kvvvvvvvv ★タバコの誤飲
タバコ中毒はペットがニコチンを誤飲ことによって発生します。各銘柄によっても様々ですが、通常1本のタバコには0.1~30mgのニコチンが含まれています。またタバコの吸殻には総ニコチン含有量の約25%が含まれています。

【犬のニコチン中毒量】20~100mg(約11mg/kg)
→例えば4.5kgの犬がニコチン中毒の症状を出すにはたタバコを2~4本食べる必要があります。
【人間の乳幼児の致死量】タバコ約0.5~1本(10~20mg)


一般的には誤飲後15~45分以内に症状が出ることが多く、具体的なサインとしては興奮、ふるえ、聴覚、視覚の幻覚症状、唾液分泌、嘔吐そして下痢などです。
誤飲後4時間経過しても大きな変化が無ければ問題ありません。

誤飲してすぐであれば、吐かせることは有効ですが、吐かせるために牛乳等を飲ませることは、タバコを小腸の方に流し込んでしまう可能性があるので避けた方が無難です。
また胃酸がニコチンの吸収を抑制しているので胃酸分泌抑制剤(ガスター10など)は使ってはいけません。

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★宝石の誤飲
動物が宝石をかじると宝石の破片に含まれるフタル酸ジブチルによって豊富な唾液分泌と吐き気を催します。この反応は中毒症というより、むしろ味覚反応のためです。化学物質の味を希釈するために牛乳やツナ缶などのご馳走を与えてください。ペットが宝石を摂取したり、その疑いがある場合は獣医師に相談して下さい。


★アスピリン
人間用の内服薬がペットに有害となることもあります。アスピリンやアセトアミノフェンなどを主成分としたOTC薬(
バファリン、セデス、ノーシン)はペットに「毒」となることがあります。

★家庭用洗剤
家庭用洗剤の多くは酸性あるいはアルカリ性の成分を含んでいます。通常、原液を誤飲する以外はバケツの水や水洗トイレの水ためで希釈されているので軽い吐き気を引き起こすだけです。もし原液を誤飲したら口、食道そして胃がひどくただれます。酸性洗浄剤であれば直後に傷害が現れますが、アルカリ性洗浄剤は8~12時間後まで傷害が現れません。さらなる傷害が発生するので、無理に吐かせないで下さい。どんな家庭用洗剤であれ少しでも誤飲した可能性があるならば至急、動物病院に連絡して下さい。


★防虫剤
防虫剤の最も一般的な有効成分はナフタレンです。 防虫剤の誤飲で見られる最も一般的な症状は嘔吐、貧血、無気力、そして発作です。 防虫剤を誤飲したら出来るだけ早く洗い流す必要があります。ペットが防虫剤を摂取したり、その疑いがある場合は獣医師に相談して下さい。


★シリカゲル
これは乾燥剤として新しく購入した衣服や靴あるいはスナック菓子などの乾燥剤としてシリカゲル(二酸化ケイ素)・が使用されています。それは、化学作用を引き起こさず、毒性はありません。腸管から吸収されないので全身性の中毒症状もほとんどみられません。ペットが少し食べた程度であれば心配する必要はありません。症状は、粘膜びらんを起こす程度です。水や牛乳を飲ませて様子をみても構いません。
大量に摂取した場合や嘔吐などの症状があれば獣医師と相談して下さい。

体温計
体温計には水銀が含まれています。水銀は腸管から吸収されないので、ペットが体温計をかじったとしても水銀中毒は起こりません。
こぼれた水銀は掃除機でよく吸い取ってください。動物がガラスを飲み込んだら、食事にパンやかぼちゃを加えてかさを増やして下さい。ペットが体温計をかじったり、水銀を摂取した疑いがある場合は獣医師に相談して下さい。


★チョコレート
チョコレートに含まれるテオブロミン(Theobromine)が犬に毒性があり、問題となることがあります。人はこのテオブロミンを効率的に排除できます、犬はテオブロミンの半減期が長く(17.5時間)体内から素早く排除できないことが原因です。従ってチョコレートを犬が何度も食べると「蓄積効果」によって遅かれ早かれ問題に発展する可能性があります。しかし少量のチョコレートを一度食べたとしてもトラブルに発展するかどうかは個体によって異なります。


【犬のテオブロミンの中毒量】約100-200 mg/kg程度(LD50 :240-500 mg/kg)である。


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★玉ねぎ

玉ねぎに含まれる成分アリルプロピルジスルフィド)が犬に毒性があり貧血(hemolytic anemia)することがあります。犬が「大きな玉ねぎ」を最低1個以上(玉ねぎ5~10g/kg以上)食べると問題となるかもしれませんが、少量の玉ねぎであれば食べても臨床上問題とはならないことが多いです。玉ねぎに限らずユリ科(ネギ、ニラ、ニンニク、アスパラガス、ラッキョウ)の食物は犬に大量に与えない方が無難です。


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★大豆??
大豆入りのフードを摂取することにより、ガス(おなら)が発生しやすくなり、このガスによって腹部の膨満が起き、鼓腸症へつながるという考え方が「犬に大豆を与えると有害」という風説の流布に繋がっているのです。
胃拡張・捻転症候群(GDV)とペットフードに含まれる大豆、コーンその他の穀物原材料との関連性が取り沙汰されました。しかし、最近の研究では、鼓腸症に関係のあるガスは、実際は飲み込んだ空気で、大豆などのタンパク質やフードの原料を消化する際に発生するガスではないと発表され、さらにコーネル獣医大学の発表では、肉ベースのフードを食べている犬と、大豆ベースのフードを食べている犬では、捻転や鼓腸症の発生率に違いがないとされているようです。信頼のおける科学的文献では、大豆、コーンその他穀物原材料とGDVの間には関連がないことを明らかにしています。むしろ、遺伝的要因や飼育・給餌方法および運動状態といった環境的要因がGDVに関連していると報告されています。つまり全く科学的根拠がない風説なのです。
一方、大豆の中には望ましくない成分(
「生の大豆」に含まれるトリプシン・インヒビター)が含まれるのではないかという研究結果も過去に実際にありました。しかし、それには十分でない加熱、発酵、やけにたくさんの量を摂取した場合に初めて憂慮する問題となり、どちらにしても標準以上の質のフードに含まれる大豆とは関係がありません。 日本のみならず世界各国で、大豆はもとより大豆ミール(脱脂大豆)も有用な食品原材料として、豆乳や大豆たん白質として利用されており、ペットフード原材料としても広く使用されています。
 大豆のたん白質には、犬や猫が必要とするアミノ酸が多く含まれており、特に肉に少ない必須アミノ酸のトリプトファンが多く含まれています。適切に加工された大豆及び大豆ミール(脱脂大豆)は、このアミノ酸源として有効に消化吸収されることが科学的に証明されています。