今朝の出来事…
朝一に約束があってSerowで出発すると、大通りに出る裏道のド真ん中にシーズーが1匹座ってる。
ぐえ、何の啓示だよ…と思いながら徐行するとシーズーが立ち上がって「あ、ちょっとお前さぁー」みたいな感じで寄って来る。
バイクを停め、降りると真下にお座り。
「何してんの?ここ車通るでしょ、危ないでしょ。」
シーズー、尻尾ひと振りもせずにじっと顔を見る。
(あー、王様シーズーだもんなー、しっぽなんか振らないよな…)
と思いながら体チェックすると、怪我は無さそうだけど、雑草の種があちこちにくっついている。
グレーのシーズー、首輪してて体はかなりデカ目、軽く脂漏症、目は白内障が始まってて、結構…えーと、あ、じじぃだね、君(笑
(あんまりキレイじゃないけど、捨てられた感じじゃないな…)
でも首輪に名前も住所もない。
さてどうするか。
「君、いつから脱走してんの?うちどこ?この辺でしょ。」
足とかあちこち触って、抱き上げようとしたら
「ガル…」
「なに、抱っこイヤなの?じゃ歩いて自分ち帰ってみ?」
と言ったら立ち上がってゆっくり歩き出した。
車が来たら咬みつかれても捕まえないとなー…とか思って見てたら
角曲がった2軒目の家の門の前に立ち止まる。
「ここ?」
シーズー、中を見ている。
「呼び鈴押すけど、ホントにあんたんち?」
違ってもとりあえず"この犬知りませんか?"って訊いてみるしかないな…
ピンポーン♪
ぎゃわわん!わん!わん!
おっと家の中から元気な番犬の声がするじゃんか。
(お?この家、2匹飼ってんのか?)
「それともまさか、君、この家の子が好きとかじゃねーだろな?」
…っと、シーズーくるりときびすを返し、歩き出す。
「えっ!ちょ!おぃ!」
家人出て来る前だけど、しょうがないから追い掛ける。
これって懐かしのピンポンダッシュじゃんかよ!
シーズー、角曲がっちゃう。
「ちょっとさー、君の気まぐれに付き合ってるほど暇じゃないし!ちゃんと帰ってよ!家どこ?!」
と、また立ち止まって人の顔を見上げる。
頭撫でて目で会話。帰るように言い聞かせる。
「はいはい、おりこうに帰って。」
お尻をぽんぽん叩くと、Uターンしてさっきの家のほうに角曲がる。
で、またさっきの家の前に止まる。
「ここだね?もっかい押すから逃げんなよ。」
今度は首輪掴んだままピンポン押す。
ぎゃわわん!わん!わん!
(番犬、ご苦労だな、朝っぱらから2回戦だな。)
やっとこドアが開いてのっそり家人が出てきた。
パジャマのおっさんらしい。
隙間からぎゃわわんが覗く。
(お♪シーズーの茶色♪このこの方がかわいいぞ!)
私はシーズーの首輪掴んでしゃがんでて玄関からは門に隠れて見えないはずなので、大きめの声で言ってみる。
「朝からすみませんけどー、犬脱走してませんか?」
「え?」
(といっておっさん出てきて門の上から顔出して犬を見る。)
「あー、すみません、うちのです。どこにいました?」
「そこの角の道路のド真ん中に座ってたんですが、車通るから危ないですよ。」
「すみません…どっから出たんだろ…ありがとうございました。」
「いえ、良かったです。」
シーズー、振り向きもせずに家の中へ。
ほっ、良かった…。
内心ね、とりあえず預からなきゃいけなくなるんじゃないかとか、飼い主見つからなかったらそのまま飼わなきゃなんないなとか、すげー心配だったんだよね。胃の裏がずーんと重くなるような。
日々、お気楽に遊んでいるけど、私はまた犬と暮らせる精神状態には全く至っていない。
ほっ、良かった…。という感想は完全に自分のためだ。
と、気づいたらかーなりのロスタイム。
死ぬ気で走ったが、約束に1分遅刻(泣
くそぅ。
犬の首輪には電話番号書いとけっ!