生年月日 不明
犬種 ポインター雑種
性別 ?
地域 不明
飼主 高橋正夫氏

トミーと言う名の学者犬は2頭いました。
画像の黒犬と、白地に斑の犬。
今回は黒犬の方(便宜上、トミー1号と呼びます)をご紹介します。


帝國ノ犬達-トミー
●戦前のチラシより。

斉藤実が総理大臣ということは、昭和7~9年頃のモノですかね。
トミーは主人の微妙な仕草を読み取って芸をするだけですが、それだけでも十分賢い犬だと思います。
昭和8年の日本シェパード倶楽部会報にもトミーの事が載っていました。

「此頃トミーと言ふ犬が学者犬と名乗つて、相當あざやかな芸當を見せて居る。
百以下の数の計算をやる、イロハのカードを拾ふ、写真の人物を見分け、國旗の國別をもちやんと識別する。
僕も實見をした一人、あの實演を見て居ると、犬の努力に涙ぐましい気持が生じて来る。
(中略)
トミーの心理についても我心理学者が、真剣になつて研究したら面白いと思ふ。
犬の心理については、久保博士の友人で最近露國から帰國された慶大の教授である方を招待して、一夕お話を拝聴する事になつて居る。
犬の心理を研究する事は、作業犬のフワンにとりては重要なるレツスンである(「編集者の言葉」より)」