宮崎県えびの市の口蹄疫(こうていえき)が4日、終息し、37日ぶりに家畜の移動・搬出制限区域が解除され、一部養豚農家が出荷を始めた。川南町を中心とする県央部は依然終息の気配は見えず、畜産関係者たちは「引き続き防疫対策を徹底したい」と厳しい表情を見せた。

 豚600頭を飼育する市畜産振興会長の稲泉元司さん(61)は肉豚15頭を同県都城市の食肉処理場に出荷した。4月27日に14頭を出荷して以来。「ホッとした気分なんて全然ない。宮崎県のこの非常事態を一刻も早く終息させない限り、気が休まることはない」と話した。

 出荷適期を過ぎた豚は100キロ前後に太った。80キロ超の豚の枝肉は脂が乗りすぎるなどの理由で「等外」の格付けになり、価格も大幅ダウンする。だが、肉豚、肉牛は出荷できるだけでもいい。子牛や子豚は家畜市場の閉鎖が続き、再開のめどさえ立たない。「仮に再開したとしても購買者が少なければ価格がどうなるか」と生産農家を気遣った。

 村岡隆明市長は記者団に「口蹄疫に対して人間の無力さを痛感した。普段から危機感を持たないといけない。防疫態勢を続ける」と述べた。【木元六男、中尾祐児】

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