少し前に読み終わりましたが、今月はラルク祭りなので、会社も行くとある意味休みなしでなかなか書けなかった
好きでやってることだけど
うーん。なんというか、「事件簿」12冊を含めてもシリーズ中、一番特異な感じがします。
莉子の高校時代の思い出も語られることから、「青春とは甘酸っぱいものよー」的なものを書きたかったのでしょうか。
シャーロック・ホームズの未発表原稿が見つかり、オークションへ出す準備をする競売会社へ、莉子は『不思議の国のアリス』の初の和訳本を携えて現われます。
オークションへの出品を希望するが、権威ある鑑定書が付いていないとの理由で門前払いをされます。
仕方なく立ち去ろうとしたときに、競売会社の芹澤たちが話していたシャーロック・ホームズ未発表原稿の犯人を口にしたことから、芹澤の関心を引き、競売会社へ勧誘されます。
莉子が「万能鑑定士Q」を閉店してまで、競売会社に入り、鑑定したかったアリスの和訳本の謎とは。
今回もなかなか普段知ることのできない世界の知識を読むことができます。
私も好きな美術と本がメインです
ときどき高額美術品の落札が話題になるオークション会社の裏側も語られていて、それだけでもわくわくしました
これまでの「万能鑑定士」シリーズはある意味、黒いまたは灰色の人ははっきりしていて、手法が分からないというストーリーが殆どだと思うのですが、今回は誰は首謀者、誰が被害者なのか、どこがトリックなのかも不明瞭なまま、もやっとして話が進みます
そして、ラストもこれまでにはなく、もやっとして終わるんです
今までの相手はそれなりに犯罪に手を染めることになった経緯にそれなりの理由があったり、最後は莉子との知恵比べに負けたある種の潔さが漂い、更生が期待できそうな終わり方が殆どだったと思う。
そうじゃない場合も、犯罪者は話で中心的役割を持っていないので、話自体はじんわりくるものだったので、この巻は私にはほんと、違和感。
次のどっちに行くのか気になるところ
前にも書いたかもしれないけど、私はあまり小笠原のよさがピンと来ず、「莉子はどこがいいのかしら?」と思ってましたが、今回は京都編に続いて、気持ち見せてくれました。
頑張った後にその頑張りを誇らないところに、ちょっとグっときました
うん。ちょっと分かった
【万能鑑定士Qのこれまでの記事】