約束

加藤和彦さんがお亡くなりになりました。
私のデビュー曲「約束」は加藤さんの作曲でした。

一度も面識はなかったのですが、大学生の頃「PAPA HEMINGWAY」が好きでよく聞いていました。

でもそのアルバム、いつのまにか手元から無くなっていて、私の場合よくそういうことあるので特に気にしてなかったんですが、のちのちになって、なんと「空の森」のジャケット撮影をしてくださったカメラマンの舞山秀一さんの手に渡っていたことがわかりました。

「空の森」のジャケットの打ち合わせで「一流カメラマンを連れて来るよ」とデザイナーさんから舞山さんを紹介され、緊張のうちに打ち合わせを終えた時、舞山さんが「僕たち絶対知り合いだ」と言い出し、どういう知り合いだったのか探ること約５分、大学の同級生だったことが判明したのです。　しかも私から加藤さんのアルバムをプレゼントされたというエピソードまで。。。

私は今だにそのことをはっきり思い出せないのです。　そんなこともあったような気がします。

あのアルバム、舞山さんももう持ってないかな。。
またちゃんと聞いてみたい。


大学卒業後、デビューが決まって、大好きだった加藤さんが曲を作ってくださるということで、「なんで私の曲じゃダメなの？」というギモンも吹き飛び、わくわくして待っていましたが、出来てきた曲は、正直に言いますと、あまりピンときませんでした。

とても正しいポップスという感じで、私が好きだった加藤さんの少し危ういような雰囲気が全然無い気がしたのです。　でもとにかく一生懸命歌ったことだけは確かです。　

そのデビュー曲「約束」は「ウィンダリア」というアニメーション映画のテーマ曲だったので、サントラを手がけた門倉聡さんが映画に合うようにアレンジしてくださったのですが、シングルとして発売される際、シングル用にもっと派手に、ということで清水信之さんがアレンジし直した形になりました。


今となっては感じ方も違います。　今のほうがこの曲を好きです。
加藤さんの曲でデビューできたことは本当に幸せなことです。


慎んでご冥福をお祈りいたします。