津谷理事からのメール | VOC研究会ブログ
津谷理事からVOC研究会とその関係者に向けて出されたメールを転載します。
「VOC研と周辺の皆様
知らず知らず化学物質の健康影響をうけておられる方や 発生源は分かっても健康影響の詳細過程が不明の方が、それぞれに
診断や治療や環境対策に行き着けずにご苦労されているご様子を伺っておりました。
自己免疫病というのが100種類ぐらいもあって、米国では診断技術も急速に進歩し、また罹患者も急速に増加中で、国民12人に一人と言う驚くべき数字が2005年に国立機関の調査で判明したそうです。自己免疫病というと難病と思っていましたのに、・・・・。
微量な化学物質が免疫機能を撹乱して、微量な化学物質の進入で自分の組織を攻撃してしまうと言うことです。
少し詳しく知りたいと思っていたところ、「よくわかる最新医学・新版膠原病」三森明夫・主婦の友社 にであいました。
自己免疫の原因はいろいろありますが、その1つに化学物質によるものが挙げられていました。進入した小さい化学物質分子が体内組織の蛋白質と結びついて進入異物すなわち抗原として認識され、免疫反応で自分の体内組織を攻撃するようになる、というのもそのメカニズムの1つと書いてありました。
杉並病などの環境被害者では、指が腫れて痛む、筋肉痛・関節痛、筋力低下、肺拘束感、など混合性結合組織病にあてはまる症状その他が多く、また倦怠感、皮膚症状、視力低下、咳も加わり別個に自己免疫疾患の診断名が付いた人も少なくありませんでした。
米国のある医師自身が重い自己免疫病を発症した時に、6人目までの医師では診断が付かず7人目でやっと診断・治療できる医師を探し当てた、という記事が「免疫の逆襲」石川鈴子訳・ダイヤモンド社にありました。
化学物質被害なのだから化学物質過敏症の診断、と狭く考えないで、自己免疫も疑ってみましょう。
自己免疫ならばいろいろの治療法が有効です。薬物治療が主ですが、場合によってはガンマーグロブリン、生物学的製剤、結晶浄化法、などもないわけではないし。
重症筋無力症、抗りん脂質抗体症候群、間質性肺炎、間質性腎炎、サルコイドーシス、ループス(LSA,・・膀胱炎、・・肝炎、神経精神・・)、全身性血管炎、多発性硬化症、葡萄膜炎、網膜炎、関節リュウマチ、バセドウ病、橋本病、川崎病、溶血性貧血、血漿板減少性紫斑病なども自己免疫病に関係したものです。
環境汚染が懸念されるイソシアネートは、血漿のたんぱく質やヘモグロビンとの抱合体となって血液中で21日間も全身を循環することが確かめられています。そのようなメカニズムで強いアレルギー性なのです。自己免疫病は、アレルギーの1種とされているらしいです。」