? 
正式名称は「Anti Counterfeiting Trade Agreement」

日本語では「模倣品・海賊版拡散防止条約」といいます。元来は「著作権保護の目的」というもっともらしい名目で制定された国際条約で、日本もすでに2011年10月1日に署名が済んでいて、今年中に発効(条約が効力を持つこと)される予定です。

ACTAについてアノニマス(Anonymous)が作成した動画に、どなたかが日本語吹き替えをつけてくれています。 非常にわかりやすいです。


 どうやら、著作権だけの問題ではないようです。

 うかうかしていると、悪いことをしていると思っていない一般市民に対して罰金が科されたり、刑務所に入れられたりする可能性があるのです。著作権の侵害があったとみなされると、そのページだけでなく、侵害行為があったサイト全体が閉鎖される可能性もあります。

 インターネットだけではなく、特許権と深く結びついているジェネリック医薬品や野菜の種子にまで大きな影響があります。

 アンダーグラウンドで活躍しているアーティストの一部の人達・グループは、自らの作品を無料で共有させて、ファンが作品を買ったり、ライブに行ったりすることで収入を得たりしています。つまり、21世紀の状況に適合した新しいビジネススタイルを構築しているのです。彼らには著作権の保護など、必要ありません。

 しかしACTAが発効されてしまうと彼らの活動もしにくくなり、生き残ることができるのは一部の大手産業が派手に広告をしたりしている「一流」のアーティストばかりになってしまいます。一部の大手産業にだけ富が集中する構造を維持したい人達が、条約の制定に関与することのできるような政治の上層部にいるわけです。


 時代の変化に対応するために自分のビジネススタイルを適合させるのではなく、自らの利権のために社会(法律)を適合させる。いかにもジャイアンらしいアイディアです。

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2月10日 http://rt.com/news/germany-halts-acta-treaty-037/

「ドイツ 民衆の怒りの中 ACTA署名を延期する」

 著作権侵害に対するACTA条約の署名を、ドイツは延期することに決定。法務省がこの条約に対する懸念を表明した後のことだ。ドイツはEU内で、この問題になっている条約の承認に挑戦しようとしている5番目の国である。
 
 法務省によると、ACTAは国会で審議される前にEU議会で投票を受けるのが順当であるという。

 ドイツ国内の、海賊党( Pirate Party)、左翼党(Left Party )、同盟90/緑の党(Greens)、の三党もACTA参加に反対している。
 
 ドイツ国内の抗議者は、2月11日の国際ACTA反対運動に参加し、ドイツ国内の60か所で反対運動を行う予定だ。

 これより前には、ヨーロッパの四か国、ポーランド、チェコ、ラトビア、スロバキアが批准手続きを延長させることに決定している。


  ポーランドでの反ACTAデモにて



  ポーランド国会議員が「アノミマス」になり、ACTAへの反対意志を表明


  パリでの抗議運動の様子


  こちらはスロベニア。

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1月28日【RT】 http://rt.com/news/anonymous-mexico-sopa-acta-941/

「アノニマスがメキシコ政府を急襲」

 オンライン・ハクティベスト集団アノニマスがメキシコの国会と内務省のウェブサイトへのアクセスを閉鎖させた。これはインターネット上で著作権を侵害した者に対して百万ペソ($100,000以上)の罰金を科せる法案が提出されたことに対する反対運動である。


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2010年6月30日 【日本語のブログ】http://peer2peer.blog79.fc2.com/blog-entry-1678.html

「インド ACTA反対国連合の形成を示唆」

 インドが一番心配しているのは、ジェネリック薬品が入手しにくくなることだそうです。