中体連と帰国子女 | 12才からの海外ボーディングスクール

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わが家で最初の中学生である長女は、最年長といっても一年生。
親のほうも一緒に一年目なので、まだ学校の体制や年間行事がわからないことが多い。

留学先ではなんとかスキーの地区大会に混ぜてもらったが、日本のスキーレースにも公式のものとかポイント制とか、いろいろあって、コーチに教えてもらわないとよくわからない。

昨シーズンで薄々わかっていたことは、中学生は学校を通じて中体連にとりまとめてもらって、そこからスキー連盟主催の公式大会へ出場させてもらえるという話である。

ふと気付くと、日本のスキー大会の開催もぼちぼちアナウンスが始まり、選手登録などは夏休み前からだったりして、これまでよりずっと立ち上がりが早いことにいっきに焦りまくる。
中高の部活なんて言ったって、皆勤賞でもたったの6年。

野球などの団体競技の部員が、大会出場で学校を休むならばそれほど目立たないが、単身で留学しているうえにスキーにも行っちゃうなんて、不登校よりもタチが悪い親子である。
だいたい雪国でもない東京のど真ん中でスキーをやりたいなんて言っているから、皆さまに知恵をしぼっていただかなければいけない。
しかし、私も長年スキーを続けてきたおかげで、この悪乗りに加担してくれるコーチがたくさんいたりする。

本当に恵まれているのは、入学してまだろくに通っていない区立中も大会出場のために準備をしてくださっている先生や、スキー部のない中学生を連れて、大会をサポートしてくださるコーチがいらっしゃるということである。

大会といっても、帰国の間に出場できるのはせいぜい地区予選と、近場で開催される公式レースぐらいである。
私もまだ乳飲み子を抱えているので、サポートまで手がまわりそうにないし。

南半球の留学は、冬を2倍過ごせるメリットがあるので、トレーニングや雪上経験を有効なものにしてもらえたら親としては嬉しいのだが。

とにかく日本の場合、中学生からの全国大会への出場は、校長先生による公印、監督と顧問の先生に認めてもらわないといけない。
たとえば、中高生で日本の学校に在籍せず長期のスポーツ留学をしている選手などは、全国大会に出れないとか、日本の代表になれないことがあるのではないかと思う。

こういうとき、選手が大会に出場したいという思いとか、外国にいても日本の勉強を続けたいという熱意は全く相手にされない。

それよりも、生徒の帰属する日本の学校がないとか、先生のハンコがないという書類上の判断で、日本の国籍の未来ある子供たちの存在を抹消しようという日本の残酷さを感じる。

逆に、帰国子女になって先生たちに拒否する理由がなくなりさえすれば、全国大会でも出れることになる。
そんな摩訶不思議なネットワークが中体連であることがわかった。

オリンピックなどでもジャッジのミスとか、表彰後にドーピングが発覚とか、自分の実力以外のところで運命が変わる選手がいる。

不正を防ぐために学校や教師を経由するならば中体連の意義もあると思うが、子供たちの夢をあからさまに阻止するような団体になってはならないと思う。

これから増えて行くであろう小中学生の留学や留学生の受け入れについても、条件や対応をある程度決めておかないと、子ども手当や授業料無償化と同じようにダラダラと垂れ流すことになり得ると思う。

小学校のほうが中学と比べると、児童に柔軟に対応しているのは、先生の違いだろうか?
高校だと社会に出る子もいるので、「学校」というコミュニティにそれほどとらわれないが、中学はまだ暑苦しいくらいに帰属意識の強いコミュニティだと思う。