昨日、テレビを見て涙が出ました。
悲しいとかではなく、あまりの美しさに感動しました。
こんにちは。ことはです。
ミシュラン グリーンガイドという観光に関して、伊勢神宮、高野山、屋久島などと並び三ツ星を取っている美術館があります。
山梨県河口湖のそばに建つ「久保田一竹美術館」です。
ここは、着物の「辻が花」の染色家の久保田一竹の作品を展示しているところです。
「辻が花」は室町時代に栄えた着物の技法ですが、大変手間がかかるので友禅染めなどに変わり、姿を消しました。
彼は二十歳の時に「辻が花」の布を見て感動したのだそうです。
しかし、戦争でシベリア抑留になったり、復員しても貧困にあえぎ、「辻が花」の研究を始めたのは、40歳から。
失敗を何度も何度も繰り返し、「一竹辻が花」として、作品を世に出したのが、60才という遅咲きの天才です。
彼は、国内はもとより、フランスから勲章をもらったり、アメリカのスミソニアン博物館に存命中の作家の作品としては初めて長期展示をされたりしてます。
黒柳徹子さんが「徹子の部屋」できている着物も、彼の作品を使わせてもらっているそうです。
3年間シベリヤ抑留となり、明日の命もどうなるかわからない。
そんな極限の状態で見た、シベリアの夕日の美しさに感動したことを思い出して作った着物「燦(さん)」是非見ていただきたいです。
残念ですが、著作権があるのでここに写真をあげることは控えますが、どれも色鮮やかでとても美しいです。
是非、みてください。
大好きな富士山を生涯のライフワークとして連作も飾られています。
一枚一枚手作りで、絞りをしたり、染めをいれたりするので、完成までに1年はかかるそうです。
彼の、一途な着物にかける思いや、着物をまるで一枚のキャンパスにしてる作品を見て、感動で涙が出ました。
実は、おととい、これから私は、観劇や美術品などの渾身の魂を込めて作った人の作品を、たくさん見に行こうと決めていました。
そう決心した翌日に、まさかこのような作品を見ることができるとは思いませんでした。
まして、私と同じ、遅咲きの天才。
誰も言ってないけど、私も自分のことを天才と思っておこう (笑)
実家に帰ったら、絶対に河口湖まで足を延ばして行ってこようと思います。
皆様にとって良い一日でありますように。