ここ最近に観た映画の話…#52 『先生!…好きになってもいいですか?』 | 歌もinstも大好き…ratchはかく語りき

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★音楽に関係有あったり無かったりの七転八倒・紆余曲折を、笑いも涙もちょっぴりで味付けしてお送りしま~す!

今をときめく若手女優の筆頭株、
広瀬すずちゃん主演のド直球純粋恋愛映画…観て来ちゃいました!

オッサンが一人で恋愛映画…文字にするとキモいッスね…。

ついこの前、有村架純さん目当てでオッサンが1人でコソコソしながら映画館に足を運んだのと、寸分違わぬ状況をまた追体験してきました(笑)

デシャヴュじゃ。


なんかね…この歳になってね、自分ではあまり経験出来なかった濃~い恋のお話が、とっても染み入って来るんですよ。

もちろん、出演者がイケメンとカワイイ子が主軸だからこそ…の説得力を抜きには、語れないと分かってはいても、あぁ~…オレにもあったなぁ…こんな頃…(若さだけ)

…って気分が、観てるとソコカシコで湧いて来るんです。




『先生!…好きになってもいいですか?』





まっさら純粋、昔ながらの映画にある様な、混じりっ気のないラブストーリーです。
スタンダードと言っても良いくらい。

先生と女子生徒の恋…をテーマに、監督の意図した色々な、“揺れ” を意識した作風。

衣装だったり、気持ちだったり、表情だったり、景色だったり、光だったり…











※※※※※※※※《⚠️ネタバレ注意!》※※※※※※※※












郊外の落ち着いた街並みにある普通の高校。そこに通う、まだ人に恋する気持ちさえも解らないほどに幼さを残した少女、島田響(広瀬すず)と、彼女が出会った冴えない世界史教師、伊藤貢作(生田斗真)。


伊藤先生(生田斗真)の、イケメンでもブッキラボウだと、それほど女子にも人気が出ない…て設定には、ちょっと異を唱えたくなりましたが(笑)

中島先生(比嘉愛未)ほど美人な大人の女性になら、そりゃ憧れるよねってゆ~浩介(竜星涼)の気持ちはよく判る…。


そしてこの映画での、いままで見た事もない広瀬すずちゃんの演技!

彼女史上、ここまで純粋無垢な少女を演じた事があったであろうか!?

黒髪にショート、声のトーンも少し高め、声量も小さめ、動きも表情も超繊細…こんな純で真っ直ぐな女の子、そりゃもう無敵だろ~!?

こんな子に、真っ直ぐな目で見つめられながら「好きになっても…いい?」なんて言われた日にゃあ、一撃で陥落でしょ!

劇中では生田がカッコ良く「俺はやめとけ」…なんてサラッと言ってのけるけど…

そのシーンの現場では、男性スタッフから「いいに決まってるだろぉ!」の大合唱(笑)

生田も「そりゃ惚れちゃうよね(笑)」ってお墨付き!


教師と生徒の恋物語って、事情が事情だけにどーしてもドロドロした印象が付きまといガチ。

だけどこの作品ではあくまで、主人公 響の、果てしない純粋さを深く掘り下げてるので、ドロドロ感は皆無です。

昼ドラ好きな方には不向きかも(笑)


でも、非現実的か?って言うと、そんな事もなく、それぞれが抱く心の葛藤や、無邪気が故に理解し難い大人の事情等々、

心の機敏を旨く表現しつつ、現実的な問題にまで言及して、丁寧に仕上げているところに、物凄く好感を持てました!


友達グループ、一部の先生など、小編成にスポットが当てられてるから、学校特有の群衆劇的な部分は省かれてるけれど、そこら辺は自分の脳内修正で補うとして、

友達役の森川葵と竜星涼の演技やセリフにもご注目です。
すずちゃんの純真さとの対比で、森川の天真爛漫さや竜星の猪突猛進さがとても引き立ってます。

良いバランスです。

あと、弓道部のシーンはとても良く出来てたと思う!
所作や作法、実際の空気感まで、かなり現場に近いと思います!(未経験ですが…)


そしてそして、あとはもうナンつっても、文化祭の屋上シーンでしょう!

オレがやったら完全にただの変態オヤジですが(笑)、
生田とすずちゃんだと、もう…なんだろ、動く芸術ですね。

ホントに素敵な画になってます。
…憧れるわぁ。

設定上、結構な歳の差恋愛って事もあり、作品に意図しないエロさとかが見えちゃったらその時点で台無し…怖いところだと思いますが、

純粋さと現実の戦いって感じですか…

生田の “愛しさに折れた” 演技、
すずちゃんの “他意はなく恋心のみ” な演技の勝利。
美しさしかありません!

忘れていた強い気持ちが、ちょっとだけ甦ってきた気がしました~!


後で「魔がさした」って言っちゃう伊藤先生(生田)のヘタレ加減さえも、“純粋”と言う名の小悪魔の誘惑に負けた男の性に思えてきて…
せつなかったわぁ~…。

なんでも思った事を真っ直ぐに言えたあの頃を…
大人に染まる前のあの頃を…
なんとなく思い出させてくれた…
そんな、とても素敵な映画でした。