あー写真取り忘れた!


歌舞伎座は現在、さよなら公演の真っ最中。
最後に一度くらい詣でておきたい!と願っていたら、歌舞伎の師匠、アルちゃんがお声をかけてくださいました。


願えば結構叶うものね・・アルちゃん、神様、ありがとうドキドキドキドキドキドキ


しかも、ずっと見たかった助六!
成田屋さんのやつ!


粋で鯔背な色男・助六と、吉原随一の花魁・揚巻の恋物語というか、

鉄火な男女二人がひたすら他人に喧嘩を売る話というか、


まあお話なんてあってないようなもので、ひたすら豪華な役者さんたちの掛け合いと衣装に酔いしれました。


揚巻は歌舞伎界でも1、2を争ういい女で、吉原三浦屋の花魁ですが、その名台詞


「間夫がいなけりゃ女郎は地獄、往来で切られるのが怖くて間夫狂いができるものかえ?」


という感じのがあるのですが(本当はもっとずっとかっこいいのですが、うろ覚えなので内容のみ抜粋で!)


間夫というのは、お客さんじゃない恋人のこと、ですね。


恋が仕事の遊女は、お客さんにはお金で買われるけれど、大抵、花魁遊びができるほどお金持ちでない恋人がいて(花魁と一晩遊ぶには数百万円くらい必要とか。)、その人と逢うために自分の簪を質に入れて自分を買うお金をを払ったり、身を危険にさらしたり、駆け落ちしたり心中したりするわけです。


この揚巻の台詞って、簡単に言い換えると、


「仕事もお金もキャリアも恋のためならいらない!命もいらない!」


ってことでしょ?


遊女という仕事が特殊といえばもちろんだけど、この恋愛至上主義な台詞を、

最も美しく、しかも超勝ち気な女に言わせ、しかもそれが貧乏臭くなく、かっこよく響く世界観てすごいわー。


花魁以外の女がいったら、相当ウザいっていうか・・
お金払ってくれてるお客さんに失礼だし!
仕事なんだし、そこはちゃんとしましょうよ!
ってところじゃないかしら。


この不思議な価値観のずれが花街の魅力で、


恋愛という、なかなか大手を振って人生の第一義にしにくいものを真剣に取り扱えるからこそ、このジャンルは魅力的なのかな、と思いました。


そして悪い癖で、

わたくし遊女になってたらトップ花魁になれたかしら!


と夢想するのはお約束。


所謂教養一般はなんとかなりそうだけど、でもなー駆け引き使えないからなー・・


高校の卒業文集の「願い事」欄に


花魁になる。


って書いてお父さんに怒られたのが懐かしい・・


しかもその願い事も、かなり叶ったしな・・花魁道中までしちゃったし。


願い事って叶うのよねー・・神様いつも本当にありがとう!