Lesson 68 『Inner Beauty(呼吸編)』 その5
【Key Words】 呼吸の歴史 酸化 ミトコンドリア
自分よりも気の毒な人間のいるうちは、辛抱をしなけりゃいけない。
上を見ずに、下を見て歩け。
自分よりかわいそうな人間だけを、しっかりと見つめながら歩くんだよ。
-浅田次郎 『天切り松闇語り ~銀次蔭盃~』
2の20乗をすると100万を越えますので、数字上は、厚さ1㎜の紙を20回折ると、東京タワーの高さを抜きます。
それと同様に、僕たちの20代前にさかのぼると、ご先祖様は100万人以上いらっしゃるので、その100万人の誰ひとり欠けても今の僕たちはいません。
そのように考えると、背中に尊い連続性を感じます。
ところが、さらに視野を広げてみると、僕らの祖先は魚です。
何を考えいたのか知りませんが、勇敢な魚が陸に上がってきたから、今の僕らはいるのです。
ナイスファイトでした♪
このとき、生き残った祖先は、呼吸の効率が悪い生物だったと予測されます。
なぜなら、陸は、海とは異なり、猛毒の酸素がたくさん存在したからです。
よく活性酸素や酸化などの言葉を、最近耳にしますが、あまり良くないイメージのはずです。
「あら、奥様♪ 今日も活性酸化にあふれていらして、相変わらず酸化してますわね♪」
というフレーズは、褒め言葉にちょっと聞こえません。
だから、僕らの呼吸は、魚に較べて、非常に効率が悪いのです。
息というのは、当たり前でございますが、身体のInnerを往復しております。
ということは、Inner Beautyを求めるのであれば、その往復を美しくしなければなりません。
呼吸によって、インナーマッスルも鍛えられるばかりでなく、身体の中心部にあるであろう僕らの心までも磨かれていくのではないでしょうか。
それでは、今日からInner Beauty Lesson(呼吸編)、スタートです♪
僕らのご先祖様が、猛毒の酸素とどう戦ったというと、ミトコンドリアというバクテリアと共に生きるという道を選びました。
ミトコンドリアは、危険極まりない酸素を制御することができるのです。
この異質なものをとりこむことによって、酸素に対応していったのです。
僕らの体内には、二種類のエネルギー生産経路があるようです。
酸素を使わない経路(解糖系)
酸素を使う経路(電子伝達系)
そして、後者、つまり、酸素を使った方が、リスクも高いのですが、酸素を使わない方法よりも15倍エネルギーが生産できるということがわかっています。
つまり、ミトコンドリアを活性化すれば、より多くのエネルギーを獲得できる可能性が広がります。
呼吸は、エネルギーであり、つまり、生命。
人生、そのものなのです。
Good Day & Peace♪
Reference
『気の身体論』
三角大慈 著
現代書林
written by
JPTA(日本プロテニス協会)
USPTA(米国プロテニス協会)公認コーチ
♪草こーち♪
【編集後記】
昨日、親戚のお葬式の後、宮中晩餐会なるものにカメラマンとして出没していた(どこへ向かっているんだ、俺?)のですが、お客様が例えば、ナイフを落としたりすると、銀製のナイフなのか、ステンレス製のナイフかで音が異なりますし、ナイフかフォークかスプーンかでも音が異なります。その音を聞き分けて、おもてなしをする側はすっと、落とした銀製のナイフなりをすぐに持っていかれると良いそうです。