昨日、モンサントについての番組が放送されていました。普通はRTのニュースはyouTubeなどで動画としてアップされているのですが、このニュースは珍しく「著作権の関係で」テレビ放送のみらしいです。

日本がTPPに加盟して、TPPを推進しているこのモンサント社の遺伝子組み換えの種子が日本でも使われてしまうと、最終的には日本の農作物の全部の所有権をモンサントが持つことになるかもしれません。やばいのは農作物の輸入だけじゃないんですね~。そんな詐欺師みたいなモンサント社の理論もISD条項で守られているから、もし日本人がこのPERCYさんのようにこの企業相手に訴訟をしようとしたら、もっと大変でしょう。

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1月25日放送 【RT】http://rt.com/programs/documentary/monsanto-court-gmo-seed/

ある日嵐が吹き荒れて、あなたの庭に遺伝子操作された種子が、自分の作物の中に交じってしまったところを想像してみて下さい。そして、ある多国籍企業があなたの自宅を訪れて、あなたが栽培した作物を明け渡すよう、そして遺伝子組み換え種子()の特許の不法利用を根拠に$200 000の罰金を訴えるところを。デビッドDavid氏とゴリアテGoliath氏という農家の方が、ある巨大多国籍企業に立ち向かい、自らが持っている生命体(植物)に対する権利を訴えています。

「認可番号札をチェックしていますので、モンサントやモンサントが雇用した人間が私たちを常に監視していることを私たちは知っています」とPercy Schmeiser氏が語る。裁判がモンサントの優位になるような判決を下した時、Percy氏は逆提訴を行った。環境汚染、種子の破壊、そして名誉棄損に対してである。Percy氏が50年に渡り手掛けた作物はモンサントによって公的に「所有」されており、彼は農家の権利を保護するための全国的な運動を発足させた。彼の運動を妨害するために、モンサントはあらゆる手段を講じている。「モンサントは巨大だ」ある日の夜、電話から声が聞こえてきた。「お前が勝てる訳がない。私たちが勝つだろう。そしてお前は支払うはめになるぞ」

Percy氏はモンサントの人気の除草剤、「ラウンドアップ(Roundup)」は使用していない。「みんな、自分たちが一体何を食べているのか、自分自身に問いかけるべきだ」憤慨している観客に対して彼はこう語った。「モンサントは『エージェント・オレンジは安全だ』と言っていた。モンサントがラウンドアップは安全だと言ったら、じゃあ信じることができるか?モンサントが開発したキャノーラの種子は、ラウンドアップに対する耐性があるが、彼はそれは使用していない。しかし裁判では、モンサントの種子が異花受粉による作物の中に発見されたとしても、モンサントの所有する特許権を根拠として、モンサントが作物全部の所有権を持っているという判決を下している遺伝子種子は自然な種子よりも収穫量が少なく、徐々に有毒な植物になっていく。「誰も遺伝子組み換え作物は欲しくありません。有毒な食べ物など欲しくないからです」Percy氏は力説する。「しかし、遺伝子組み換え作物とそれ以外の作物の共存など、ありえません。すべての作物が遺伝子組み換えになるのは、時間の問題なのです

モンサントは複数の農家に対して$20 000 から $100 000の罰金を科せている。モンサントのキャノーラの種子が彼ら自身の作物に混入したことには、全く気が付いていない。「アメリカの訴訟システムは、誰でももっと大金を投入した方が勝つようになっています」裁判費用 $400 000を工面した後に、最終的にはモンサントとの裁判で負けてしまったTroy氏は言う。モンサントは、他の農家でモンサントの種子を使用していると疑われる農家を同社に報告した農家に対して、レザー・ジャケットを進呈している。これにより競争相手を抹殺し、Percyの妻がいうところによると、農業を永久に変えてしまったということだ。彼女はため息をついてこう言った。「もう、誰も他人を信用できなくなってしまいました

Percyは最高裁判所の判決に対して上訴を行っている。彼の農地にモンサントの種子が存在することは特許権の侵害である一方、同農地でラウンドアップを散布することでその特許を完全には行使していないため、彼に対する$200 000 の支払い請求は認められなかった。「今日は私たちの勝利の日です。」Percyは目に涙を浮かべながら話した。「6年間も個人的に奮戦してきましたから。私たちは何年にも渡り、農家が自分の種子を使う権利のために戦ってきました。でも、こんなにかかるなんて思ってもいませんでした」

しかしこの裁判ではまた、モンサント社の遺伝子が入っているため、全植物は同社の所有に帰すること判決を下してもいる。「最高裁判所はこの判決を再検討しなければならなくなるだろう。この判決に基づくと、企業が所有する遺伝子や入ったものや、特許権を持っているものをすべてコントロールすることになるからです。生命を所有しているのは誰なんですか?」Percy氏が説明してくれた。


(用語補足説明)
Monsanto モンサント社。遺伝子組み換え種子の製造で有名な多国籍企業。ロックフェラーからの援助も受けている。
Agent Orange エージェント・オレンジ。ベトナム戦争で使用された除草剤。その後ベトナムで奇形児の出産が多く起こったことでも有名。
genetically-modifie organisms、GMO 遺伝子組み換え生物