ニートの僕が子育てをしたら 第1章(8)前編 | ニートの僕が子育てをしたら

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こんにちは。

黄金龍星です。



岬ちゃんの父親の自覚が出てきた・・・主人公の隆。

彼は今の自分を改善するべく、ある講座を受講することに。



どんな講座なのでしょう。

それでは本編をお楽しみ下さい。



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ニートの僕が子育てをしたら 第1章 第8話

はじめての受講
(7話を読む)


僕は学歴、人生経験のどれもが足りないので、まずは「ヒュ-マン・プログラム」という初級講座を受講することに決めた。


ちなみにバーチャル・パレンツ内のサービスは大人が利用する場合は有料のサービスが多い。


町のいたるところに現実世界で使用しているお金とバーチャル・パレンツ内で使用できるお金の換金所がある。

 
ただ子供の教育に関しては、ほぼお金がかかることはないのがこの世界の特徴だ。

まぁ、ニートの僕でもそれほど負担になる金額ではない。
大体、100パレンツから高くても1000パレンツ位の価格で受講できるものばかりだ。

ちなみに、僕が生きている現実世界の貨幣価値に換算すると100円から1000円くらいといったところだろうか。

この「ヒューマンプログラム」という講座では、先生の問いかけに対して受講者である我々が自分の考えを発表して、受講者達それぞれが答えを導き出すという教育プログラムだ。

さっそく僕は岬を施設内にある無料託児所に岬を預けて、講義を受講することにした。
この講座の講師はとても人気のある先生らしく、僕はとても楽しみにしている。

実際にかなりの人が受講をしている。
僕が後方の席に着くと・・・ブザーが鳴った。

「皆さん!こんにちは。
今日の講義を担当するマイズルです。

本日は宜しくお願いします。

さて、今日の議題は「恐怖を克服するには」という内容をテーマにして話をして行こうと思います。

みなさんは、いま何に恐怖を感じることがありますか?
はい。右から3列目のチャーミングな女性の方はどうですか?」

とマイズル先生が前方に座っている受講生に質問を投げかけた。

その女性は笑顔で立ち上がり、

「恐怖ですか・・・今の私はリアルの世界の方で色々と恐怖を感じることがあります。

例えば現実の世界で私が住んでいる地域に災害や疫病が発生する可能性がかなり高いという情報をネットやニュースでよく目にします。災害はいつ発生するのか予測が付かないので、どうすれば良いのかわからずにいます。」

マイヅル先生は彼女の恐怖に対して、

「確かに私達の生きている現実世界は地震や災害の多い国です。これはあなただけでなく、
この国に住んでいる人すべてにあてはまる恐怖と言えるかもしれませんね。
では、一番前の青いシャツがお似合いのあなたは?」


すると青いシャツの男性が立ち上がった。

「僕は健康について色々と不安を感じることがあります。つい最近の話ですが、通院している病院の待合室で健康情報誌を見ていると、ある見出しの記事が目に止まりました。」

マイヅル先生が、

「それはどんな記事ですか?」

と尋ねると、

「ストレスが病気を作り出す・・・という見出しではじまり、本文にはストレスを抱えることは肉体的にも精神的にも支障をきたすことにつながる。という内容のものでした。」

と青いシャツの男性が答えると、

「それは怖い話ですね。あなたはその記事のどこに恐怖を感じたのでしょうか。」

マイヅル先生が男性に問い掛けると、

「こ のバーチャル・パレンツの世界ではストレスというストレスを感じることは、ほとんどありません。でもリアルの世界では、本当にストレスを作り出すために生 活をしているのではないかと思うことが度々あります。だいぶん前に発生した原発事故の影響で食品の汚染が問題視されたり、先ほどの女性の方がお話された災 害も心配です。最近は様々な地域で奇病が流行しているという話を聞いたりもします。

これだけストレスフルな現実社会でどうすればストレスから逃れることができるのか?教えてくれる人がいたら少しは安心できるのかもしれませんが、誰もその方法を教えてくれません。

だから僕は、このままストレスを抱え続けていくと・・・いつの日か病気になり、辛い毎日を過ごすことになるのでは無いかと心配でストレスを感じるのです。」

という男性の話にマイヅル先生はうなづきながら、

「確かに、私もあなたと同じように現実の世界ではストレスを感じることがあります。貧富の差の拡大や自然災害が多発して、国家財政が破綻寸前・・・このような環境で生活していたら誰だってストレスを感じますよね。

当然だと思います。

では、今お二人の方にもお話して頂きましたが、受講者の方それぞれがそれぞれの恐怖を胸の奥に抱えているのではないかと思います。

では、その恐怖から逃れる・・・もしくは克服するにはどうすれば良いと思いますか?答えはありませんので遠慮なく、皆様の意見を聞かせて下さい。」

(後編に続く)

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