世界チャンピオンの石田順裕さんのマネージャーという方から激励のメッセージを受けた。

実は、私自身は、ケンカが弱かったし、暴力は嫌いだったが、ボクシングは昔は好きで、『受験のシンデレラ』もそのモチーフは、『あしたのジョー』だった。要するに受験版の『あしたのジョー』が作りたかったのだ。

確かに、亀田事件とかあったし、日本は軽量級のチャンピオンしかでないしとか思って、ボクシングから離れてしまっていたが、ウィキペディアで調べてみると、この石田さんというチャンピオンは、スーパーウェルター級だし、34歳で世界チャンピオンとなったとのことで、われわれの年代から見ても応援したくなる。

大学時代も強かったのに、プロにならず、児童福祉施設に勤めていたというキャリアもお持ちだそうだ。

確かにボクシングというと、ジョーのように貧しいところから這い出していくというイメージがあるが、まだまだ暴力的とみられているのか、石川遼くんのようにスポンサーを見つけるのが難しいとの事。高度成長期やそれ以前の日本のように這い上がり、なり上がりが人気のない世代なのかと痛感した。

私もイメージをかえるいいアイディアはないが、内藤さんも含めて、やさしい人が試合のときだけ強いというような、そして不屈の負けじ魂が人生を変えていくというような良質や映画やドラマができたら変わるかもしれない。私も将来そんな映画を作ってみたい気になった。私はほかの格闘技があまりにショー的で嫌いだ。馬場は動きが悪いから弱いと思われるが、プロレスの場合は、実は重量差を跳ね返すのはかなり難しいらしい。そして絞め技のような地味な技のほうがほんとうはきくそうだ。要するに構造的に八百長をやらないと面白い試合にならない。ボクシングは持久力や、体力の計算、作戦、かけひきなど知能や心理も使う。アメリカでいまだに人気が衰えないのもそのためだろう。少なくとも、こんなインテリボクサーが日本最重量のチャンピオンでいることは誇りに思いたいし、今後は応援したい。

さて、日教組出身の輿石東民主党参院議員会長兼代表代行が記者会見で教員免状の更新制の廃止の法案を出すと記者会見で言明したそうだ。

私自身は、この手の待遇改善を労働組合が要求するのは当たり前のことだと思っているし、労組が弱すぎるから内需が冷えて(要するに労働者の給与水準が高くて、外需をあてにしないでいいような時代のほうが景気がいいというのは、アメリカでも、ナチスが経済を立て直したときでも、日本の高度成長期でも同様である)、景気の回復がうまくいかない理由だと思っている。輿石氏が、カリキュラムを再び削減するとか、公立の名門校は作らせないとかいうのなら、本気で闘うが、これが教育改革の後退とは思えない。

実際、小中高の先生方は、ほとんど同じカリキュラムを教え続ける。免許の更新が必要なのは、新しいことを教えなければいけない大学教授たちだろう。しかし、東大などは、定年を自分たちで65歳まで引き伸ばしてしまった。昔は60歳で東大の教授をやめてもいくらでも私立大学の教授の口があったが、考え方が古いのと教え方が下手なので、就職口がないのがほんとうの理由らしい。40歳で教授になったときは優秀でも、65歳まで教授の座が確保されたらどんな風になるのかは予想がつくだろう。こういうことが賛成多数で通ることが東大教授の能力低下を示している。50台の東大教授の半数以上はクズ教授のはずだし、優秀な教授はみんな反対したと聞いている。大学教授こそ、免許更新や任期制にすべきだが、審議会の委員は大学教授なので、世界が評価していた高校までの教員は、免許更新制にされ、大学のほうは独立法人になってすき放題の人事をやっている。日教組が弱いから、大学教授の審議会委員にいいようにされてきたのだから、輿石氏もがんばって意趣返しをすればいい。

さて、民主党を勝たせすぎたという声も強い。

では、どうすれば勝たせてよかったと思うかだが、一つは、宗教政党に遠慮せずに政治ができるようになったことを示せばどうか?

たとえば、日本中に休眠宗教法人が13000件以上残っているらしい。脱税の温床になるどころか、やくざがこれを買って、警察が立ち入れないようにしたり、豊田商事の残党が宗教的な高額祈祷料商法をやったりする基地になっているそうだ。

民主党には無駄を削る以上に、自民党時代になあなあだった脱税の取締りをきちんとやってほしいが、手始めに宗教法人問題に手をつけたらどうか?

宗教政党が与党にいたときとは違って、悪徳宗教法人をきちんと取り締まれるようにしないと(オウムのときにも問題になっていたが、このときも宗教政党に遠慮して、ほとんど何もできなかった)、税収にも治安にも影響を及ぼす。

信教の自由というのは、何を信じていても差別や介入を受けないという問題であって、宗教の教祖や信者であるからといって、税金を払わなくていいとか、悪いことをしていても取締りを受けない権利を与えることではない。

宗教法人が休眠法人でも認証の取り消しができないことなどは異常事態だ(オウムでさえ、認証取り消しでなく、自主解散にさせているのだ)。

参議院選挙でびびって、そういうことは避けるだろうが、逆に多くの国民は宗教への逆差別に腹を立てているはずだ。宗教貴族がロールスロイスに乗る中、自殺は33000人、生活保護の打ち切りで100人単位の餓死者が出ているのだ。そして、そういう貧困層からも宗教法人はむしりとる。悪い政治をしてもらったほうが悪徳宗教ははびこるのだ。

ほんとうに立派な宗教法人なら、立ち入りされても「どうぞ」といえるはずだ(天理教などは見せたがるいい宗教だと思うが、お金の点で汚いかどうかはわからない)。税金だって、払うべきものはきちんと払うし、信者や国民にも堂々とバランスシートが見せられるはずだ。

そういう宗教が皆無に近いことがこの国の病巣なのではないか?

重ねて言うが、いい宗教なら私も大歓迎だが、隠し事をする宗教がいい宗教なのかと私には思えてならない。