昨日はエンジンの勉強会で寄付税制についての話を聞く

寄付をすればその半分の税額が控除されるという

おそらくは、マネーロンダリングの温床になるだろうが、金集めがしやすくなるのは確かだ

こういうものは、アメリカのように脱税が重税であることとセットでやってほしいが、脱税が系犯罪の日本では、身内にNPOを作らせて、そこに大量に寄付するという脱税が横行するだろう。つかまったら、「見解の相違」という話ですまされてしまう

あるいは、入学がらみの学校への寄付は税金の免除はないが、それ以降は免除がある

すると私立大学の医学部などは、授業料200万円、寄付300万円などという形の授業料の取り方が可能になる。そして、払う側は150万円返ってくるから、かなりおいしい

年に1000万円も授業料を払う学校で、授業料は200万円、寄付は800万円という形になれば、親は400万円も浮く

金持ちに有利な税体系であることに間違いはない

ということで、多くの文化人に評判のよかった税制だが、私には不満だらけだった

大体寄付というのは税金を安くするためにやるものではなく、自分の善意としてやるものだ

ビル・ゲイツは全財産の99%を寄付すると言っているが、このくらいの寄付になると、税金が安くなるかならないかなど関係ない金額になる

いっぽう、今、庶民でもできる寄付がある

ふるさと納税の制度の利用だ

赤十字に寄付しても3割も手数料を取られるが、自治体への寄付は全額自治体に入る

たとえば、陸前高田市に寄付したいと思えば、そこにふるさと納税すればいい

地方税が年間50万円の人なら、5万円はふるさと納税が可能だ

そうすることで自分の懐を1円も傷めないで(要するに5万円は自分の地方税から引かれる)、陸前高田市に5万円の寄付ができる

地方税が1000万などというリッチな人は100万円も送れる

ただで、ピンハネなく、そして自分の税金も安くなる

それなのに、ほとんどの人にこれは知られていない

マスコミは財務省と闘っているふりをしながらやはり記者クラブが大事だから、この手のことを報じないのだろう。